帝塚山学院泉ヶ丘中学校高等学校は、「あこがれは 遠く高く」というスローガン(標語)を掲げています。これは校歌である『泉ヶ丘讃歌』の一節だそうですが、生徒たちがこのスローガンを抱いて実現に向かっていけるような特色ある取り組みが、同校には多数用意されています。
中でも、中高6年一貫コースの中学3年生を対象に約1年をかけて行うキャリア教育(職業体験)は、進学校としての歴史を積み重ねてきた泉ヶ丘校ならではの意欲あふれる教育プログラム。今回はこのキャリア教育の重要性や、進路に対する同校の指導方針について、脇田忠昭校長に話をうかがいました。
中でも、中高6年一貫コースの中学3年生を対象に約1年をかけて行うキャリア教育(職業体験)は、進学校としての歴史を積み重ねてきた泉ヶ丘校ならではの意欲あふれる教育プログラム。今回はこのキャリア教育の重要性や、進路に対する同校の指導方針について、脇田忠昭校長に話をうかがいました。

脇田忠昭 校長
「進学校の場合、生徒本人よりも進学する大学・学部・学科、合格者数が重視されてしまう傾向があります。しかし、そうなると一人ひとりが持っている個性を、全く活かせていないことになってしまいます。本校は全人教育を目指していますから、進学校であっても最終目標を進学先にするのではなく、生徒がどういう考えを持って大学に行き、何を学びたいのかを大切にしたいと考えました。いろんな体験の中で考える力をつけ、生徒自らが学びながら成長するプロセスや自立できる環境づくりを目指したいと思ったのです。そこで、他とは異なるキャリア教育を考えました。一般的な社会見学では参考程度にするだけで、それを活かして将来につなげていくという大事な部分が欠けると思いましたので、生徒が考え行動する職業体験を軸にしたプログラムに、ほぼ1年をかけて取り組むことにしたのです。」

田辺三菱製薬での下見訪問

大和ハウスへの職業体験

近畿大学医学部附属病院での職業体験
また、下見訪問や職業体験本番には、保護者からも参加を募り、家庭で将来について話し合う機会を増やし、保護者が職業に対する視野を広げられるようにと配慮されています。締めくくりの職業体験発表会では、貴重な体験によって得た将来につながる思いを後輩たちに向けて発表することで、下級生にもキャリア教育が始まっていきます。

事前講演会
「先輩が話をすると、生徒の反応は全く違いますね。自分たちも頑張ればこうなれるかもしれないとあこがれを持ち、同じ学校で学んだ先輩たちがどういった進路を選んで今があるかを聞くことで、将来に対する意識が変わり、目標も具体的になっていくようです。中学生ではイメージできる職業が限られていて、働くこともイメージとは違うものであることが多々あります。特に一般的なサラリーマンとして働くことがイメージできないようですね。しかし、実際に先輩の話を聞き、働かれている現場で職業体験をすると、職業や働くことを思い描けるようになってきます。そうして初めて、行きたい大学・学部・学科が見えてくるのです。細かい先を見通した目標ができると、勉強に打ち込む姿勢も大きく変わってきます。」

事前講演会

職業体験発表会

職業体験を壁新聞に
帝塚山学院泉ヶ丘中学校 ホームページ
http://www.tezuka-i-h.jp/
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