入試広報 宮本 聡 先生
  4年前、教育カリキュラムを見直すにあたり「自己肯定感」というキーワードが生まれました。様々な資料を集めていた中に『日本の中高生の約7割が自分のことをダメだと思っている』という調査報告があり、その結果から「自分はやればできる!」と自信を持てる生徒が少なくなっているのではないか、という推測に至りました。そこで「学校に来て傷ついて帰るのではなく、自信を持って帰れるような学校づくりをしたい」という想いのもと、「自己肯定感」を根付かせるための教育カリキュラムづくりをはじめました。
  日本の教育には「~しかできなかった」という引き算的な考えが多くありますが、「~もできた!」というプラスの思考に生徒を導いていけるよう、毎日のサイクル学習や年間行事の中に「自己肯定感」を根本的な考えとして位置づけています。
【宮本先生】
  全員が同じ理解度で授業を進め、学習リズムを身につけるため、1週間単位で完結する「サイクル学習」という考え方を取り入れています。
  英国数の3教科に絞り月~金までに習った範囲の課題を、毎週土曜に宿題として出します。生徒たちは土曜・日曜を使って課題を解き、火曜に理解度を図るためのテストを1教科15分程度で行います。そのテストを受け、点数が合格点に満たなかったものはフォローアップとして「フィードバック講習」を木曜・金曜に実施します。
  そして、火曜と金曜には、全員自習の時間を設け各自で理解不足の点や発展問題に取り組むようになっています。
  リズムのある学習習慣を身につけることにより、小さな「できた!」という積み重ねが「自己肯定感」を少しずつ育んでいきます。
  また、毎週テストを設けることによって周囲との競争意識も高くなり、結果としてクラス全体のモチベーション向上にもつながります。当初は学力をあげる必要がある生徒向けにはじめた取り組みでしたが、実施してみると学力が高かった生徒が勉強方法のコツをつかんで、更に学力が向上するという結果が出ました。「サイクル学習」を通じて自然と外部模試でも力を発揮できる、足腰の強い基礎学力が築かれていくと考えています。
【宮本先生】
学習合宿の様子
  「層別指導」とは夏季期間中や学習合宿などの特別講習時に多く導入される学力に応じたクラス別学習です。
  基本的に「基礎・標準・発展」の3つのクラスにわかれており、それとは別に希望者で実施される「TOKKERS Jr.」というハイレベルなグループがあります。
  テストなどの結果から学力ごとに分かれて講習を行うことで、生徒の学習進度に合わせて集中的な講義ができます。また、ステップアップ方式を取っているので基礎力をつけた生徒はより上のクラスを目指し、モチベーションを高め学習することができます。中学生のうちはコースを明確にわけず通常授業を行い、「層別学習」を取り入れることで、今まで問題視されてきた中間層の学力向上にもつながります。全員にチャンスを与えて切磋琢磨する機会を整えることが生徒たち自身の「自己肯定感」を高めていくと考えています。
【宮本先生】
●「TOKKERS Jr.」
  ハイレベルなグループを学期ごとで希望者を募り、専用テキストや講習で学力を高める取り組みです。
  高校生になると難関国公立大学への進学を目指す「TOKKERS」というグループがあり、その中学生版という位置づけです。週2回火曜日と金曜日の放課後を使い講習を行います。
  本校では「考える力こそ生きる力」という考え方を大事にしています。大学進学をゴールとせず、社会に出て生き抜く力を育てるには「自ら考えて行動すること」が大切です。
  その「考える力」を育てるため様々な取り組みを行っています。
【宮本先生】
◆伸びゼミクラブ
伸びゼミクラブの授業①
伸びゼミクラブの授業②
  サマースクールやウインタースクールなどの期間に、「伸びゼミクラブ」という特別授業を設けています。「問題発見力」「多角的考察力」「論理的思考力」という3つのカテゴリにわけ、20種類以上もの講座が用意されています。論理的思考力を高める「ツアーコンダクターへの道」と題した授業では、ツアーコンダクターになったつもりでプランを立て、ルートを含めたプレゼンテーションを行います。他にも「新聞をつくろう!」や「世界の料理を学ぼう」、「石けんづくり」など教科ごと多岐にわたる授業が揃っています。
  全ての授業の中で必ず「考える」必要のある場面が設けられており、生徒たちはゲーム感覚で楽しんで授業を進めるうちに「考える力」を自然と身につけていきます。
◆読みダス
  週2回、教師が推薦した本の一部を読む取り組みです。
  全教科の教師を対象としており、生徒たちは年間で40~50編にも及ぶ幅広い分野の文章に触れ、教養や人間性を豊かにしていきます。体育の先生はスポーツ理論について書かれた本を推薦するなど、教師によって推薦本のジャンルが異なるのが特徴です。興味がなかったジャンルの本にも必然的に目を通すことによって、自分なりの考えを持ち、「考える力」を常に持ち続けることができます。
◆表現プログラム
  自分の意見を文章化して書く練習、さらにはその思いを伝えるためのプレゼンテーションなど、「伝える」ための様々な方法を学びます。自分たちで名刺を作って名刺交換をするなど、実践的な授業も実施しています。「考える」ことからより発展させた「伝える」ためのコミュニケーション力を鍛えます。
  本校には伝統的に3学年の「縦割り」を意識した校風があります。
  3年生は2年生、2年生は1年生に対して面倒をみて、自分が上の学年に進級した際には新しく入る新入生の面倒をみる、という流れが自然とできています。4月に新入生の歓迎会があるのですが、その際には中学1~3年生で混合のグループをつくり、3年生がリーダーとなって歓迎会を行います。そのような混合グループでの行事は1年に4度行われ、縦割りの班編成で校外学習や球技大会などを行います。一人っ子の家庭や、年の離れた近所の子供たちと遊ぶ機会も少なくなっている今、互いに教えあい面倒を見ることは大事な経験となります。
  また、そのような体験を通じて「責任感」が生まれることにより、「自己肯定感」を育てていくことにもつながります。生徒たち自身から「学べることは団結力」や「3学年仲がいい」という言葉が出てくるのは自然なことだと思います。
【宮本先生】
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