【花園中学校 ディスカバリーコース】
世界の最先端企業とともに未来に向けてチャレンジしよう

花園中学校ディスカバリーコース(以下Dコース)の3年生は、個性や能力を伸ばす探究活動「ディスカバリープログラム」の一活動として、「ミッションチャレンジ」というプログラムに取り組みます。これは、誰もが知る世界の最先端企業からのミッションに対して、解決策や必要な発想・アイデアを提案するというもの。積極的に企業と交流しながら、企業の先端技術や取り組みを知り、生徒自身の可能性を探っていく将来にも直結したプログラムです。ココロコミュでは、その授業時間の様子を見学するとともに、中心となる先生方にお話をうかがいました。
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中学主任 清原 卓 先生 / 副校長 中村広記 先生
中学主任 清原 卓 先生
副校長 中村広記 先生

Dコース3年生が取り組む「ミッションチャレンジ」とは?

Dコース3年生が取り組む
「ミッションチャレンジ」とは?

中村先生 Dコースでは、入学前から「ディスカバリープログラム」という探究学習がスタートします。1年、2年と段階を踏み、3年生で取り組むのが「ミッションチャレンジ」です。世界の最先端を行く企業や団体から様々なミッションが与えられ、生徒たちは興味あるものを選び、グループに分かれて未来に向けた探究活動に取り組みます。
どの企業もハートの熱い方々が多く、子供たちの未来のために二つ返事でOKして、ミッションを与えてくださいます。Googleのアジア太平洋マーケティング統括部長スチュアート・ミラー氏も、Dコースの生徒たちと直接話すためだけに本校まで来てくれました。富士通の方も生徒5人にミッションを出すためだけに来てくれました。実際に来てもらうことが難しい場合は、様々な形のオンライン会議でつながって、ミッションを伝達していただきます。こうした他にはない尖った取り組みに本校はこだわっています。
中村先生 「ミッションチャレンジ」では、企業ミッションを与えられると、一次企画書を企業に送り、オンライン会議を企画書ごとに行うなど、企業と話し合ったり、取材したりしながら、提案内容を固めていきます。最終的には12月に企業との企画会議があり、そこで最終的なソリューションの提案を行います。
2019年度のミッション内容
Google For Education 「Tour Creatorを用いた学校・地域文化発信」
JAXA 「月面基地開発」
K.Tea’s Lab 「MRの利活用がもたらす未来の生活」
SoftBank 「AIを用いたソフトバンクの10年後の事業」
FUJITSU 「地域課題を解決し、住民の暮らしを豊かにするサービスを創出しよう!」

Googleのアジア太平洋マーケティング統括部長スチュアート・ミラー氏が来校してミッションを直接伝えてくれた

「ミッションチャレンジ」の前に、1・2年生で学ぶことは?

「ミッションチャレンジ」の前に
1・2年生で学ぶことは?

STEP1   1年生で「相手に伝える力」を育てる

STEP1
1年生で「相手に伝える力」を育てる

中村先生 入学前の春休みの宿題から「ディスカバリープログラム」は始まっています。入学後すぐに行う合宿「フレッシュマンキャンプ」で、考えてきた自分の興味・関心あるものをプレゼンテーションするのです。まずは、そのスキルを磨くことからスタートします。
清原先生 5月の校外学習を自分たちで企画し、コンペティションで決めるという流れを利用して、情報収集、発表の方法、意見のまとめ方、相手への伝え方を知ります。1年生では特に、相手に伝える力をつけることを重視しています。これらは2年生でも継続していきます。

中1生フレッシュマンキャンプのプレゼン準備

中1Dコースの校外学習プレゼン

STEP2   2年生で受け取る力を育てる

STEP2
2年生で受け取る力を育てる

清原先生 2年生は平和学習で広島へ行きますが、行って終わりではなく、なぜ戦争は起きるのか、当時の生活や経済事情などはどんなものだったのかなどを事前に調査・分析し、現地では平島平和公園のボランティアの方にインタビューをして話を聞きます。つまり、交流などを通して自分たちの知らない世界をどんどん受け取り、視野を広げていくのです。
また「つくば研修」では、平和な世界を作るためにはこれからどうしていくべきなのか、企業はどう考えて行動しているのかを、HTV初代フライトディレクター、研究開発部門ユニット長の山中浩二氏に直接話を聞き、研究施設を訪れて知っていきます。こうした様々なものを受け取り、未来について考え、提案をするプログラムを「未来プロジェクト」としています。これらの活動が、3年生の「ミッションチャレンジ」につながっていきます。

広島平和学習

つくば研修

3年生で「ミッションチャレンジ」に挑戦する意味とは?

3年生で「ミッションチャレンジ」に
挑戦する意味とは?

清原先生 高校4・5年生ではゼミ活動や個人探究をやっていくので、その前に世界の最前線の企業の様子や方向性を知る必要性があると考えました。世界の最前線で活躍する企業がどういう方針で何に取り組んでいるのかを体験して、次に高校で自分はあんなことをやってみたい、こんなことができるのではないかと考える。その大きな分かれ道の前のステップアップです。
中村先生 3年生までに視野を広げていろんなものを知った上で、4年生からは細分化した自分のやりたいことに特化して探究を続けていく。そのためにも「ミッションチャレンジ」で超一流を見せ、最先端の企業と「世界を変える」と言ってしまえるほどのいろいろなことを思い描き、語りあわせたいのです。そして、高校になると、自分の興味・関心のあるところにフォーカスしていきます。4年生ではゼミとしてグループを分野ごとに分け、5年生では個人探究。それは大学でやっていることと同じですが、本校ではそれを中学1年から段階を追ってやっていきます。

「ミッションチャレンジ」を通しての生徒たちの成長や進化は?

「ミッションチャレンジ」を通しての
生徒たちの成長や進化は?

清原先生 発信力がついてきました。“伝える力”は着実に育っています。外部での発表も全く物怖じせずに自分の言葉で発表できていますから、それはすごいなと感心しています。9月に行われる関西での「EDIX」のGoogleのブースに呼ばれていて、生徒たちが現状の取り組みを発表していくのですが、それに対しても萎縮せず、嬉しそうです。また、相手の言うことを“受け取る力”もつけてきたので、話し合いの中で相手の意見をしっかりと聞き、自分の意見も改善します。「ディスカバリープログラム」では、企画や計画、発表だけで終わるのではなく、実践までさせるので、生徒にはいろんなところで手応えがあり、喜びになるんですね。それが成長に繋がっているのだと思います。

探究活動で今後の展開は?

清原先生 現状で一番期待しているのは、企業の方が指し示してくれた知らないことを、どんどん開拓していってほしいということです。まだまだ生徒たちの知識の枠は狭いですが、企業の方の助言をひとつのきっかけとして、どこかで扉を開くことができれば、そこから世界は広がっていきます。きっかけがあって、そこで開拓していく力をもっとつけていってほしいです。
中村先生 次のステップとしては、9月の「EDIX」への参加のように、発信する側や創造する側になってほしいと思います。Microsoft HoloLensやzSpaceを使って、「あ、すごいな」だけではなくて、これはどういう仕組みで、どうなってこのように使えるのかということに興味・関心を持ち、「自分もこんなものを作ってやろう」と思えるような力を身につけてほしいと思っています。
3年 吉川さん[Googleチーム]

企業やチームで取り組めば
できることが増えていく

私たちに出されたGoogleからのミッションは、「Tour Creatorを用いた学校・地域文化発信」です。GoogleのTour Creator(VRでの探索ツアーを作成・共有できるサービス)に文化財のVRをアップして、それをいろんな人に見てもらおうと考えています。今後の予定は、学校の隣にある妙心寺に行って写真を撮って、そこからまたVRにまとめていきます。これからVRに音声も入れるので、多くの人にわかりやすく伝えられる内容になるように頑張っていきたいです。
チームでは、学校説明会で小学生を相手に自分たちで作ったVRを使って花園中学校の説明もしました。360℃カメラを使ってCAS(自発的に行う課外活動)の風景、授業の風景、講堂、カフェテリアなどを撮って、アプリ内に取り込んで、それをVRでまとめたものですが、小学生にも保護者の方にも喜んでもらえて嬉しかったです。説明会では発表の人たちと、VRを使って説明する人たちに分かれたのですが、全体としてすごく達成感がありました。
こうして多くの人と関わってものごとを進めていくことは、とても自分の成長になるなと思っています。やはり自分ひとりだけじゃできないことはたくさんありますが、チームや企業の方と一緒ならできることが増えていきます。チームも最初は何をしたらいいのかわからないということが多かったのですが、今は「今日は何をするべきか」ということを含めてしっかりと考えて進めているので、成長できているかなと思います。
ディスカバリーコース3年生担任
佐藤 美東里先生

1年生からの柔軟な発想が
3年生で形になる

企業からのミッションを聞いた時の生徒たちは、とても良い反応で、自分がまずどこに興味があるのか、どれを調べていきたいのかという希望をとった時も、すごく悩んでいました。第一希望がほとんど通っているので、それぞれのやる気はかなり強いですね。
企業からのミッションに対して生徒たちが苦戦しているのは、大人との視点の違いかなと感じます。生徒たちはまだ体験していないことも多いので、自分で考えるのがすごく難しい内容もあります。例えばFUJITSUからのミッションは「地域課題を解決し、住民の暮らしを豊かにするサービスを創出しよう!」というものですが、生徒たちには地域の取り組みの大変さがなかなかわからない。ゴミの分別や地域の見守りなど、いろいろ大変な部分があるんだと話をすると、「なるほど」と気づくことも多いようです。そういったことは、私にもよく質問してきますし、保護者に聞いてわかることも多いようですね。
生徒たちは1年生の時から現実には無理なことでも柔軟にいろいろ考えてみるということをやってきました。それが3年生になって、いろんな発想として出てきていると感じます。私では考えられないようなことも、生徒たちはどんどん思いつきます。実際に企業の方とやりとりをするなかで、責任感がついてきていると強く感じますから、最終的な形にまでしっかりと仕上げてくれると思います。

 

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