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同志社女子中学校

 今年で創立136年を迎える同志社女子中学校。緑豊かな京都御所に隣接し、同敷地内には同志社大学、同志社女子大学がそびえ建つ京都を代表する伝統校だ。2013年のNHK大河ドラマ『八重の桜』では創設者、新島襄の妻八重が取り上げられることとなり、注目を集めている学校でもある。一般的には伝統校として知られているが、校内には新しい設備も充実しており、制服も指定されていない。大学生に交じり登校してくる生徒たちからはのびのびとした印象を受ける。
 今回はそんな同志社女子中学校の魅力をより深く知るために、先生案内のもと校舎取材を実施。学校見学会やパンフレットだけでは見えてこなかった、同志社女子中学校に潜む魅力を探ってゆく。
同志社卒業生の思い出の場所。タイムスリップしたかのようなノスタルジーな空間
 はじめに向かったのは「栄光館」と呼ばれる建物。1階には1500人収容可能な講堂が入っており、講堂への扉を開いた瞬間、広さと重厚感のある雰囲気に驚かされる。大正時代にタイムスリップしたかのような空間が広がり、壇上に見える机やマイクスタンド、座席、ひとつひとつからは長年刻まれた歴史を感じるのだ。「中高生はもちろん、大学の入学式、卒業式もこの場所で行われます。私が大学に在学していた頃もこの講堂で卒業式をしました。もう数十年前になりますが、生徒が座る椅子もその当時から変わっていませんね」と坂本先生。2階には大きなパイプオルガンがあり、クリスマスページェントなどのイベントや、礼拝の時に使用されている。入学したての1年生は、2階席にあるパイプオルガンの存在に気づかず、大きな音が流れてきた瞬間にとても驚くそうだ。今後は重要文化財申請を視野に入れ、創立当時の雰囲気により近づける改装工事を行う予定だ。
 
ステンドグラスから漏れる光。  最後の授業で礼拝を捧げる神聖な場所。
 次に向かったのは「栄光館」の3階にある「瞑想室」。四方をステンドグラスで囲われた神秘的な空間だ。ステンドグラスからは自然光が差し込み、床にさまざまな色が投影される。「この場所は高校3年生の最後の『聖書』の授業で1クラスずつ最後の礼拝を捧げるのが伝統となっているんです」と坂本先生。照明を点けずステンドグラスから漏れる明かりだけで授業をすることが多く、「聖書」の時間は神聖な雰囲気に包まれるそうだ。
 
300人収容可能。イベントになどに使われる多目的ホール
 栄光館を抜けると隣に見えるのは「静和館」と呼ばれる建物。「静和館」の4階には「静和館ホール」という300名程度が収容できる多目的ホールがある。学年ごとの礼拝時に使用する他、同志社大学の学部説明会や文化祭の時にステージとして使用するなど用途は様々。席には段差がなくどの場所から見てもステージが見えやすいよう配慮されている。
 
蔵書は7万冊以上!光が差し込む開放的な図書室。
 「静和館」の地下へ進むと中高校生専用の図書情報センターがある。膨大な書籍数、種類の豊富さ、整備された閲覧コーナー、それらはまるで公共施設の図書館のような空間だ。「蔵書を含めると7万冊以上、新刊も変動はありますが毎月取り寄せています。授業で学んでいる分野の本はみんな借りにくるので、コーナーを作り、平等に借りられるよう配慮をしています。オススメ本コーナーなども目につく場所に多く設けて、生徒たちが楽しんで図書館に来てくれるような工夫をしています」と図書館司書教諭の加藤先生。CD-ROM、雑誌、過去の新聞、自習コーナーなども揃っており、学校内の図書館としては十分すぎる設備だ。また、部屋の中央部分には光が差し込むガラス張りの中庭があり、部屋全体に開放感が溢れ、地下を感じさせない設計になっている。
 
最新のトレーニングマシーン完備。充実した設備で部活動をサポート。
 「静和館」を出ると緑の木々が囲むグラウンドが現れる。そのグラウンドを横切るように進んでいくと、「新生館」と呼ばれる建物が見える。「新生館」の中には体育館やダンス場、さまざまな部活動の部室などが入っており、取材中も体育の授業をしている生徒たちの元気な声が聞こえてきた。
 さらに「新生館」の地下へ進むと、ふた部屋続きになっている「トレーニングルーム」が現れる。主に部活動に所属している生徒が使用している部屋で、スポーツジム顔負けの数十体のマシンが揃えられている。
 「数はもちろん、マシンの種類も充実しています。この部屋はクラブ活動専用となっていますので、思う存分トレーニングができると思います」と坂本先生。窓からは緑の木々も見え、トレーニングをするには最高の環境である。
 
京都の学校では唯一。本格的なプラネタリウムを使った授業ができる場所。
 最後に向かったのは「黎明館」という大きな建物。黎明館の2階には天体の授業を学ぶために作られた「プラネタリウム室」がある。座席数は48ほどあり、投影された星を見上げながら生徒たちは授業を聴くことができる。このような本格的なプラネタリウム環境が揃っているのは、京都の学校では同志社女子中学校のみであり、星を映す投影機も今となっては珍しい30年以上前の機種である。
 
歴史を感じる扉や椅子。校舎の中に自然に溶け込む歴史。
 「栄光館」、「静和館」、「黎明館」、「希望館」、「新生館」それぞれの建物は昔の面影を残しつつも、時代に合わせ使い勝手良く改修工事を重ねられてきた。しかし、その中でも旧式漢字で書かれたドア、経年変化を感じる椅子、時代を感じる扉のデザインなど、どの建物の中にも自然と歴史が溶け込んでいるのが印象的だった。 歴史を残すだけではなく新しさも取り入れながら新と旧が共存する、同志社女子中学校は学ぶための環境が整った素晴らしい学校だと感じた。
写真集 同志社女子全景
<a href=http://cocorocom.com/labo/school/17.php>同志社女子中学校</a>
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