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生徒から受ける感動を情熱に。
奏でるのは音楽家としての誠実指導

UPDATE:2015年6月30日
先生に聞こう 洛星中学校・高等学校 音楽家教師 西尾 望先生
初めて聴いたオーケストラ部の演奏に涙
西尾先生

西尾先生が教師になられたきっかけを教えてください。

西尾先生 家では、兄がフルート、妹はピアノを習っていて、僕も最初はバイオリンをしていたのですが、兄弟でトリオができるからとチェロに変更したんです。大学を卒業後はフリーのチェリストとして活動をしていました。本校の名誉校長でもある村田神父様からお話を聞き、聖書の勉強をさせてもらった時に、こちらでオーケストラの指導ができる音楽教師を募集していることを聞き応募したんです。
幼い頃から音楽を続けてこられたわけですね。チェロをやめたいと思われたことはなかったですか。
西尾先生 いや、僕はもともと練習嫌いで、高校生の頃はもっと友達と遊びたくて高2でやめたことがありました。でも、高3になって受験を考えた時に、やはり音楽をやりたいと思ったんです。
オーケストラで演奏をしていた立場から指導する立場になられて、戸惑いはありませんでしたか。
西尾先生 大学で小学生や中高生のオーケストラで指導をしていた経験がありましたので、それは大丈夫でした。教師になろうと考えたことはなかったのですが、自分のチェロも弾けるし、一緒に弾きながら教えることができますからね。洛星に応募するときも、音楽の教師プラスオーケストラの指導ができるという話だったので、それだったら面白そうだなと思ったんです。教師だけだったら応募しなかったと思います。
オーケストラありきだったんですね。男子校のオーケストラ部の魅力というのは?
西尾先生 初めてこの学校へ来て、4月のチャリティーコンサートを聴いた時に、感動して涙が止まらなかったんですよ。この子たちを指導するんだと思ったら、ワクワクしました。前任の顧問の先生が一から作り上げられた50周年を迎える伝統あるクラブで、本当に素敵な演奏でした。
とても良い出会いがあったわけですね。
チェリストであり、先生でもあるという気持ちで
西尾先生
スタートした教師生活はいかがでしたか。
西尾先生 最初の何年かは大変でした。全く知らない畑に来たわけですから。
どういったことで苦労されましたか。
西尾先生 授業では目の前に生徒が45人。人前で演奏することには慣れていましたが、話すことは得意ではなかったんです。授業に入る前から緊張して、生徒にどう接したらいいのか分からず悩みましたね。でも、以前教えていたときのことを思い出して、生徒の会話に入ってみるようにしたんです。そして、自分の得意分野であるチェロを弾いてみると、生徒たちが「おお!」となって(笑)。ちょっと認められた手応えを感じて、そこから15年です。
当時のことで印象に残っているエピソードはありますか。
西尾先生 僕は、チェロは弾けてもピアノは苦手だったんです。何とか練習して今は弾けますが、最初の頃は伴奏も間違えることがありました。洛星の生徒はピアノを弾ける率が高く、中にはコンクールに出るほどうまい生徒もいて、合唱コンクールも生徒が伴奏を取り合うほどなんです。そういう生徒たちが、授業で伴奏を間違えると、「先生、頑張れ!」とよく応援してくれましたね。それがありがたくて、すごく印象に残っています。人の気持ちがわかってくれる生徒たちでした。
先生はチェリストから教師になられたわけですが、教員を目指していなかった先生だからこそできる授業もあったのでは?
西尾先生 この学校へ来てまず、みんな勉強が大変そうだなと思ったんですね。だから、音楽の授業を勉強の合間のリラックスできる時間にしてあげようと思いました。しっかり音楽学を教えるのではなく、楽しい時間にしてあげようと。そこは教師ではなく、音楽家として接しようとしましたね。生徒たちにも「先生は、先生じゃないみたい」と言われたこともあります。僕は、チェリストであり先生でもあるんだ、先生をしていてチェロを弾いているのではないという気持ちで今も教えています。
生徒のこだわりを尊重する指導
オーケストラ部
オーケストラ部
オーケストラ部「洛星交響楽団」の指導で、大切にされていることは?
西尾先生 最初は、今まで作り上げたものを絶対に壊してはいけないというプレッシャーがありましたが、今は生徒たちが「こういう演奏をしたい」と思う気持ちを尊重しながら、僕が今まで勉強してきたことすべてを教えてあげたいと思いながらやっています。僕も僕なりにこだわりはありますが、生徒たちもしっかり考え勉強して、こだわりを持ってやりたいことを言ってくるので、それは尊重するようにしていますね。
部員数は多いのですか。
西尾先生 中学1年生から高校2年生まで70~80人くらいですが、人数はもう少しほしいですね。バイオリンは経験者も多いですが、ほとんどの生徒が中学から楽器を始めています。高校2年生が下級生を指導してくれ、「練習すれば、あれだけできるようになる」と思って何の疑いもなく練習しますから、すぐにうまくなっていきますね。
皆、熱心に練習を?
西尾先生 演奏にこだわる生徒もいますし、指揮者ごとにCDの聴き比べをして音のこだわりを話し合うことが好きという生徒もいますし、いろいろです。オーケストラがしたくてこの学校へ入学した生徒や、友達に誘われてやってみたら楽しかったという生徒もいます。
そうした経験を中高時代にすることの良さはあると思われますか。
西尾先生 人前で演奏するにはやはり練習が必要です。一生懸命練習して演奏して、拍手をもらった時の感動は、やっていない人は味わえません。そういう経験ができることはすごく大事だと思います。僕自身、練習がしんどくてたまらなかったことは何回もありましたが、拍手をもらった瞬間「次も頑張ろう」と思えるんです。
関わり始めるとやめられないクリスマス・タブロー
クリスマス・タブロー
クリスマス・タブロー
西尾先生はバドミントン部の顧問もされているそうですね。
西尾先生 体育会系と文化系のクラブで1つずつ顧問をするという決まりが洛星にあるからですが、バドミントン部は指導してくれている先生に引率を頼まれたらできるだけ行こうと思っています。試合をしている姿が格好良くてそれが見たいんです。練習も素敵ですが、真剣に勝負している彼らの姿を見ると感動をもらいます。
別の刺激を受けられるわけですね。他に学校で積極的に取り組まれていることはありますか。
西尾先生 学校行事には生徒と同じぐらい真剣に取り組んでいます。年末に「クリスマス・タブロー」という劇があって、12月のテストが終わったあと1週間で在校生や卒業生、教職員など総勢500名ほどが集まって作り上げるんです。
500人で作り上げる劇とは、すごい伝統行事ですね。
西尾先生 本校の伝統で、内容は毎年ほぼ同じなのですが、高校2年生が主体となり毎年どうにか趣向を変えようと真剣に作るんですね。あくまで生徒中心ですが、教員にしかできない部分の手伝いは積極的にやっています。手伝いに来てくれる卒業生も多く、必要以上に出しゃばることなく後輩のサポートに徹してくれます。洛星にはそうした世代を超えた強いつながりがあって、すごくおもしろいんです。
「クリスマス・タブロー」は、西尾先生にとっても特別な行事ですか。
西尾先生 そうですね。毎年大変なのですが、関わり始めるとやめられないんです。もともと僕はカトリック信者で、クリスマスは大切な日だったんです。この劇を初めて見た時も、中学1年生200名がローソクを持って静かに行進するシーンに感動して泣いてしまいました。いまだに思い出すと涙が出てきます。
生徒たちの一生懸命さが大好き
西尾先生
先生は中学3年の学年主任だそうですが、指導のうえで大切にされていることは?
西尾先生 思いやりを持ってみんなで高め合っていこうとは常に言っています。いじめは大嫌いなので、もし見つけたらかなりきつく叱るぞと釘を刺してもいます。
西尾先生は授業も楽しく、生徒を尊重してくれて優しそうな印象ですが、やはり厳しく叱られたりするのですか。
西尾先生 叱りますよ(笑)。男子校ですから時には叱ることも必要で、メリハリを大事にしています。頭ごなしに叱るのではなく、まずは話を聞いて、してはいけないことをした時は「どうしてそういうことをしたのか?」を聞き、アドバイスしていくようにしています。
今後やってみたい取り組みはありますか。
西尾先生 オーケストラ部の活躍の場を、学校の中でもう少し作ってあげたいと思っています。練習したことを発表する場は大事です。場所があれば練習しますから。
外部のコンクールへの出場などは、その対象にふさわしくないのでしょうか。
西尾先生 コンクールでは、こういう演奏をしなければいけないなど制約があります。僕は生徒自身に、楽しく練習して、「こういう演奏がしたい」と自然に思ってもらいたいので、コンクールは受けていません。人よりいい演奏がしたいと思うのは良いことですが、それで順位がついてしまうのはちょっと違うかなと思っています。
なるほど。自分たちの演奏を聴かせる演奏会とは違うわけですね。西尾先生自身、15年間の教師生活で、洛星の生徒たちの良さをどういうところに感じられていますか。
西尾先生 何かをするとなった時の生徒たちの一生懸命さが大好きですね。文化祭も合唱コンクールも真剣に優勝を狙ってきます。それにカトリックの学校なので、ミサやお祈りをして、自然と優しい気持ちや思いやりの心を持つ子になっていくことが良いですね。
入学すれば、そういう生徒になれるのでしょうか。
西尾先生 周りがそういう雰囲気なので、「楽しそうだな、自分も頑張ろう」と思えるのではないでしょうか。また、男子校なので気取ったり自分を作ったりせず、自由なところも大きな魅力の一つだと思います。
洛星中学校・高等学校	ホームページ
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