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学校力レポート 中学1年生のマエストロ!?1年間かけて作る自分だけの楽器!金蘭会中学校の『バンドーラ』製作を取材しました!

100年以上もの歴史を誇り、多様な進学コースの新設や、多彩な学校行事で話題の金蘭会高等学校中学校。今年から中学校に導入された「バンドーラ」製作授業を取材しました。
「バンドーラ」とは中世ヨーロッパを起源に持つ4本の弦楽器で、長野県の小学校等で教諭をされていた中澤準一先生により導入された楽器です。ギターとマンドリンの中間のような美しい音色を奏でるこのバンドーラ、最大の特徴は銅の部分を好みに応じて自由に作る事が出来る事です。中澤先生はこの特性を生かし、学校教育の中に製作と、完成後の合奏を取り入れられました。

金蘭会中学校では1年生の音楽と美術の時間を連続させて、週に2時間のバンドーラ製作を行っています。完成までに1年を費やすこの授業を指導されるのは、中澤先生に直接師事された、広瀬俊雄先生です。
広島大学や同志社女子大などで、長らくシュタイナー教育等の教育学の教授をされていた広瀬先生は、15年前に出会ったバンドーラ製作に強く興味を惹かれ、長野県まで赴いて直接中澤準一先生に師事されました。そして小学校や大学、市民サークルなどでバンドーラ製作を指導され、金蘭会高等学校中学校に赴任されました。「現在、中学校でバンドーラ製作を行っているのは金蘭会だけです」とのこと。

木材を削ったり貼り合わせたりという作業自体ほとんど経験の無い女子生徒達。「昔の生徒達に比べると大きさを合わせたり、線に沿ってカットするなどの正確な作業が苦手な生徒が多いように思います。あらゆる製品に囲まれて育った世代なので、手作りで何かを作るという経験が圧倒的に少ないのでは無いでしょうか。」と広瀬先生。
しかし、1学期開始とともにバンドーラ製作に取り組んできた生徒達の様子を見ると、とても器用に作業を進めています。「当初は女子生徒という事もあり、怪我の心配などをしていましたが、柔軟な感性を持った中学生は、実際にやらせてみるとノミやノコギリ等、どんな道具でも上手に使いこなしています。」と、広瀬先生も驚くほどの上達具合なのだとか。
思い思いにデザインされたバンドーラの胴体部分に器用にノミを入れていく生徒達。作業中はとても真剣なまなざしで取り組んでいます。「ギターやバイオリンのように木材を貼り合わせるのではなく、バンドーラは木材をくり抜いて作るので、このように生徒達の好きなようにデザインが出来るのです。胴部分だけでなく、ヘッドやサウンドホール(胴体の穴)も好きな形に出来るので、まさに世界に一つだけ、自分だけのオリジナル楽器を作ることが出来るんです。」と広瀬先生。

この日の授業は胴体部に穴をあけたり削ったりする作業をおこないました。
班ごとに作業する生徒達、わからないところは広瀬先生に尋ねたり、友達同士で協力しあって進めます。作業について生徒達に尋ねてみると、「初めは難しかったけど、すぐに慣れました」「好きな形にデザインできるところがすごく楽しいです」「ネック(柄の部分)と銅部分を繋げる為に、ミリ単位で大きさを合わせるところがすごく難しいです」「早く完成させて弾いてみたいです」といった声が。
「中には胴体に穴が空いたり、割れたりして初めからやり直しになる生徒もいるんですが、それで良いのです。お金で買うことのできるものや、誰かが用意してくれる出来あいのものではなく、自分達で一から何かを作りあげる苦労とやりがいこそが、人間の本当の姿を取り戻し、生徒の生きる力を付けることに繋がるのです。」広瀬先生の思いに応えるかのように、黙々と作業を続ける生徒達。2時間授業の合間の休憩時間になっても、ほとんどの生徒が作業を続けていました。
今年中に完成予定のバンドーラ、完成後には楽曲の練習を経て、来年7月に予定されている「器楽発表会」で、クラスで合奏をするとの事です。膨大な作業が必要とされる製作過程や、楽器完成後の楽曲の練習期間を通して、生徒達は試行錯誤と助け合いなど、様々なことを学んでいきます。バンドーラが完成した時の感激、うまく演奏できた時の感激は、金蘭会中学校だからこそ味わえる、かけがえのない経験になることでしょう。 来年の「器楽発表会」の様子は金蘭会中学校のHPでも紹介される予定です。生徒達は無事バンドーラを完成させ、うまく演奏する事ができるのでしょうか。来年の発表会の様子 を皆様も是非ご覧になってください。
金蘭会高等学校・中学校 ホームページ
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