【ノートルダム女学院中学高等学校】
生徒が主役の「グローバル ワークショップ」

私学的授業 課題を知り、考え、行動へ!どこまでも生徒が主役の「グローバル ワークショップ」ノートルダム女学院中学高等学校
高い英語力と豊かなグローバルマインドの育成を目指し、2016年度に開設された「グローバル英語コース」。同コースの特別授業「グローバルワークショップ」は、世界水準の学びを展開するノートルダム女学院ならではの実践型プログラムです。地球規模の課題を知り、どう向き合うか、そして何が自分たちにできるかを考え、アクションを起こす――。最初から最後まで生徒が主役で取り組む注目の特別授業を同コース1期生の実施例をもとにご紹介します。

「グローバル英語コース」
とは?

生徒一人ひとりが自らの思い・考えを自在に伝え合う「高い英語力」と、多様な世界に目を向け広い視野を備えた「豊かなグローバルマインド」の育成を目指すコース。開設3年目を迎えた2018年度からは中1~高3の全学年で「グローバル英語コース」のカリキュラムが本格展開されている。

「グローバルワークショップ」
の学び

「グローバル英語コース」で実施される、地球市民としての自覚と行動を促す実践型の特別授業。世界に山積する、地球規模で取り組むべき課題に生徒自らが目を向け、企業やNGO、各種団体などとパートナーシップを築いて活動することを目指し、教科や学校という枠を越えてワークショップに取り組む。

「ごみ問題」スターバックスとのコラボで、環境意識を促すコースターを作成

Kさんたちの取り組みはどのように始まりましたか。

Kさん
はじめは、世界の問題を学ぶところから始めました。国連が定めているSDGs(持続可能な開発目標)を学んだり、世界で実際に起きていることを自分たちでも調べたりして、本当にいろいろな問題があることを改めて知りました。
ただ、私たちはまず自分たちの生活を見直し、小さなことでもいいので何かできることを始めることが大切だと考えて、なかでも、私たちが生活するなかで排出するごみの減量を広める取り組みを実行することにしました。
そして、自分たちが住む街のごみの実情をまず知るために、京都市環境政策局のごみ減量推進課に直接問い合わせて最新の情報を集めました。

現状について情報収集することから始めたわけですね。

Kさん
はい。そして次に、その情報を活かして、どうすればごみ減量につながるかを考えました。
そこで思いついたのが、スターバックスでは以前、マイボトルの持参でドリンクの値段が割引されるシステムがありました。これをもっと推進できれば、プラスチックカップなどのごみを減らせると思いました。
そのお手伝いをしたくて京都市の店舗に電話をし、協力できることはないか聞いたのですが、この段階では残念ながら私たちの想いを実現することはできませんでした。

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幸先の良くないスタートでしたね。

Kさん
今振り返ると、思い立ってすぐに行動したのは良かったけれど、「ごみ問題」をテーマに自分たちが何をやりたいのか、ちゃんと伝わっていなかったのかもしれません。
でも、だからこそ「もう一度トライしてやる!」と前向きな気持ちになりました。
グループでもう一度、やりたいこと・伝えたいことを整理し、先生にアドバイスをもらいながら企画書を作りました。

その企画書はもう一度同じお店に?

Kさん
いいえ。今度はいきなり東京のスターバックス本社に送りました。事前に電話もしなかったので今思えば怖いもの知らずだったかも(笑)。
でも、その行動が功を奏して担当の方から返事をいただけました。

どのような返事だったのでしょう?

Kさん
京都議定書誕生20周年を記念したエコイベント『YES, WE DO KYOTO WEEK !』を京都市とスターバックスが共同実施するので、一緒に何かやりましょうと。まさかの展開に、グループ全員大喜びでした。
そして後日、スタッフの方が京都に来られた時にミーティングを行い、みんなで意見を出し合う中で、「ごみ問題」に関心を持ってもらえるコースターを作ってイベント参加者に配ることが決まりました。

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そこからKさんたちが取り組んだことは?

Kさん
京都市環境政策局のごみ減量推進課から頂いていた情報をもとにコースターに載せたい原稿を作り、ラフスケッチを描いて、「こんな感じでお願いします!」と担当者の方に送ったんです。
大まかな下描きだったので「ちょっと、むちゃぶりかも…」と思いましたが、協力してくださったイラストレーターとコピーライターの方が見事に形にしてくださって、出来上がりを見た時は感激しました。

今回の取り組みで成長できたと感じることは?

Kさん
「ごみ問題」は“一人ひとりの問題”だとあらためて気づきました。ごみを捨てる時に、「もう少し減らせれば」「これを自分が捨てなかったら」と思うようになり、その意識がみんなにも広まれば、「ごみ問題」は良い方向に向かうかもしれません。
それに賛同し、コラボの協力をしてくださったスターバックスの方々には感謝の気持ちでいっぱいです。そして物事を前に進めるためには、みんなとのコミュニケーションがとても大事だと学ぶことができました。

「フェアトレード」開発途上国の生産者のために、フルーツティーの商品開発で協力

「フェアトレード」をテーマに選ばれた理由は?

Hさん
「フェアトレード」という言葉は中学の頃から授業で耳にしていましたが、詳しくは知りませんでした。
「グローバルワークショップ」で勉強する中で、開発途上国から輸出される原材料や商品を適正な価格で購入することで生産に携わる人々の生活改善や自立を促せる仕組みだと知って、自分たちに何かできることはないかと興味を持ちました。

なぜ紅茶を選んだのでしょう?

Hさん
「フェアトレード」の商品といえば、コーヒーやバナナ、チョコレートが有名ですが、紅茶もあると初めて知りました。そこでさらに調べると、紅茶商品を通して日本とインドの橋渡しをしているマカイバリジャパンという会社が東京にあると知りました。
電話をしてみると、その時は責任者の方が不在だったので後日メールで企画書を送るように言われたのですが、企画書なんて見たことも書いたこともなかったので作り方を調べることから始めました。

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企画書を送って、反応はいかがでしたか。

Hさん
高校生が「フェアトレード」に興味を持ってくれて嬉しいし、次の世代に伝えていける良い機会だから協力しましょうと言っていただきました。私たちも嬉しく思いました。
そして、自分たちのグループで考えたドライフルーツを使った紅茶のアイデアにも賛同いただき、早速、茶葉と数種類のドライフルーツが送られてきました。ドライフルーツはマカイバリジャパンとつながりがあったピープルツリーという会社が提供してくれました。

茶葉とドライフルーツの調合は自分たちで?

Hさん
はい。放課後、学校の家庭科室で行いました。
調合結果はSKypeを使ったミーティングで報告し、その都度アドバイスをもらいながら最終的に「ほおずき」と「パイナップル」の2種類を作ることに決まりました。

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商品名やパッケージデザインなどは?

Hさん
すべて自分たちで考えました。
ドライフルーツを使った紅茶なので、商品名はそれがシンプルに伝わる『FruiTea(フルーティー)』に決まりました。実は別案で『これ飲んでみぃ~茶』という名前も推しましたが、残念ながら落選しました(笑)。

実際に「フェアトレード」商品を企画して感じたことは?

Hさん
夏休みに京都市内でアンケートを実施したのですが、外国人の方は知っていらっしゃる方も多かったのですが、「フェアトレード」の認知度は日本人が特に低く、ちょっと残念な気持ちになりました。
今回の商品開発は、一人でも多くの人に「フェアトレード」に触れてもらい、「フェアトレード」を知ってもらうためのものです。私たちの取り組みは『ONE WORLD FESTIVAL for Youth』という国際協力イベントで発表しましたが、足を運んでくださった方に説明しながら、あらためて「フェアトレード」をもっと広めていきたいと思いました。
私にできることはまだまだ限られているけど、まずは家族や親戚、友達といった身近な人に伝えることから始めていこうと思いました。

フェアトレード紹介ちらし

【マカイバリジャパン×ピープルツリー×ノートルダム女学院】案内

TEACHER’S COMMENT 1期生の頑張りは、今後のロールモデル

グローバル英語コース長
中村良平 先生

Kさん、Hさんたちは、「グローバル英語コース」の1期生です。彼女たちの取り組みを私たち教員はバックヤードから見ていましたが、正直、一人ひとりの成長ぶりに驚いています。
協力先を自分たちで見つけ、連絡を取り、企画書を作成し、提案・交渉を実践する。すべて初めての経験ですが、電話の受け応え一つをとっても日に日に成長する姿があり、社会とつながり、社会と接点を持つことの意義をあらためて実感しました。

1期生の頑張りは、間違いなく今後のロールモデルになるもの。後輩は「あの先輩みたいになりたい!」と後に続くでしょう。
「グローバルワークショップ」は高校の学びですが、中学から「つばさ」科という特別授業があり、その基礎となる力を養っていきます。言葉の力を磨く「言語技術講座」や、日本と世界を見る目を育てる「地球市民プロジェクト」などを通して成長への力を育みます。

 

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