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世界に通じる研究・開発・技術に、見て、触れて、聞いて、深める。将来へのスイッチになるキャリア教育。

奈良学園登美ヶ丘中学校では、中学3年生にあたるY1の生徒を対象に、学校から近い関西学術研究都市にある企業や研究施設を訪問する「キャリアリサーチ」という取り組みを行っています。「キャリアリサーチ」は従来の企業訪問の枠を超え、自身の将来への展望や科学的な視点を養う少人数参加型のキャリア教育。バラエティに富んだ訪問先で、開発や研究に向かう本物の技術や思考に触れることで、生徒たちは価値ある時間を体験しています。
現在、Y1の学年主任をされている西海一正先生に、この「キャリアリサーチ」について話を伺いました。
・NEC関西研究所
・奈良先端科学技術大学院大学
・けいはんな記念公園
・国立国会図書館関西館
・オムロン京阪奈イノベーションセンタ
・地球環境産業技術研究機構(RITE)
・構造機能科学研究所
・タイムドメイン
・京セラ中央研究所
・情報通信研究機構(NICT)
・国際電気通信基礎技術研究所(ATR)
・奈良文化財研究所
・大和ハウス 総合技術研究所
・積水ハウス納得工房
・NPOけいはんな薬膳研究所
・松下資料館
・きんでん京都研究所
・福寿園CHA研究センター
「キャリアリサーチ」の主旨を教えてください。
【西海先生】本校では小学校から高校までの12年間を、4年ごとにP(Primary、小学校1年~4年)、M(Middle、小学校5年~中学校2年)、Y(Youth、中学校3年~高校3年)と区切っています。そうすると中学3年生はY1となり、高校と同じカテゴリーに入り、中学3年生ではなく高校0年生として扱います。Y1には自分の進路についてじっくり考える1年にしてほしいと考えていまして、その一つが「キャリアリサーチ」です。将来自分がどのように生きていくのかを考えたときに、職業選択は非常に大きなテーマですから、職業の理解を含めるという意味で行っています。
創立当初から行われているそうですね。

奈良先端科学技術大学院大学
【西海先生】そうですね。本校は関西学術研究都市のすぐそばという恵まれた立地にあり、お願いしていく中で協力してもらえる先が増え、今では18の企業や研究所に訪問させていただいています。実際にいろいろな説明を受け、研究の内容を見せていただきますから、「すごいな」で終わらないように、まずはこちらも準備の事前学習をします。これは「キャリアリサーチ」だけでなく、毎年行われる宿泊研修もすべて同じ考え方です。同じものを見ても見る側に知識・教養があるうえで見るのと、何もわからない状態で見るのとではやはり見え方が変わってきます。ある程度勉強して知識を持ったうえで見に行くことが、大切だと思っています。
事前学習とは具体的にどういうことをやっていくのですか。

NEC関西研究所
【西海先生】例えば「キャリアリサーチ」でNEC関西研究所に行くとしたら、NECとはどういう会社なのか、そのNECがやっているビジネスの中で関西研究所とはどういう役割なのか、そういう全体的な位置づけから調べます。生徒は機械的に割り振るわけではなく希望をとりますから、それなりの興味があると思うんですね。その興味から、インターネットでは見えてこないところ、実際に聞きたいところを洗い出す。そして、訪問して、話を聞いて、質問をして、「ああ、そういうことだったのか」と得心して、戻ってそれをレポートにまとめるんです。
訪問先でいろいろ質問をすると喜ばれるでは?
【西海先生】研究畑の方というのは、その仕事が好きで情熱を傾けていることがひしひしと伝わってくる方がいっぱいいらっしゃるんです。そういう方に出会うと、子供たちも熱心に質問するし、皆さんうれしそうに答えてくださいます。そのため生徒も一生懸命質問を考えるんですね。
行き先は生徒が選べるんですか。

タイムドメイン
【西海先生】そうです。キャパシティの問題で、ある程度割り振りはしますが、選択肢から選ばせます。基本は自分が行きたいところです。1学年120人いますが、18企業で1カ所10人を切る少人数での見学になります。
実際に行くことは大きいですか。
【西海先生】やはり教室の中や机の上ではわからないことがいっぱいありますからね。本物を見て、触れ、生の声を聞くことは大きいと思います。また、紙のうえの知識をもっと深めることもできます。本校は教育方針として体験を重視していますので、何にしてもまずは事前学習をしたうえで、実際に見たり聞いたりして、それを確かめる。さらに帰ってきてから、実際に自分の感じたことや思ったことを、じっくりと考えてまとめていく。この繰り返しをずっとやっていきます。「キャリアリサーチ」はその一環でもあるんです。そうやって実際に五感を使って体験したことを、人間はなかなか忘れません。
例えば、どんな内容に触れるのですか。

奈良文化財研究所
【西海先生】行く先には、世界最先端のレベルの研究をされているところがたくさんあります。私も行ってみて驚いたのですが、例えばATR(国際電気通信基礎技術研究所)は、自分の頭でイメージをすると、実際にカーテンが開くシステムを開発されています。これは障害を持っている方やお年寄りがもっと住みやすくなるように、住宅メーカーのサポートを受けて研究されているものです。また奈良文化財研究所は、平城宮跡の発掘をはじめ、いろいろな発掘や調査をされていて、実際の発掘作業はどういうものかを一通り教えてくださいます。生徒たちは自分たちが知っている歴史の出来事が、土の中からどうやって出てきて復元されるかがわかり、さらに興味を持ちます。
それが将来にどのように結びついていくのでしょうか。

きんでん京都研究所
【西海先生】正直、センター試験などの大学受験に直接結びつくものではありません。しかし、本校は一番多感な中高の時期だからこそ、体験を通して感じられることを大切にしたいと思っていますし、刺激を受けることによって「おもしろいな」「自分もやってみたいな」とスイッチが入る子がいます。それが目的といえば目的ですね。手とり足とり勉強を教えていく教育方法も、一つのやり方として良いと思うのですが、本校では、いかに自分からやりたいと思う気持ちを生徒に喚起させられるかを大切にしていますから、学校として行事やイベントといったいろんな仕掛けを用意し、それを体験することで何らかのスイッチが入ってほしいと思っています。
<a href=http://cocorocom.com/labo/school/144.php>奈良学園登美ヶ丘中学校</a>
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