




校長 松田 博志 先生

入試広報部長 橋本 昌洋 先生
はじめは教育者として、1893年27歳の時に兵庫県立神戸商業高等学校の校長を勤めます。その後は廃校寸前だった学校を1年間で立て直した功績が買われ、東京海上保険(現在の東京海上日動)へ入社します。1917年には厳しい社会情勢の時代に再建をはかり同社の専務取締役にまでのぼりつめます。甲南学園建設に携わるようになったのは一家で神戸の住吉村へと移り住んだことがきっかけです。当時の住吉村は大阪で成功した実業家たちが多く移り住んでいました。
しかし住吉村地区の小学校は設備が不十分であるため、遠くの学校へ通う生徒が多くいました。そんな実情を知った平生釟三郎は自分たちの手で住吉村に理想的な学校をつくろうと、地域住民とともに学校建設を目指したのです。
1911年、はじめに甲南幼稚園が建設されます。その翌年には甲南小学校、そして1919年に甲南中学校が創設されました。
また、東京海上保険に限らずいくつもの会社再生を行っています。川崎造船所(現在の川崎重工)では、倒産した場合神戸の人口の2割にあたる10万人の失業者がでると言われた中、社長に就任し破産寸前の状態からわずか2年間で再建をおこないました。実業家として成功をおさめた後も1935年に貴族院議員、1936年には広田弘毅内閣で文部大臣までのぼりつめブラジル交流の橋渡しをおこなっています。そのような平生釟三郎の功績を記録として残し、継承するために28年前から「平生研究会」が発足されました。研究会では平生釟三郎が晩年まで毎日のように記録していた日記を解読し、最終的には17巻までの発行を目指して現在4巻まで出版されています。その日記には甲南中学校の教育方針に関わる多くの言葉が残されており、甲南中学校を知る上でも貴重な資料として扱われています。
【松田先生】


平生釟三郎が直筆で書いた言葉

平生釟三郎の銅像
「世界に通用する紳士を育成する」という教育目標は学校建設時からすでにありました。平生釟三郎が東京海上火災ロンドン支店に勤務していた際、 イギリスのパブリックスクールにいたく感銘を受けたことが所以です。
その時に抱いた想いが、学校創立への想いへとつながり教育目標にも影響しました。学校建設を考えた理由のひとつとして当時の社会腐敗があり、事業家として様々な経験をへて、「人間教育こそが最大の社会奉仕」だと考えるようになった平生釟三郎は「徳・体・知」いずれにも偏らずバランスのとれた「世界に通用する紳士」を輩出する教育こそが学校の使命であるとの考えに至ったのです。その想いは今も甲南教育の礎として深く根付いています。
生徒たちには多くの機会を設け、平生釟三郎の人物像や功績、教育の精神を根づかせる活動を積極的に行っています。入学すると平生釟三郎の記録を記した資料と、偉人伝記録として出版社から発行された漫画本を渡し、その上で年に数回平生釟三郎に関する講演会を開き、生徒たちに「世界に通用する紳士を育成する」という教育目標を根付かせています。
【松田先生】


OBワークショップの様子
「OBワークショップ」では、企業経営者、医師、弁護士、銀行員、ホテル関係の方々など、毎回様々な職業の卒業生にお越しいただきます。業界ごとの仕事内容や社会に出て働くことの楽しさを「応用期間」にあたる中学3年生の時に知ることにより、高校2年生からのコース選択まで見据えた進路設定が行えると好評です。また、全国各地に卒業生のOB会があるのも甲南独自と言えます。医療関係者だけで結成されている「甲南医会」や、大阪地区の者で結成される「大阪甲南会」など、地域、学年別に様々なOB会があります。
卒業後も生徒同士でつながりを持つことにより、困った時には様々な方面からの助けやアドバイスを受けることができます。何かイベントごとがあるたびに卒業生に声をかけるのですが、すぐに駆けつけてくれる生徒がほとんどです。「甲南を卒業した」という誇りは卒業後も様々な場面で生かされると考えています。
【松田先生】

「国際交流」において、本校ならではの取り組みのひとつに「クラブ間交流」があります。
「クラブ間交流」とはクラブ単位で交流試合とホームステイを行う短期留学制度です。
今までにサッカー部、ラグビー部などが姉妹校のあるイギリスやニュージーランドへクラブ交換生として短期留学を行いました。対抗試合を通し海外のクラブとの交流を深め、相手チームの家庭へホームステイをします。「クラブ間交流」は基本的に希望性ですので、毎年多くのクラブから希望が寄せられます。
文Iコースの生徒にかぎり「グローバリースタディプログラム」という取り組みがあります。
この取り組みはコースがわかれた高校2年生から実施されるもので、高校2年生の1学期から留学の準備にとりかかり、3学期から10週間の留学を行うことを最大の目的としています。
アメリカ、カナダ、イギリスの中から留学先を選び、1人ひと家庭にホームステイをしながら現地の学校で学びます。
現地には世界から様々な生徒が集まっており、留学先の国だけでも雰囲気に違いがあるようです。
イギリスに留学した生徒はブラジルや南米圏からの留学生と多く知り合い、自ら意見を発言する積極的な性格や、感情表現が明るい生徒達に刺激を受けて帰ってきました。文I以外のコースでも姉妹校間での留学は可能です。毎年数名の生徒が制度を利用し長期の留学を行なっています。
「クラブ間交流」とはクラブ単位で交流試合とホームステイを行う短期留学制度です。
今までにサッカー部、ラグビー部などが姉妹校のあるイギリスやニュージーランドへクラブ交換生として短期留学を行いました。対抗試合を通し海外のクラブとの交流を深め、相手チームの家庭へホームステイをします。「クラブ間交流」は基本的に希望性ですので、毎年多くのクラブから希望が寄せられます。
【松田先生】

この取り組みはコースがわかれた高校2年生から実施されるもので、高校2年生の1学期から留学の準備にとりかかり、3学期から10週間の留学を行うことを最大の目的としています。
アメリカ、カナダ、イギリスの中から留学先を選び、1人ひと家庭にホームステイをしながら現地の学校で学びます。
現地には世界から様々な生徒が集まっており、留学先の国だけでも雰囲気に違いがあるようです。
イギリスに留学した生徒はブラジルや南米圏からの留学生と多く知り合い、自ら意見を発言する積極的な性格や、感情表現が明るい生徒達に刺激を受けて帰ってきました。文I以外のコースでも姉妹校間での留学は可能です。毎年数名の生徒が制度を利用し長期の留学を行なっています。
【橋本先生】


充実した練習設備
勉強とクラブ活動との両立に不安を持つ受験生もいると思いますが、男子校独特の活発な雰囲気の中、生徒たちは勉強もクラブ活動も楽しみながら取り組んでいます。
運動部に関しては甲南ならではの部活も多く、ホッケーや馬術部、ゴルフ部、山岳部など学校外の施設を使って練習を行うクラブもあります。文化部はジャズバンドで有名なブラスアンサンブル部、鉄道研究部、数学研究部など興味のある分野を徹底的に研究できる研究部に人気が集まっています。また、練習の際も中高一貫校という特徴を活かし、中学生と高校生が共に練習をするクラブが多いです。それにより技術面だけでなく、精神的にも大きく成長していくことができると考えています。
【松田先生】