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不安との上手な付き合い方

不安との上手な付き合い方
不安は先の読めない現代を生きる私たちにとって非常に身近であると同時に、強い苦痛を感じる存在です。しかし不安は置かれた環境や自分の身の上に起こった出来事などの原因以外に、自分の心が生み出しているものでもあります。不安を感じることは決して異常なことではありませんが、抱え込んでしまうのは避けたいものです。今回は不安との上手な付き合い方についてご紹介します。
監修:正木大貴[博士(医学)]





Colomn 子どもが不安を抱いている時は?
コロナ禍の影響による生活や人間関係の大きな変化で、大人だけでなく子どもも不安を感じやすくなっています。子供が不安を感じてつらい時に、親ができることについて考えました。
まず、子どもが感じている不安やそれに伴うつらい気持ちについて、話を聞いてあげることが何より大切です。子どもが話しやすいように、「そんな風に感じているんだね」「それはつらかったね」など、気持ちを受け止める言葉をかけるとよいでしょう。元気づけたいからといって、むやみに励ましたり「そんなことを考えても仕方ないでしょう」など、一方的に叱ったり否定したりするのは逆効果です。
また、今回の記事で説明してきたように、不安は私たちが身を守るための大切な防衛システムでもあります。子どもが不安を感じているのは、自己防衛の意識がしっかり働いている証明でもあるのです。人にとって不安は身近な感情であり、感じるのが当たり前であること、無理をしてなくそうとしなくてもいいことに気づいてもらいましょう。自分(親)が子どもの頃に感じていた不安や、その不安にどう対処したかなど、体験談を話すのも効果的です。