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武庫川女子大学附属中学校・高等学校
ハンドボール部 インタビュー

武庫川女子大学附属中学校・高等学校 ハンドボール部 インタビュー

INTERVIEW
田中さん[高校3年インテリジェンスコース] 田渕さん[高校3年インテリジェンスコース]小山さん[中学3年インテリジェンスコース] 加藤さん[中学3年インテリジェンスコース]

独自のフォーメーションで攻める
武庫川ハンドボール部

武庫川のハンドボール部の個性は何でしょうか。
【田中さん】
ハンドボールのコートプレーヤーは、6人でボールをつないで最後に1人がシュートをするのですが、そこまでに至る過程が武庫川は特殊で、それがすごく面白いと思います。
特殊というのは?

【田渕さん】
他校だったら、それぞれが1対1を仕掛けて戦うのですが、武庫川は攻め方のフォーメーションが決まっていて、それを何回も繰り返すんです。

【田中さん】
ひとつのフォーメーションの形が崩れたら、次はこのフォーメーションをやると決まっています。監督から指示を受けながら、最後のシュートまで持っていきます。普通はこんな戦い方はしないと思います。監督の方針で、特殊なフォーメーションで戦うことが武庫川ハンドボール部の個性です。このフォーメーションができるようになるために、毎日練習に励んでいます。

中学生も同じですか。

ボールなどの道具

ボールなどの道具

【小山さん】
そうです。私はもともとハンドボールを知らなかったので、試合の応援に行って他校のプレーを見て、武庫川の戦い方が特殊だとわかりました。

【加藤さん】
私は小学校でハンドボールをやっていましたが、そうした攻め方は初めてでした。積極的に攻めることが苦手だったので、フォーメーションが決まっていると私はやりやすかったです。

上原監督は、部員にとってどんな存在ですか。
【田中さん】
すごいとしか言いようがありません。私たちの学年は高校からの初心者が半分以上という異例の学年で、このチームを全国大会につれていってくださったことに感謝しています。厳しいですが、ついていけば絶対大丈夫という確信があるので信じてついていきます。
特殊な戦い方だけに練習は厳しそうですね。そんなハンドボール部の一番の喜びは何ですか。

【田中さん】
練習は大変ですが、私たちの学年の合言葉は、「Fight to win(勝つために頑張る)」。楽しいというより、勝ったときがうれしいから、それを味わうために今頑張るんです。“勝つ”ということが根本です。それが喜びです。

【田渕さん】
高校生チームのテーマは「新しいことへの挑戦」で、みんながそこに向かって頑張ることが喜びです。

【加藤さん】
中学生はまだ勝ったことがないので、勝って喜びを感じたいです。

日焼けがハンドボール部の証

中高合同で練習しているそうですが、先輩・後輩の関係性はどんな印象ですか。

【田中さん】
自分たちでは、他の部活より仲がいいと思っています。全体練習が終わった後でも一緒に練習をして、コミュニケーションもすごくとれています。

【小山さん】
わからないときは自分から聞きにいくこともありますが、先輩方が教えてくださることも多く、とても感謝しています。

【田渕さん】
わからないことがあったときに後輩が聞いてきてくれると、こっちもうれしいです。そのぶん責任も感じるし、自分も頑張れます。

武庫川ハンドボール部員らしさや部員だからわかる共通の話題を教えてください。

【田中さん】
ハンドボール部員は「黒い」とよく言われています(笑)。ハンドボールは屋内競技ですが、校内の練習場所の関係もあり、私たちはいつも屋外で練習していて日焼けするんです。基本、日焼けしていない部員はいないですね。

【加藤さん】
部員ならではの悩みは、ボールがすべらないように手につけるハンドボール用の松ヤニが服についてしまい、洗濯でも取れなくて困ることです。ベタベタで、専用のクリーナーを使わないと取れないぐらいに強力なんです。

松ヤニを使うということは、ボールをしっかりつかむことがハンドボールの基本なのですか。

フットワークのサイドステップ。足全体をしっかりと鍛えるために、腰をかなり低くして横に素早く動く。

フットワークのサイドステップ。
足全体をしっかりと鍛えるために、腰をかなり低くして横に素早く動く。

【田中さん】
それよりも絶対に鍛えなければいけないのは足ですね。他のクラブではやっていないような腰の低さでフットワークに励んでいます。足の筋肉もつくし、動きもよくなります。部員数が少ないこともあって、ケガをしない体づくりも大切です。

プレー中に一番求められるのはどういったことですか。

中学生は高校生とは別のプログラム。クロスステップで足を鍛える。

中学生は高校生とは別のプログラム。
クロスステップで足を鍛える。

【田中さん】
ハンドボールはボールをつなぐことが必要なので、パス・キャッチができないとシュートまでつながりません。

【田渕さん】
相手をいかにだましながらパス・キャッチをやるかが求められます。

メンタルが強くなり根性がつけられた

練習は毎日あるようですが、勉強との両立はうまくいきますか。

中高の仲の良さがうかがえる部員たち。

中高の仲の良さがうかがえる部員たち。

【田渕さん】
テスト週間になったら、朝、みんなで集まって勉強会をしています。家では、学校の宿題だけはやるようにしています。

【田中さん】
私は行きたい大学があり、そこに進学したいと思ってこの学校に入ったので、ハンドボールは大切ですが、どんなに疲れていても毎日勉強するようにはしています。明日やろうと思ってしまいがちですが、習慣にすることが大事かなと思います。

【小山さん】
私も電車に乗っている時間が長いので、暗記物は電車の行き帰りにやり、ドリルなどは家で毎日最低1時間はやるようにしています。

【加藤さん】
英語は授業までに予習しないといけないので、英語は毎日やっています。

練習で疲れていても頑張っているんですね。部活で鍛えられている部分もあるのでしょうか。

【田中さん】
メンタルは強くなりました。ちょっとのことではへこたれないと思います。気持ちがへこたれてしまうと練習も続かないし、ポジションも確保できないので、監督から注意されたことを心に留めながらも次へ向かうという精神力はついたように思います。これは社会に出たときにもきっと役立つと思います。

【田渕さん】
根性をつけられたと思います。つらいことがあったら投げ出しそうになりますが、「今だけは頑張ろう!」と思えるようになり、耐える力がついたと思います。

では、最後に武庫川のハンドボール部に興味を持った読者にメッセージをお願いします。

【小山さん】
入部したら楽しく部活ができると思います。

【加藤さん】
ハンドボール以外の部分で学べるところも多いです。

【田渕さん】
楽しくてやりがいのあるスポーツだし、誰でもうまくなれるので、ぜひ入部してほしいです。最初はルールがわからなくてもやりながら覚えられます。

【田中さん】
部員みんなが明るくて、思いやりがあります。つらいことや悲しいことも支え合え、これがチームプレーなんだといつも思います。私は人として備わっていないといけない心や感情が、ハンドボール部に入ったからこそ身についてきたような気がしています。やりがいがあって楽しいハンドボール部です。

【ハンドボール】
手を使ってボールをパスでつなげ、相手チームのゴールに投げ入れて勝負を競う球技。
6人のコート内プレーヤーと1人のゴールキーパーによる7人のチームで戦う。

 

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