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縁あって出会った生徒たちの成長が喜び。
生徒が熱中できる様々な取り組みに着手

UPDATE:2016年01月20日
先生に聞こう 京都橘中学校・高等学校 谷 健太郎先生
教員になってから沢山の夢ができた
谷先生

先生になろうと思ったきっかけを教えて下さい。

谷先生 教員になることが夢でなったというより、教員になってから道が決まってきて、沢山の夢ができたというのが私のキャリアです。本校もそうなのですが、最初に赴任した私立学校も教員同士のつながりが強い学校でした。教員だけでソフトボールをしたり、フットサルをしたりして、プライベートで一緒に盛り上がる経験が仕事上でもいい感じに機能していて、生徒の情報を共有して教員全体で生徒一人ひとりに対応するという状況ができていました。生徒達からすると、どの先生も自分たちのことを知ってくれているので安心だったと思います。教員は個人の力だけでなく、チームワークが大切だと知った時に、自分にはこの仕事が向いているかもしれないと思いましたね。
チームワークというと、先生は中学サッカー部の顧問をされているんですよね。
谷先生 部活の指導を通しても、教員になってよかったと思うことがよくあります。先日、サッカー部の新チームが新人戦で1勝しました。普通、新チームで1勝したぐらいでは、そこまで感動しないと思うのですが、ここに来るまでの前の世代の生徒達の苦労を考えると感無量でした。私が京都橘中学校に来たときは創部2年目で、練習場所の確保もままならないし、公式戦に出場することもできていませんでした。やっと公式戦に出られる形になっても、勝つのは大変なことです。今回も、技術的には相手の方が上だったのですが、生徒が1点を守り抜いて、勝ち切りました。その試合以降、より一層、練習に気合が入っている生徒達を見ていると、やり切った経験が生徒を伸ばすんだなとしみじみ思いましたね。1点を守り切る試合はヒヤヒヤしましたが、前の世代の積み重ねが目の前で結果を出すのを見るのは、教師冥利に尽きます。
生徒の成長が見られるというのが、先生という職業の醍醐味でしょうか。
谷先生 そうですね。私が本校に来て最初に受け持った中学1年生が今年、高校2年生になりました。私は今、その学年の担当ではないのですが、化学の授業を受け持つことになり久しぶりに再会して、その成長に感動しました。中学生の頃は将来のことにしても何となくしか考えていなかったのが、来年受験生となる学年になって、自分の人生を生きようともがいているのがよくわかります。進路相談をしていても、親の考えはこうだけど、自分はこう思うというようなことを言いますし、大人と対等なんですよ。嬉しいですね。
身近な「なぜ」を育てていきたい
谷先生
理科自由研究 発表
理科自由研究 発表
理科自由研究 発表
授業で大切にしていることを教えてください。
谷先生 生徒にもよく言うのですが、中学の理科というのは、生きていく上で知っていないといけない事ばかりなので、ある意味一般常識です。だから、中学生を指導する上で「やったことがある」「見たことがある」というのをできるだけ増やしたいと思っています。ただ言葉として覚えてもらうだけでは引っ掛かりがないので、できるだけ映像を見せた上で、実験も取り入れます。中学3年では週に1回実験しています。先日も、電気の話をしていまして、「この電球は光っているけれど、なんで光っているの?」と聞いてみました。そうすると「電気が流れているから」と生徒は答えるのですが、そこで考えてもらいたいのは、例えば、導線に電気を流しても光っていないのはなぜかということです。それを質問すると生徒は頭を悩ませ始めます。そんな感じで、身近な現象を「なぜ」ととらえられるような発問を意識してするようにしています。身近な「なぜ」を育てていきたいですね。
具体的に「なぜ」を感じる力をどのように育てられていますか。
谷先生 中学1年生と2年生の夏休みに実施している自由研究は、新しい「なぜ」を探す探究学習への挑戦と位置づけています。7人ぐらいの生徒を1人の教員が大学のゼミのような感じで担当します。1学期にテーマを決めて、夏休みが研究期間、2学期にポスターとレポートを提出します。理科教員全員で採点して、金銀銅賞をつけます。今年の金賞は「ビールを早く冷やす」という研究でした。お父さんがビールを冷やすのを忘れてしまい、おいしくないと言っていた。じゃあ、どれぐらいで冷えるのかなという疑問が発端です。その生徒はペットボトル350mlをいっぱい用意して、冷蔵庫に入れて、時間経過と共に温度経過を調べました。冷凍庫ならどうか、脱脂綿を巻いたらどうか、氷水につけたらどうか、それを丁寧にまとめて考察していたので評価されました。オープンキャンパスではパワーポイントを作って、見学者の前で発表するところまでやりました。
世の中ですぐに役に立ちそうな研究ですね。
谷先生 そうですね。その前年に金賞を取ったのは蚊の研究で、それもすぐに役立ちそうな内容でした。その生徒は中学1年、2年と蚊の研究をやって2年連続で金賞を取りました。1年生の時は、ボウフラの段階で駆除するにはどうすればいいかということで、ボウフラをいっぱい捕まえてきて、色々な条件を作って、どうすれば駆除できるかというのをやりました。2年の時にはボウフラの前段階の卵を駆除する方法を考えていました。まず、自分の部屋に蚊帳を張って、自分の腕に血を吸わせて蚊を育て、卵を産ませる方法を研究しました。そこから、卵が成長しなくなる研究に発展させました。彼らの研究が社会に繋がるかどうかはわかりませんが、自分なりに考えるきっかけになると思います。欲を言えば、結果が出た上でもう一度話し合って追加で研究するところ、つまり、データをどう見るのかというところまで行きたいのですが、なかなかそこまで行きつけていません。少しずつでも発展させたいですね。
「なぜ」という視点は将来どう役立っていくとお考えですか。
谷先生 同じ物を見た時に気づきがあるかないか。当たり前で終わってしまうのか、それとも足を止めて注目できるのかは大きな差だと思います。それが自分自身で考えるということに繋がります。本校の基本理念は「自立・共生」です。社会に出たときにただ言われたことをやるという受け身の姿勢ではなく、自分で気づき、動ける。そういうことは学習だけでなく、人間関係でも大切なことです。
行事の伝統を作っていく
大縄跳び
大縄跳び
中学生ステージ(アームレスリング大会)
中学生ステージ(アームレスリング大会)
授業以外で情熱をもって取り組まれていることを教えてください。
谷先生 ほぼ立ち上げのところから中学校には関わっていますし、行事を充実させたいという思いはあります。中学生は思春期で多感な時なので、高校生以上に行事が持つ意味は大きいと思います。何か一つのことに熱中して人と関わるから人間関係が成熟していくというのはあると思いますし、チャレンジして、しっかり揉めて、解決していく中で多くを学んでもらいたいですね。
どのような行事を実施されましたか。
谷先生 大縄跳び大会、ドッヂボール大会など、縦割りのイベントを増やしています。中学1年から3年生は合わせても200名ほどですので、中学の3学年を一つのまとまりと考えて、3年生は引っ張る、2年生は間に入って協力関係をつくる、1年生は頑張ってついていくという関係性を作っていきたいですね。それと既存のイベントの充実もテーマです。今年の文化祭では中学生専用のステージを作り発表の機会をつくりました。伝統を作っていけたら嬉しいですね。
学年ごとの行事というのはありますか。
谷先生 中学3年生が英語のスピーチコンテストに出場していたり、中学2年生が京都市の朗読コンクールで優秀賞を取ったり、各学年で色々な取り組みをしています。それらを共有する目的で今年は「中学集会」を開きました。各学年の自由研究の発表や、頑張っている生徒の紹介をしました。頑張りをみんなで共有して、刺激されるというのがいいですね。
縁あって生徒と出会えているという意識
谷先生
今後の目標を教えて下さい。
谷先生 今年、2期生が高校2年生になりました。中学校の時に担任をした生徒たちがいよいよ受験を控えた学年になります。入学から見てきた生徒たちが自分の夢に向かって進んでいこうとしているので、後押しできるような指導をやっていきたいなと思っています。中学1年生から高校3年生までの成長のパターンを見ることは私にとっても大きな経験になりますので、卒業までの指導はやり切りたいですね。 もう一つは、行事の部分でまだ色々なことができると思っています。行事の中身が充実することで、より活気ある中学校になりますので、行事の中身作りと仕組み作りをもっともっとしていきたいです。
例えばどんな行事を考えていますか。
谷先生 これは個人的な夢ですが、生徒と一緒に富士山に登りたいですね。できたら素晴らしいなと思います。自分も楽しみつつ大変なことをやりきるというのがいいですね。他にも田んぼや畑で農業を経験するとか、ボランティアで社会と関わるとか、色々な経験をさせてあげたいです。一つずつ形にしていきたいと思っています。
「ココロコミュ」読者へのメッセージをお願いします。
谷先生 この学校での関わりが生徒の一生に及ぼす影響について考えると、出会った縁の素晴らしさと緊張を感じます。それは私だけではなく本校の教員全体で共有している感覚だと思います。その上で、教員同士がしっかり繋がって、みんなで生徒を見守り、最高のパフォーマンスを引き出すというのがいいと思いますし、本校は実際にそういうことができている学校だと自負しています。是非、よい出会いをしたいですね。
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