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【清泉女学院中学高等学校】
中学探究学習総括 中3
清泉My Story Project発表会

中学探究学習総括
中3 清泉My Story Project発表会
清泉女学院中学高等学校では、中学3年間を通じて探究心を育む『My Story Project』という取り組みを行っています。そのゴールは、中学3年生が自分で選んだ探究テーマを、担当の先生のアドバイスをうけながら1年間かけて掘り下げ、スライド発表や作品・論文展示で発表する「My Story Project発表会(以下MSP発表会)」。3月に行われた探究学習の集大成は、枠にとらわれない「未来を切り拓く学び」を体現する充実したものになりました。
※学年は取材時(2022年3月)です。
授業Report
中学探究学習総括
中学3年「My Story Project(MSP)発表会」

中学3年生全員の発表を、中学生が自由に見て回る「MSP発表会」。自身で興味・関心ある探究テーマを見つけ、情報を収集・整理・分析した後、まとめて表現するというプロセスを辿る『My Story Project』の総括といえる時間です。発表方法は生徒によってさまざまでした。
11教室を使って、表現方法にプレゼンテーションを選んだ生徒はスライド発表を10分間、作品・論文を制作した生徒はその解説を5分間しました。先生は生徒同様に各教室の発表を見て回り、各教室の進行はすべて生徒が行いました。

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Slider
「MSP発表会」全178テーマからの抜粋
  • 竹取物語
  • シェイクスピアはなぜ残ったのか
    ロミオとジュリエットから考える
  • 日本語の表記体系が現在に至るまで
  • 現代の化学と錬金術
  • 肌vs紫外線~ビタミンCがもたらす効果~
  • 中国語を短期間で習得する方法
  • STARWARSから考える多文化共存
  • 関東と関西の料理
  • 人や環境による味覚の差
  • 2050年の世界
  • 夢の不思議
  • 麻酔の種類と効果
  • サスティナブル建築
  • 人によって笑うこととは
  • 難民を救うためには~AAR Japan~
  • アフタヌーンティーと茶の湯の違いについて
  • 質の良い睡眠について
  • 人種差別~今の私達にできること~
  • 保護犬のその後について
  • 食品ロスと私たち
  • 音楽が人へもたらす効果
  • グリム童話はなぜバッドエンドが多いのか

生徒自身が興味・関心から決めたテーマは、ジャンルもカテゴリーも縛りが無く、その幅広さは圧巻です。同じテーマでも内容が異なる面白さは、「自分の進むべき道を考える」ことがベースにあり、生徒が個性を発揮する独自の探究学習プロジェクトだからこそでしょう。また、清泉女学院の日々の宗教教育や倫理教育が生徒たちに浸透していることがわかる探究テーマもありました。

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Slider

発表は探究した内容を資料としてスライド化するだけでなく、アンケートやインタビューを実施した具体的な検証や、理解を促すグラフや動画の活用、写真やイラストの多用など、発表者側の満足で終わらず、参加者が探究内容に興味を持ち共感できる表現ポイントを苦心して、発表まで至ったと思えるものが多くありました。 もちろん資料から目を離せないまま緊張した声で発表をする生徒もいましたが、半日をかけて同級生の多様な発表を見たことで、「探究とは何か?発表するとは何か?」への気づきがあったはずです。下級生も先輩の発表会を見て、自身の『My Story Project』の完成に向けて得るものが大きかったでしょう。
中学1年からライフナビゲーションプログラムの1つとして取り組む『My Story Project』。中学でこの学びを経験して探究の面白さに目覚めた生徒たちは、高校生になるとさらに可能性を伸ばすための挑戦に臨んでいきます。

Students Comments MSP発表会
中3発表生徒コメント
Students Comments
MSP発表会
中3 発表 生徒コメント
テーマ「日本とアメリカの医療の違い」
中3 Kさん
自分が将来進みたい方向が見えてきた

『My Story Project』には、調べるだけでなく、自分の意見も交えながら学びを深めるという面白さを感じました。私のテーマは「日本とアメリカの医療の違い」。キーワード「チーム医療」における日本の未熟さ、アメリカから学ぶことを、実際にチーム医療を行う先生にインタビューしました。コロナ禍のためZoomインタビューになりましたが、チーム医療に従事されている方の声や意見を聞けるという貴重な経験ができ、調べるだけでは気づけないことを理解できました。
高校生になったら実際に病院に行って先生に直接お話をうかがいたいです。また、チーム医療についてもっと学び、将来に役立てたいと思います。『My Story Project』によって自分が将来進みたい方向も見えてきました。

テーマ「日本語の表記体系が現在に至るまで」
中3 Kさん
継続と忍耐の難しさや大切さを知った

『My Story Project』は発表する人それぞれの個性が出ており、1つのテーマを約1年間追究し続けた集大成として、とても見ごたえのあるものばかりでした。同じようなテーマでも、疑問点や着眼点が違っていて、飽きることがない発表だったと思います。
私のテーマは「文字の成り立ち」。小学生の頃から好きな分野でありましたが、1つのテーマを長期間追究することは予想以上に難しく、途中で何度も挫けそうになりました。ですが、担当の先生のご尽力もあり最終的に発表までやりきることができたので、満ち足りた気分です。
1年という長期間のなか、自身を襲う諦めや苦しさといった感情に耐え忍んだ結果、満足のいく発表ができました。また、飽き性な私にとって同じことの継続は無理難題でしたが、成し遂げることができました。『My Story Project』では、こうした試練を乗り越えることにより、継続と忍耐の難しさや大切さを知ることができたと思います。

テーマ「西洋のドレスについて」
中3 Wさん
やりがいがある時間になった『My Story Project』

1年間をかけて調べ考察したことを発表しているみんなの姿を見て、私も頑張って来て良かったと思いました。発表では、相手の目を見てしっかりと話をしている人が多く、研究に対する思いも伝わって来ました。
私は「西洋のドレスについて」をテーマにスライド発表しました。私たちの身近なマークなどにも使用されている様々なドレス、そのドレスがどの時代のものか、各時代のドレスにはどのような特徴があったかなど、西洋のドレスに関することを歴史も含め幅広く調べ考察しました。とても興味深かったです。
最終的には、自分でドレスをデザインするところにまで落とし込め、『My Story Project』はとてもやりがいがある時間になりました。

テーマ「戦後音楽の変遷」
中3 Sさん
継続と忍耐の難しさや大切さを知った

発表は、同じジャンルの似たテーマでも違う視点や調べ方に違いがあって、喋る速度や語彙の違いによって聞く人に様々な印象を与えることが興味深かったです。スライド発表だけではなく、論文や絵を描いた人など、表現方法の工夫も印象に残りました。
私が「戦後音楽の変遷」をテーマにしたのは、授業の科目をまたいだ学習をしたいと思ったからです。自分が作ったグラフから考察し、自分なりの答えを出すことができたことはとても面白い経験でした。ただ、大勢の人の前で絶対に正しいと答えが出ているわけではないことを話す難しさは感じました。
『My Story Project』は主体的に問題を深く考えて答えを出すよい練習になりました。友達とテーマを共有し、新たな問いや意見が生まれ理解や疑問が深まるのも良さだったと思います。またプレゼンテーションのための参考文献、著作権、グラフの作り方、前提知識などを学び復習するきっかけにもなりました。他人から見た自分の発表はわかりやすいのか、この言葉は誰にでも伝わるのかを意識したので、普段の学校生活や学習でも活かせることが増えたと思います。

テーマ「音楽とジェンダー」
中3 Dさん
インターネットや本だけでない情報を元に結論を導く努力

『MSP発表会』は、楽しい発表や納得させられる発表が多くあり、聞いていてワクワクしました。中3の1年間かけて一生懸命探究したものを皆が堂々と発表していましたが、自分で実験した結果や自分が作成した資料を元に考察した内容を発表する人が多く、インターネットや本だけでない情報を元に結論を導いた努力に感心しました。
私自身はインターネットの情報を元にしたので、様々な意見や考えが混ざり合い、多くを調べ過ぎてまとめ方に苦労したことが反省です。でも、自分で取り組んだからわかったことだと思います。自分の知らなかったことを知り、興味が広がっていく『My Story Project』は、とても楽しかったです。

テーマ「中学3年生がギターを半年間やってみた結果」
中3 Sさん
自分の疑問を解消しさらに深めるプロジェクト

研究テーマは、いとこがギターの弾き語りをするインフルエンサーになり、「私もギターが弾けるようになりたい!」と思ったことがきっかけです。ギターは、毎日の練習量によってどれくらい弾けるようになるのかと疑問を持ったので、テーマにしました。
わかったことは、日々の積み重ねの難しさです。アコースティックギターは少しの練習で手が痛くなり、一気に練習することが出来ません。毎日練習が出来なかったので良い結果になったとは言えませんが、『My Story Project』を通して普段なら挫折しがちなギターという楽器を、諦めずに続けることができました。
『My Story Project』の良さは、興味があってもなかなか実行できないことを、後押ししてくれる点です。また、自分の疑問を解消しさらに深められることは普段の授業と異なります。自分の疑問を発表できたことも、とても楽しかったです。他の人の発表も、自分の視野も広げ、同じように興味を持つきっかけにもなり、自分にとって良い経験になりました。 

テーマ「毎日が楽しくなる天気の知識」
中3 Hさん
興味あることを深く調べると多くの発見がある

いろいろな発表を見ましたが、どれも聞く人に影響を与えられるような濃い内容で、相互作用のある発表になっていた点が良かったです。調べた内容だけでなく、話し方やスライドの作り方の工夫次第で、相手への伝わり方や理解が大きく変わることにも気づきました。私の発表テーマは「毎日が楽しくなる天気の知識」。もともと天気に興味があって、天気が毎日に役立てば楽しいだろうと思ったことがテーマにしたきっかけです。自分が知りたいことを調べて、それが役立つと思うと、探究していて楽しかったです。
『My Story Project』では、興味あることを深く調べると多くの発見があるという体験ができました。

テーマ「古代ギリシャと音楽」
中3 Kさん
普段とは異なる友達の一面を見ることができて感動!

『MSP発表会』では、普段とは異なる友達の一面を見ることができて感動しました。口数が少なく声も小さめの人が、物おじせずにいきいきと発表している姿に、「1年間、自分で一生懸命調べ続けると、こんなに自信を持って話せるんだ」と思いました。
私は音楽が好きで、音楽の始まりとされる古代ギリシャを調べて音楽の歴史を知り、もっと音楽を理解したいと思いました。管弦楽部でファゴットを担当しているので、音楽の根本を知ってもっと楽器がうまくなりたいという思いもありました。探究後もファゴットの難しさを感じながら鍛錬する日々ですが、『My Story Project』によって、音楽を深く知れたことで、音楽や楽器への心持ちが変わった気がします。曲の時代背景を理解したことで、大好きな音楽を突き詰められるようになりました。

Students Comments MSP発表会 中2生コメント
中2生
私もインタビューに挑戦してみたい

先輩たちの発表を見て、インターネットや本から情報を得るだけでなく外部の方にインタビューされていたり、実際に機能しているかどうかまで調べられていたりと、かなり掘り下げられていたことに驚きました。発表を聞くことで、自分が興味のなかったことに感心をもて、日々の生活に活かせるものもあって楽しかったです。来年は私もぜひインタビューに挑戦してみたいです。

中2生
わかりやすく伝える方法があるんだ

発表の内容が具体的で明確であると、聞く方も興味深く、関心を持ちやすいと思いました。インタビューをしたり、グラフにしたり、動画にしたり、わかりやすく伝える方法がいろいろあると知りました。特にアンケートを取るとデータが具体的になりますし、詳しい専門家の方やその分野に関わっている人の記事などをわかりやすく見せる工夫を私も取り入れたいと思います。

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