京都橘中学・高等学校
ロボットプログラミング同好会

京都橘中学校・高等学校に、新たに創設されたロボットプログラミング同好会。週に3日、中学生と高校生が一緒に活動していますが、特に中学1年生の人数が多いのが特徴です。顧問の長谷川先生と中学1年生に、同好会の活動やロボットプログラミングの魅力についてインタビューしました。

課題も疑問も与えられるのではなく、自ら見つけていくのがプログラミングの世界。基本的には各々がやってみたいと思ったことに取り組むという同好会。「好きなことだから没頭できる」と生徒たちは口を揃える。時には先生の「集まれー」「時間だぞー」が聞こえないことも?!

トライ&エラーを繰り返し、プログラムの完成をめざす生徒たち。「あきらめずに頑張る」や「粘り強い」などではなく、自らを「あきらめが“ワルイ”」と表現するのがユニーク。長くて複雑なプログラミングを完成させた時の達成感が快感なのだとか。とにかく明るい雰囲気も印象的。

ちょっとしたグループワークでは、2人1組となってディスカッションしながら活動することが多い。お互いが高め合うことで、スキルアップを狙う。また、1人じゃない、仲間がいる、という心強さは、先が見えないように感じられる地味な作業のモチベーションアップにもつながっている。

ロボットプログラミング同好会
活動日:週3日
部員:中学生10名/高校生6名

【micro:bit】のキットを入手した生徒たち。この日は、個々で進めるプログラミングの他に、2人1組になり、回転サーボモーターモジュールキットでプログラムカーを製作する。

設計図が添付されていない…!しかし、動じる様子もなく、パーツの入ったビニール袋の品番をチェックし、サクサクとネットで検索を始める生徒たち。ネット上で設計図を調べて製作をスタート。どの情報を参考にするか、判断力も試される。

個々が自分で見つけた課題に取り組みつつ、「今は何を作っている?」と他の部員の作業にも興味を示す。このちょっと覗き込むくらいの繋がりが、適度な刺激になっている。完成したプログラミングカーで早速実験を始めていた。

Nくん
(中学1年Vコース)

長谷川 卓也先生
(情報科担当・ロボットプログラミング同好会顧問)

― 今年新設とのことですが、発足・入部のきっかけを教えてください。

長谷川先生

昨年、企業と連携して行った総合学習をきっかけに、自立型二足歩行ロボットを作りたいという高校生を放課後に集めて活動していたのが下地となっています。そのプロジェクトに参加していた生徒の1人が現在の部長です。同好会の募集は中学1年生から高校3年生まで一斉に行いました。思いの外、中学1年生がたくさん入ってくれて驚いています。

Nくん

プログラミングは小学校の頃から好きで、ロボットプログラミング部のある学校がいいなと思っていました。受験時には京都橘中学になかったので、残念に思っていたのですが、ちょうど入学した年に同好会ができたので「入るしかない!」と思いました。友達も誘って一緒に入部しました。

― 普段の活動内容について教えてください。

Nくん

【Scratch】を使って自分たちでゲームを作ったり、【mBot】でライントレースのプログラミングをしたりしています。最近は【micro:bit】を使って、通信型プログラムを作っています。手探りで調べながら、何度も失敗しつつなので、時間がかかることもあります。普通の教科の勉強だったら、ここまでできないかもしれないけれど(笑)、プログラミングは好きだからできるんです。

長谷川先生

活動にはハード開発とソフト開発の両面があります。今はモノが揃っていないので、コンピュータを使ったソフト開発、つまりプログラミングが中心となっていますが、今後はハード開発の方に力を入れたいと思っています。実際に形あるモノを作り、それを動かして…、可能性は無限です。どんどん世界を広げていきたいです


― 初心者でも同好会に入って大丈夫ですか。

長谷川先生

小学生の頃に習い事で経験がある生徒もいますが、男女関係なく未経験の生徒も多いです。最初の1、2段階くらいはこちらから課題を与えることがありますが、その先は放っておいても問題ありません。習っていないことでも、「こうしたい!」と思ったらどんどん学んでいく姿勢が頼もしいですね。

― 高校生と一緒に活動してみた感想を聞かせてください。

Nくん

中学生と高校生とが接する機会は他にもあると思いますが、僕は部活での距離が一番近いと思います。先輩に何か質問すると、だいたい知っていて凄いなと思います。でも、途中まで教えてくれて「あとは自分で考えや」と言い、僕にも考える余地を残してくれるので、そういうところもカッコイイと思います。

― 今はどんなプログラミングに取り組んでいますか。

Nくん

僕は今、青鬼(オンラインで人気のフリーホラーゲーム)みたいなゲームを作っています。一番興味があったのはロボットプログラミングだけれど、入部してみたら他の人がやっているゲーム作りも意外と面白くて、興味を持つようになりました。


― プログラミング自体は家でもできると思いますが、同好会でよかったと思うことはありますか。

Nくん

めちゃめちゃ難しい課題にぶつかった時はさすがに心が折れそうになりますが、他の人も難しいプログラミングを頑張っているのを見るとやる気がわいてきます。ロボットプログラミング同好会は、先輩後輩の関係も厳しくなくて、楽しいです。部活といえば最初は雑用からスタートみたいなイメージがあったけれど、中学1年生からやりたいことができる場所だなと感じています。

長谷川先生

プログラミングの世界は幅広くて、生徒によって興味のある分野が全く一緒ではないのですが、他の部員のやっていることにも興味を示す緩やかなつながりが、集団で活動する面白さだと思います。

― 今後の目標を教えてください。

Nくん


最終的には3Dプリンターでパーツから自作したロボットをプログラミングして、総合学習でお世話になっている企業の方に、逆プレゼンをして驚かせたいねと言っています。

長谷川先生

特に中学1年生が多いこともあり、今はこの技術を社会に役立てて…みたいな意識よりは、単純に知的好奇心が勝っているのだと思いますし、それでいいと思っています。大会への出場などは今のところ重要視していませんが、個人では凄いものを作っている生徒もいますので、出てみたいと思うようになるのを待とうと思います。あえて「目指すべき道」をこちらが設定するのではなく、同好会としても創世記ですし、道なき道を自分たちで切り拓いていくことが、生徒にとって将来的にも役立つのではないかと考えています。

 

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