洛南高等学校附属中学校のココが気になる!!
仏教に基づく心の教育は、具体的にどのような影響や成長を与えますか?
洛南高等学校附属中学校 余根田 聡先生
洛南高等学校附属中学校 余根田 聡先生
当校での仏教教育は、仏教の教義や由来などに重きを置くわけではなく、心を鎮める時間を持つということを大切にしています。 月に一度、「御影供(みえいく)」という弘法大師の月命日に行われる真言宗の法要を学校行事として行っていて、この日は授業もクラブ活動もなく、教職員の会議も入れてはいけないことになっています。つまり1日すべてをやめて日常から離れ、立ち止まり自分自身をゆっくり振り返る日なんですね。学校長の講話を聞いて、生徒たちは感想文をまとめ、それで1日が終わります。
講堂にて行われる「御影供」
講堂にて行われる「御影供」
講話をまとめたものは、翌月、生徒たちに配布し、後日保護者にも配布して読んでもらいます。感想文の一節やふとしたフレーズには、やはり生徒の心の成長を感じさせるものが出てくることがありますね。一部を紹介して、生徒にも読んでもらうと、「同級生がこんな立派なことを書いているんだ」ということで、刺激にもなると思います。また保護者には、年に5回ある保護者会で生徒と同じように学校長の話を聞き、生徒が体験していることを共有して頂いています。
講堂にて行われる「御影供」
心を鎮める時間を持つことを大切に
他に週に1時間宗教の時間があります。公立校では道徳の時間がそれに当たりますが、これもペーパーテストで点数を計る教科ではなくて、みんなで一緒に考える時間です。自分自身の問題や中学生として考えるべきことについて、全員で考え、ヒントをもらう時間なんですね。
実際これらによって、どれだけのものを生徒たちに与えられているかはわからないですが、そういった時間を学校として大事にしている意味は大きいと思います。
「生活即学習、学習即生活の実践」とはどのようなことですか?
当たり前をきちんとやる
それがすべてにつながる
特別なことを求めているのではなく、当たり前のことなんです。机をきちんと並べて勉強をするとか、体操服に着替える時も脱いだ服を放置せずにきちんとたたみバックの口は閉じておくとか。そういうことができること、気が回ることはとても大切ですし、そういうことが雰囲気を作り、気持ちを作っていくと思うんです。ようするに普通のことをきちんとやっていく状態でないと勉強していく場にはならないし、一人ひとりも頑張れない。
だから一番うるさく言うのは、合宿や研修などに行った時のトイレのスリッパですね。自分の分は自分で揃える。前の人が揃えていなかったら、前の人のスリッパも自分の手で揃える。そういうことを一人ひとりが心がけながら、みんなでやる。
なぜ学校という場にわざわざ寄り集まっているかというと、一人ひとりでは心許ないけれども、集まることでできることがあるからではないかと思うんです。最後には一人でやらなくてはいけませんが、全体を作るためにはみんなで協力することが必要で、そのためには一人ひとりの行動の積み重ねが大切。これが学習です。
例えば本校は、高校のクラブ活動にも力を入れていますが、「今年は強い」という年の生徒はきちんとしています。授業も頑張って聞いていますし、挨拶もちゃんとします。やっぱりそういう細々したところから繋がるんですね。勉強面でも同じことが言えます。成績が良い生徒は、実はきちんとやるべきことをやっている。
高校では学習合宿を行うのですが、共同生活をするとそういったことを生徒が理解していきます。最初はみんながいるから辛抱して勉強をしているし、それまでは成績が良い子に対して「あの子はできる。僕より頭がいいから」と思っているけれど、自分がやるべきことをやれるようになってくると人のことも見えてきて、「できるやつはちゃんとやっているやつなんだ」と真の凄さや価値に気付く。そうやって変わっていくところはありますね。
スポーツイベントが数多く開催されているのはなぜですか?
バレーボール大会
バレーボール大会
「知育徳育体育」の「体育」部分になりますが、メリットとしてはそれぞれの活躍の場が見いだせるということですね。勉強の苦手な子が活躍できるかもしれないし、泳げない子も足が速かったり、ボールを持つと生き生きする子もいたりする。体育行事だけに限りませんが、さらにそこへ向けての準備から始まるわけで、練習からポジション決めや出番までを考えていろいろ工夫する。そこでも活躍できる子がいるわけです。特にスポーツイベントは、そういう場面を作ることができますし、それぞれの持ち味を出せるということは協力を学ぶ場にもなりますから、体を動かす行事というのは大事だと思っています。
スキー研修合宿
スキー研修合宿
また、「クラス」ということも大事に考えています。クラスで取り組むことの意義というのは、スポーツで顕著に表れるんですね。やはり何でもできるスーパースターはなかなかいないわけで、それぞれの場面、ステージ、段階の中でやれることがあるというのは大切なことだし、そこを見つけられることは教員たちにとって楽しいところなんです。 クラブ活動は好きな者同士で集まる場ですが、スポーツイベントはやりたくなくても成り立たせないといけないクラスのチーム。面倒なこともあるだろうけど、楽しいこともあると思うんです。だからスポーツイベントを含め、イベントは毎月かなり多いです。自分の活躍できる場で頑張ってもらいたいですね。
先生方の雰囲気がわかる話を教えてください。
教職員もチームなんですよ。基本は学年や教科のチームで、それが全体の大きなチームとなって、お互いを補い合いながらやっています。
私は高校で世界史の授業を担当していますが、例えば世界史担当チームは年齢もキャリアも違いますし、世界史をやっていた人間ばっかりでもないんです。けれど、連携は取れているほうだと思いますね。チャンスはなかなかないのですが、授業を見せ合うこともあります。また、それぞれが自前で作るプリントを必ず共有して、おもしろいなと思ったら勝手に増補改訂して使ったりもします。

先生方は、若い先生ばかりでもなく、年配の先生ばかりでもなく、バランスは取れていますね。最近の若い先生方は、最初から志を持った人が教員免許を取られるわけで、明確な意識を持たれている。その意味でまじめ方が多いように思います。ただ、仕事というものはどんなものでもまじめなだけでは厳しいし、講習があってカリキュラムがあって学んでいくだけでもない。その意味では、ベテランと若い先生が組み合わさった担任団や学年団のチームになっていますから、先輩の先生が生徒と接しているときの話し方とか叱り方とかほめ方を横で見て学ぶことができる。真似をしてやってみて、失敗して、反省があって、補い合いながら身に付けていくことができる。やはり教職員もチームであることに、意味があるなと思いますね。
内部進学生が進む洛南高等学校の「空(そら)パラダイム」とはどういうコースですか?
内部進学生は「空パラダイム」へ
内部進学生は「空パラダイム」へ
2013年の春の募集から「空パラダイム」と「海パラダイム」という新コースを始めます。6カ年コースの内部進学生としては、呼び名が「Ⅲ類」から「空パラダイム」に変わりますが、やっていくことは基本変わりありません。
意味合いは高校入学生の募集にあります。今までは、高校入学生のうち20人ほどだけを内進編入という形で内部進学クラスに入ってもらい、他の高校入学生はクラスもカリキュラムも全く別でした。それが「空パラダイム」では、7クラスのうち5クラスが内部進学生クラスで2クラスが高校入学生クラスになり、1年間は別カリキュラムで勉強。高2から選択授業などで一緒になっていきます。内部進学生と高校入学生が合流して授業を受けることを前提としたコースになり、ハイペースで学力強化をすることが一つの特色になります。
高校入学生が編入してくることは、内部進学生が刺激を受けるというメリットがあります。今までも感じられたことですが、新設コースのおかげでそういった場がさらに広がるのは、良いことではないかなと思っています。
内部進学クラスはさすがに3年間でわかり合っていて、「この子とは仲がいい」とか「この子は成績が良い」と刷り込まれ染み込んでいる部分も多いので、そこに新しい仲間が加わることは良い刺激になると思うのです。また内部進学生が進学のことでも評価を頂いているだけに、憧れを持ってくれている中学生も多いので、そうした高校入学生を広く受け入れたいと考えました。

ちなみに「空パラダイム」と「海パラダイム」の名称は、本校の始まりを作られた弘法大師こと空海の名前から頂きました。「Ⅰ類」「Ⅲ類」は30年前に始まったのですが、考えれば考えるほど、たいそうよくできている「大発明」でして、それに代わる名称には大変苦労しました。コースにはせずに「パラダイム」にしたところもこだわりです。
<a href=http://cocorocom.com/labo/school/24.php>洛南高等学校附属中学校</a>
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