上宮学園中学校・上宮高等学校
違いを理解し合い、
我慢できるところはお互いに譲り合う人間関係を作る

上宮学園中学校・高等学校違いを理解し合い、我慢できるところはお互いに譲り合う人間関係を作る
2018年春に、上宮中学校と上宮太子中学校が統合して誕生する上宮学園中学校。上宮中学校では2011年からの共学化やIT機器を備えた新校舎建設など様々な改革が行われてきましたが、歴史と伝統を踏まえた人間力や学力の向上を目指す同校の安定した教育は健在で、それは上宮学園中学校にも受け継がれていくはずです。
まもなく130周年を迎える今、新たなスタートを切る上宮学園中学校。同校の現状や今後の取り組みについて、校長の山縣真平先生にお話しいただきました。
Teacher Interview
知識や見聞が広げながら
3年間を過ごせる学校
2018年春から上宮学園中学校として新たにスタートされますが、どんな学校でありたいと思われていますか。

山縣校長

都会の真ん中にある学校ですから、いろんな地域のお子さんが集まってこられます。大阪の街全体を自分たちの活動の場にしていくワクワク感と楽しさもありますし、小学生のときとは違う新しい友達を作って話すことで、たくさんの知識や見聞が広げながら3年間を過ごせる場が本校だと思っています。

友達との交流や知識・見聞が広がる学校であるために、重視されていることはありますか。

山縣校長

特に中学生は先が長いので、中学最初の人間関係をうまくしておかないと6年間が保てません。中でも女子はどうしてもグループに分かれてしまい、男子より人間関係が難しい部分がありますから、女子のグループ間の関係性をよくすることを念頭に置いています。もちろん担任が人間関係を全部つかむようにしていますね。
卒業してからの生徒たちの人間関係を見ていても、最初に人間関係をうまく育てていくことが大切だと感じます。本校では卒業した生徒の成人式を学校でもします。今年の1月も卒業した生徒の3分の2が出席してくれて、その中でも中学から上がってきた生徒たちの参加率が非常に高くて同窓会のような感じになりました。それらを見ていると、まずはお互いを知り、お互いをわかることが大切です。そして全員が親友になるわけではないですが、それぞれに違いがあることを理解し合い、我慢できるところはお互いに譲り合うという人間関係を作るようにしています。

校長 山縣真平先生
やっぱり最初が大事なんですね。

山縣校長

本校では冒険教育という取り組みもしていて、みんなで協力すればうまくいくけれど、協力しないとできないことはいっぱいあるということを体験しながら学ばせます。それも毎年中学1年生にさせています。 
いったん人間関係を作ってしまってから、それを作り直すのは難しいですから、ちょうど自我が育ってきて大人へと向かっていく時期に、そういう関係性を作りたいなと思っています。それはやはり中学1年からの毎日の積み重ねでできることだと思いますね。

上宮学園中学校生たちが学ぶ校舎の外観

今回の統合では、新しい学校になるという印象ですか。

山縣校長

今まで校内の一部のエリアを中学校に使っていましたが、今後しばらくは中学生だけで独立して6年前に建てた別校舎で生活させようとしています。そこは新しい中学の準備として始めたことなので、新鮮な気持ちはありますね。校舎の位置的に道路を1本挟みますので、中学は独立したような印象になると思います。しかし、今いる中学生が上宮学園中学の2年生、3年生になりますので、1年生だけが学園中学生というわけではありません。歴史と伝統は変わらず、学校名が変わるだけですね。

中学生が使用する校舎。各階が別色の壁で分けられ、扉や窓枠は温かな木材が使用されている。部屋番号を壁や窓のデザインにするなど遊び心にも満ちている。

大学入試の大きな改革に向けた
積極的な取り組みや活用を
上宮太子中学校が統合されるわけですが、やはり色濃く出るのは上宮中学校の指導ノウハウですか。

山縣校長

そうですね。この4月に入学する生徒から大学入試の大きな変革がありますので、それに合わせて高校でも取り組みを始めます。それが中学にも反映されていきますから、教育内容に関しては新しい取り組みを入れていきますし、それを生徒の活動にもうまくつなげたいと思っています。
本校には、校訓を実現するための指針である学順「上宮ルーブリック」があります。「一、掃除・2、勤行・3、学問」というものを、それぞれ漢字3文字で9つの領域に分けて、生徒が行動する時に「今、自分自身がどのあたりでどのくらいのことができているか」を5段階で整理させます。これは個人でeポートフォリオを作らせる必要があるのですが、その時に一人ひとりがバラバラのことを書いていても評価されにくいため、本校にはルーブリックがあって、こういう記録があるという形にしたいと考えました。それは今までの伝統の部分もありますが、今後に向けての新たな活用にもなります。

大学入試の変革にも、柔軟に対応していくわけですね。

山縣校長

そうです。こういう時期だからこそ、しっかり考えて対応できるようにしていこうという気持ちがありました。周りの様子を見ていかないと自分たちも変われません。
教室も共学化してから作ったので6年しか経っていませんが去年の夏に改装しまして、プロジェクターを生徒たちのいる教室にはすべて設置しました。今まで教師が持ち運んでいたのですが面倒だし、教師も慣れることが大切です。高校の授業は教える内容が非常に多くなりますから、プロジェクターを使ってすべての授業は難しいかもしれませんが、中学は非常にやりやすいんです。生徒の関心も引きやすいし、わかりやすい授業をするためにも活用したいと考えます。

今まで上宮中学校では、ネイティブの先生による英語教育に注力されるなど、さまざまな指導ベースがあるかと思いますが、そういうところも発展させていかれるのでしょうか。

山縣校長

そうですね。ネイティブが授業を担当するようになって上がってくる学年が、この春に中学3年になるんです。これまで修学旅行は関東方面でしたが、その中学3年生の修学旅行はシンガポールでホームステイをします。ネイティブでずっと授業を受けてきたということで、4技能のうちの話す力はずいぶんついているし、英語を話すことに抵抗がなく発音もきれいです。おそらく家庭に入っても困らないだろうと考え、実施することにしました。そういった成果は今後にも生かされると思います。

英語を話すことに抵抗がないというのが強みですね。

山縣校長

環境の問題ですよね。ネイティブの授業では、英語を話さざるを得ないし、話したからと言って誰も冷やかさない。みんな必死になって一生懸命キレイな発音をしようとする環境が一番大きいんじゃないかと思います。

貴校はクラブ活動が盛んなイメージも強いですが、上宮学園中学校になっても変化はありませんか。

山縣校長

そうですね。今も中学生に「全員クラブに入りなさい」と言っているわけではないのですが、すごく積極的ですね。クラブが大好きで、クラブが生きがいというような生徒がたくさんいます。
ただ、中学生は入る時期を遅くしているんです。まずは学校生活に慣れてから入部しようと言っているのですが、仮入部とか何とか理由をつけて早々に入りたいクラブを見つけて活動に加わろうとします。中学生には、クラブバッグが高校生と共通ですから大きいのですが、それを小さな体でかついで、嬉しそうに帰っていきますね。「大丈夫か?」と思わず声をかけたくなるような格好です(笑)。

生徒たちが大好きなクラブの掲示板と部室棟

上宮学園中学校と今年から名称が変わって、校舎や環境の他、いろいろな取り組みも変化していくと思いますが、そんな上宮学園中学校に今後どんな化学反応を期待されますか。

山縣校長

実は本校の場合、中学の女子生徒の割り合いが少ないんですね。今まで中学は、高校と一緒に古い教室だったので、女子の保護者が敬遠なさったところもあるかもしれません。でもこれから、教室は新しくなってすごく明るくなりますし、施設も新しくしました。それから特にGコースでは、たくさんの私立の女子大学と連携をしていて、女子の教育や職業に関しての受け皿をたくさん作っているんです。女子の特性に合わせた職業の資格をしっかり身につけさせたいとお考えの場合は、本校で6年間をかけて人間的に育ちながら共学化の際に連携いただいている関西の女子大を目指していただければと思います。もともと男子校であったから余計に女子大とのお付き合いを積極的に連携しましたので、結構つながりがあるんです。大学接続の部分を考えると男の子よりも女の子に親切かもしれません。そういう面も知っていただきたいですね。

 

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