column ココロの特集
いじめられたら?いじめていたら?親が取るべき対応とは
小学生の子どもをもつ親にとって、気になるのが「いじめ」問題ではないでしょうか。いじめは誰もが被害者にも加害者にもなり得るものです。
では、わが子がいじめられている、またはいじめていることがわかったら、親はどうすればよいのでしょうか。今回は、わが子がいじめの被害者・加害者であった場合の対応について解説します。
では、わが子がいじめられている、またはいじめていることがわかったら、親はどうすればよいのでしょうか。今回は、わが子がいじめの被害者・加害者であった場合の対応について解説します。
1近年のいじめの傾向
文部科学省は令和4年11月、小・中・高等学校および特別支援学校における児童生徒の問題行動について、「いじめの状況及び文部科学省の取組について」を発表しました。その調査によると、令和3年度の小学生のいじめの認知件数は、全学年において前年度と比較して増加していることがわかりました。
またいじめの内容を見ると、小学生は「冷やかしやからかい、悪口、脅し文句、嫌なことを言われる」など言葉によるいじめが最も多く、続いて「ぶつかられる、遊ぶ振りをして叩かれる、蹴られる」「仲間外れ、集団による無視をされる」となっています。
またいじめの内容を見ると、小学生は「冷やかしやからかい、悪口、脅し文句、嫌なことを言われる」など言葉によるいじめが最も多く、続いて「ぶつかられる、遊ぶ振りをして叩かれる、蹴られる」「仲間外れ、集団による無視をされる」となっています。
いじめ認知件数の推移
いじめを認知した学校数の割合小学校の状況
88.1%前年度より1.7%増加
いじめを認知した学校数:17,163校/19,487校
1校当たりの認知件数25.7件(前年度21.4件)
いじめを認知した学校数:17,163校/19,487校
1校当たりの認知件数25.7件(前年度21.4件)
いじめの内容
言葉によるいじめ、叩くなどの暴力的ないじめは周囲が認識しやすいですが、無視やSNSへの書き込みなどネット上のいじめなどは気づかれにくく、発覚しにくいことがあります。
さらにいじめている当事者が「ふざけただけ」と、いじめの認識がない場合や、周囲のクラスメートが黙認しているなどの場合もわかりにくいといえます。
だからこそ親が早期に発見し、対応することが重要です。親は子どもの様子をよく見て変化に気づき、子どもが「いじめられている」と打ち明けた時に迅速に対処することを心がけましょう。
さらにいじめている当事者が「ふざけただけ」と、いじめの認識がない場合や、周囲のクラスメートが黙認しているなどの場合もわかりにくいといえます。
だからこそ親が早期に発見し、対応することが重要です。親は子どもの様子をよく見て変化に気づき、子どもが「いじめられている」と打ち明けた時に迅速に対処することを心がけましょう。
2わが子がいじめられていたら
子どもがいじめられていると知った親が、感情的になってしまうのはよくわかります。しかし子どもを守る立場として、親がまず冷静になる必要があります。ここでは、子どもがいじめられていると知った時、親が取るべき対応について考えます。
真っ先に、子どもの味方であることを伝える
最も重要かつ優先すべきは、いじめられて傷ついている子どもに対して「お母さんとお父さんは、あなたを絶対に守る」と伝えることです。
親に全てを委ねられる、守ってもらえるという事実は、子どもにとって何物にも代えがたい安心感になるからです。
子どもの話に耳を傾け、話の内容の真偽を確認する前に、まず無条件に子どもを受け入れてあげてください。この段階では、子どもが話し終わらないうちに不用意に助言したり、子どもの落ち度を指摘したりすることは避けた方がいいでしょう。子どもは否定されたと感じ、親に本音を打ち明けなくなってしまいます。
なかには、「親に話したことがばれたら、もっといじめられるかも」「いじめられていることを親に知られると恥ずかしい」と心配したり、そもそも周囲の大人を信用していなかったりして、話そうとしないケースもあります。そういった点も親は理解した上で、「そんなことにならないよう気をつけるから」「お母さん、お父さんのことは信用してほしい」などと話してあげましょう
そして「絶対に守る」と約束すると同時に、親も子どもと一緒にいじめと闘う覚悟をしてください。
親に全てを委ねられる、守ってもらえるという事実は、子どもにとって何物にも代えがたい安心感になるからです。
子どもの話に耳を傾け、話の内容の真偽を確認する前に、まず無条件に子どもを受け入れてあげてください。この段階では、子どもが話し終わらないうちに不用意に助言したり、子どもの落ち度を指摘したりすることは避けた方がいいでしょう。子どもは否定されたと感じ、親に本音を打ち明けなくなってしまいます。
なかには、「親に話したことがばれたら、もっといじめられるかも」「いじめられていることを親に知られると恥ずかしい」と心配したり、そもそも周囲の大人を信用していなかったりして、話そうとしないケースもあります。そういった点も親は理解した上で、「そんなことにならないよう気をつけるから」「お母さん、お父さんのことは信用してほしい」などと話してあげましょう
そして「絶対に守る」と約束すると同時に、親も子どもと一緒にいじめと闘う覚悟をしてください。
いじめられている内容を確認する
どんな風にいじめられたのか、下記のポイントを押さえて詳しく聞いてください。
- いつ、どこで、誰に、どのようにいじめられたのか
- 身体的な暴力を受けたり、持ち物を破損されたりしたか
- いじめられた時に、どんな気持ちになったか
学校に相談する
学校でいじめられている場合、その内容を確認後、まず担任に相談することをおすすめします。スクールカウンセラーがいたり、いじめに関する相談窓口があったりするなら、そちらに相談してもかまいません。相談する前には子どもと話し合い、親が介入することについて、子どもの同意を得ておくとよいでしょう。
2013年に施行された「いじめ防止対策推進法」の第23条で、「学校は児童等からいじめに関わる相談を受けた場合において、いじめの事実の有無を確認すること」「いじめがあった場合には防止と再発防止に向け、継続的に指導や助言を行う」などの義務が定められました。
注意したいのは、学校と敵対関係にならないことです。感情的になって学校側に怒りをぶつけたり、強く責めたりすると、関係を悪化させる恐れがあります。そうならないよう、まとめた文書を元に、冷静にいじめの事実を伝えてください。
最近は学校で起こったいじめの対応を、担任だけでなく他の教師やスクールカウンセラーなど、複数で行うことが多くなっています。そのため学校側の対応に時間がかかるかもしれないので、返答がいつ頃になりそうか確認しておくといいでしょう。
2013年に施行された「いじめ防止対策推進法」の第23条で、「学校は児童等からいじめに関わる相談を受けた場合において、いじめの事実の有無を確認すること」「いじめがあった場合には防止と再発防止に向け、継続的に指導や助言を行う」などの義務が定められました。
注意したいのは、学校と敵対関係にならないことです。感情的になって学校側に怒りをぶつけたり、強く責めたりすると、関係を悪化させる恐れがあります。そうならないよう、まとめた文書を元に、冷静にいじめの事実を伝えてください。
最近は学校で起こったいじめの対応を、担任だけでなく他の教師やスクールカウンセラーなど、複数で行うことが多くなっています。そのため学校側の対応に時間がかかるかもしれないので、返答がいつ頃になりそうか確認しておくといいでしょう。
こんな時はどうすればいい?
相手の親に直接、話をしに行ってはダメ?
基本的に、担任やスクールカウンセラーなど第三者(学校関係者)を介してやり取りする方がよいでしょう。
電話や訪問など、いじめをした子の保護者にいきなり連絡をすると、相手がいじめの事実を知らなかったり、いじめた子が自分に都合のいいことだけを保護者に伝えていたりした場合に、話がこじれる恐れがあります。どうしても直接話したいという場合も、学校関係者が同席する場で話した方がいいでしょう。
電話や訪問など、いじめをした子の保護者にいきなり連絡をすると、相手がいじめの事実を知らなかったり、いじめた子が自分に都合のいいことだけを保護者に伝えていたりした場合に、話がこじれる恐れがあります。どうしても直接話したいという場合も、学校関係者が同席する場で話した方がいいでしょう。
学校がいじめの解決に動いてくれなかったら?
学校に相談をしても解決の糸口が見えてこない、あるいは学校との関係がこじれてしまったなどの場合は、教育委員会などの外部機関に相談できます。
教育委員会はいじめの内容を確認して対策方法を教育長に提案し、それを元に学校に指導や助言、さらに学校訪問などを行います。それに対し、学校は行った対策とその結果を教育委員会に報告しなければならないため、いじめ解決に向けて動く確率が上がります。
学校や教育委員会が納得できる対応をしてくれない場合は、最終的な手段として弁護士や警察への相談を考えてもいいでしょう。
教育委員会はいじめの内容を確認して対策方法を教育長に提案し、それを元に学校に指導や助言、さらに学校訪問などを行います。それに対し、学校は行った対策とその結果を教育委員会に報告しなければならないため、いじめ解決に向けて動く確率が上がります。
学校や教育委員会が納得できる対応をしてくれない場合は、最終的な手段として弁護士や警察への相談を考えてもいいでしょう。
いじめが原因で、子どもが不登校になったら?
いじめによる不登校に対しては、学校にその対策を求める必要があります。例えば、いじめをした子を別室に移動させるなどいじめられた子と引き離す、クラス替えが近ければ同じクラスにさせない、いじめられた子が保健室登校できるよう計らうなど、さらなるいじめが起こりにくい対策をとってもらいます。
子どもの様子から、登校するのが難しいと親が判断した場合は無理をさせず、休ませてあげてください。長期にわたる場合は、転校や通信教育による勉強も視野に入れて考える必要があるかもしれません。
子どもの様子から、登校するのが難しいと親が判断した場合は無理をさせず、休ませてあげてください。長期にわたる場合は、転校や通信教育による勉強も視野に入れて考える必要があるかもしれません。
3わが子がいじめていたら
わが子がいじめをしているとわかった時に、多くの親は「まさか、うちの子が……」とショックを受けるのではないでしょうか。そのショックの受け止め方をはじめ、いじめをした子どもの親が取るべき対応について解説します。
まず親が事実を受け入れる
例えば学校から「他の子をいじめていました」と連絡があったら、最初はほとんどの親が衝撃を受け、うろたえると思いますが、避けたいのは学校側の説明を全てうのみにすることです。
子どもを「加害者」と決めつけず、事実関係の確認の調査に協力した上で、その結果を冷静に待つことが望ましいです。逆に「うちの子に限って、絶対にそんなことはない」と否定・反発したりすることも避けてください。
要は、親が冷静に学校側の話を聞くことが大切です。難しいかもしれませんが、謝罪や再発防止など、以後の対応をできる限りスムーズに行うためにも、なるべくフラットな状態で話を聞くようにしてください。
また、子どもに対しては、怒りや悲しみなどの激しい感情をそのままぶつけないようにしましょう。
例えば「いじめをしていると学校から連絡があったわよ。情けない。どうしてそんなことをしたの」のように怒鳴りつけるのはNGです。感情を抑えられる自信がない間は、子どもと話すことを避けた方がいいでしょう。
いじめは良くないことですが、子どもたちが成長の過程でいじめをすることは、決して珍しいことではありません。いじめをしている側に「ふざけていただけ」「ただ遊んでいたつもりだった」など、いじめの自覚がないこともあるのです。
子どもを「加害者」と決めつけず、事実関係の確認の調査に協力した上で、その結果を冷静に待つことが望ましいです。逆に「うちの子に限って、絶対にそんなことはない」と否定・反発したりすることも避けてください。
要は、親が冷静に学校側の話を聞くことが大切です。難しいかもしれませんが、謝罪や再発防止など、以後の対応をできる限りスムーズに行うためにも、なるべくフラットな状態で話を聞くようにしてください。
また、子どもに対しては、怒りや悲しみなどの激しい感情をそのままぶつけないようにしましょう。
例えば「いじめをしていると学校から連絡があったわよ。情けない。どうしてそんなことをしたの」のように怒鳴りつけるのはNGです。感情を抑えられる自信がない間は、子どもと話すことを避けた方がいいでしょう。
いじめは良くないことですが、子どもたちが成長の過程でいじめをすることは、決して珍しいことではありません。いじめをしている側に「ふざけていただけ」「ただ遊んでいたつもりだった」など、いじめの自覚がないこともあるのです。
子どもの話を聞く
気持ちが落ち着いたら、いじめの内容について子どもに話を聞きます。まず「○○さんにこんなことをしたと先生から聞いたけれど、そのことについて全部話してくれる?」と聞いてみます。「○○さんにいじめをしたって本当?」という聞き方もありますが、子ども自身に自覚がないままいじめを行っている場合、「いじめなんてしていない」と答えるかもしれませんので注意が必要です。
子どもが話すのを嫌がったり、怖がったりする場合は、「間違ったことをしたなら、これからどうしたらいいか、一緒に考えよう。お母さんもお父さんも、間違ったからといって怒ったりしないから」と伝え、子どもを決して見捨てないことを理解させます。 いじめの詳細を確認したら、その時の子どもの気持ちを一緒に振り返ります。いじめた子にも、それなりの理由があるはずです。例えば「○○さんがやったことに腹が立ったんだね」「それはどうして?」など、具体的に問いかけることがポイントです。
親としては、つい「いじめるつもりはなかったんだよね」「○○さんにも、悪いところがあったんだね」など、子どもに罪がないように誘導したくなるかもしれませんが、できるだけ客観的に子どもの話の内容を聞き取るようにしてください。
子どもが話すのを嫌がったり、怖がったりする場合は、「間違ったことをしたなら、これからどうしたらいいか、一緒に考えよう。お母さんもお父さんも、間違ったからといって怒ったりしないから」と伝え、子どもを決して見捨てないことを理解させます。 いじめの詳細を確認したら、その時の子どもの気持ちを一緒に振り返ります。いじめた子にも、それなりの理由があるはずです。例えば「○○さんがやったことに腹が立ったんだね」「それはどうして?」など、具体的に問いかけることがポイントです。
親としては、つい「いじめるつもりはなかったんだよね」「○○さんにも、悪いところがあったんだね」など、子どもに罪がないように誘導したくなるかもしれませんが、できるだけ客観的に子どもの話の内容を聞き取るようにしてください。
子どもへの接し方を振り返り、改善点があれば対応する
子どもはストレスの多い環境に置かれると、そのはけ口を他者に向けてしまうことがあります。親は家庭で子どもにストレスをかけていないか、振り返ってみてください。例えば子どもへの過干渉、コミュニケーション不足、夫婦間の不和などがストレスの原因になり得ます。
また家族間で言葉遣いが乱暴(○○しろ、さっさとやれなど)だったり、冗談で使う言葉が暴力的(殺すぞ、死ねなど)だったりする場合、さらにふざけて相手を叩くことがある、失敗した人をしつこくからかうなどの態度をとっている場合も注意が必要です。
親がそういう態度をとっていると、子どもは「同じ態度をとっても構わない」と捉え、友達やクラスメートに対して同じようにふるまう恐れがあります。それがいじめととられるかもしれません。
また家族間で言葉遣いが乱暴(○○しろ、さっさとやれなど)だったり、冗談で使う言葉が暴力的(殺すぞ、死ねなど)だったりする場合、さらにふざけて相手を叩くことがある、失敗した人をしつこくからかうなどの態度をとっている場合も注意が必要です。
親がそういう態度をとっていると、子どもは「同じ態度をとっても構わない」と捉え、友達やクラスメートに対して同じようにふるまう恐れがあります。それがいじめととられるかもしれません。
こんな時はどうすればいい?
相手の子とその保護者に直接謝るべき?
いじめの程度や相手の心理状態にもよりますが、「わが子がいじめられていたら」の回答と同じく、いじめをした子の親といじめられた子の親がきちんとした準備もなく、直接話をするのは避けた方がよいでしょう。しかしいじめをしたことに対して相手に謝罪の意思は示すべきだと思うのであれば、学校に謝る場を設けてもらえないか打診し、第三者の目がある場所で謝罪することをおすすめします。
子どもが「いじめに加わらないと、逆にいじめられる」と言ってきたら?
子どもからこういう言葉が出てくるということは、クラス内でいじめが横行していることが予想されます。そういった状況になっていたら、もはやいじめをした子といじめられた子、およびその保護者だけで解決できる問題ではないと認識した方がよいでしょう。子どもから聞いた内容を学校に報告し、問題の解決に向けて動いてもらう必要があります。
4いじめにおける子どもへのケア
いじめに対して親が取るべき対応に続き、ここではいじめられた、あるいはいじめをした子どもにどんなケアが必要かを説明します。
いじめられた子どもへのケア
家庭を、子どもが安心して過ごせる場にする
いじめによって傷ついた子どもが安心して過ごせるよう、家庭をリラックスできる場にしましょう。子どもがいじめについて話したいのであれば、しっかり向かい合って聞きます。
逆に、いじめを話題にしたくないようなら、そっとしておきます。どちらにせよ、子どもが余計な気を遣わず、「ここにいれば大丈夫だ」と思える環境を整えてください。
逆に、いじめを話題にしたくないようなら、そっとしておきます。どちらにせよ、子どもが余計な気を遣わず、「ここにいれば大丈夫だ」と思える環境を整えてください。
親に話しにくそうなら第三者へつなぐ
どんないじめにあったのかは、その後の対策のために子どもから聞き出す必要がありますが、親に話したくなさそうな場合は、外部のいじめ相談窓口へつなぎます。
いじめられた子どもの中には、心配をかけたくない、恥ずかしいなどの理由から、親に相談したくないと感じる子もいます。そんな時は、次のような機関に相談してみる方法もあります。
いじめられた子どもの中には、心配をかけたくない、恥ずかしいなどの理由から、親に相談したくないと感じる子もいます。そんな時は、次のような機関に相談してみる方法もあります。
24時間子供SOSダイヤル(無料)
24時間子供SOSダイヤルは文部科学省管轄の相談窓口で、子どもと保護者のどちらでも相談できます。都道府県および指定都市教育委員会が、夜間・休日を含めて24時間対応しています。原則として、電話をかけた所在地の教育委員会相談機関に接続されます。
24時間子供SOSダイヤル(全国共通) : 0120-0-78310
教育委員会管轄の対面窓口
各自治体の教育委員会では、子どもが相談できる対面窓口を設置しています。人権同和教育課職員やカウンセラーに相談が可能です。まず、お住まいの自治体の教育委員会に問い合わせてみてください。
子どもの人権110番(無料)
法務局・地方法務局の職員または人権擁護委員が話を聞き、子どもと一緒に解決策を考えます。子どもだけでなく、子どもに関する悩みをもつ大人も利用できます。相談方法は電話の他、メールやLINEでも可能です。
チャイルドライン
チャイルドラインは、18歳までの子どもを対象とした電話・チャット相談です。全国38都道府県に68の電話実施団体と25のオンラインチャット実施団体があり、子どもが匿名で相談でき、ボランティアの相談員が子どもの話を聞き、気持ちに寄り添います。
リンク : https://childline.or.jp/
いじめをした子どもへのケア
いじめを繰り返さないために、どうすればいいかを考えさせる
いじめの再発を防止するには、いじめをした子どもが「二度といじめはしない」と自発的に決心することが欠かせません。そのためには、自分の行動のどこが間違っていたのかを正しく理解した上で、反省する必要があります。
その際に、「こういうことをされたら、相手はどう思うか、傷つくのではないか」について想像できる力を伸ばせるように子どもを導いてあげたいものです。
また「自分がされた側だったらどう思う?」と、自分の身に起きたらどう感じるか、想像させることも1つの方法です。いじめをした子がいじめられた子の立場になって自分の行動を振り返れば、いじめられるのがどれだけつらいことか、やってはならないことかが理解できるはずです。
その際に、「こういうことをされたら、相手はどう思うか、傷つくのではないか」について想像できる力を伸ばせるように子どもを導いてあげたいものです。
また「自分がされた側だったらどう思う?」と、自分の身に起きたらどう感じるか、想像させることも1つの方法です。いじめをした子がいじめられた子の立場になって自分の行動を振り返れば、いじめられるのがどれだけつらいことか、やってはならないことかが理解できるはずです。
必要に応じて、専門家のカウンセリングを受ける
いじめをしてしまった背景にある、子どもの精神面の問題や家庭環境の問題について、家庭の中で解決することが難しい場合、スクールカウンセラーを利用する、メンタルクリニックなどの医療機関に相談するなどの方法もあります。必要なら子どもだけでなく、親もカウンセリングを受けることができます。
5まとめ子どものいじめに対し、親は全力で対処を
自分の子どもがいじめの被害者になった場合、親が真っ先にするべきことは、子どもを絶対に守ると伝え、実行することです。そのためには、いじめの内容をできるだけ正確に把握し、学校に対策してくれるよう伝え、必要なら転校も視野に入れて動きましょう。
逆に自分の子どもがいじめをした場合、親は「いじめられた子(と家族)に謝罪する」「子どもを正しい方向へ導く」「子どもへの接し方や家庭環境を見直す」という3つを実行してください。
子どもがいじめについて言い出しにくい事情や、子どもがいじめをしてしまう背景について理解した上で、話をきちんと聞いて全力でケアすることが必要です。
いじめが複雑化した現在、極端に言えば全ての子どもがいじめの被害者・加害者になる可能性があります。わが子を二度といじめの被害者・加害者にしないために、親も覚悟をもって立ち向かっていきましょう。
逆に自分の子どもがいじめをした場合、親は「いじめられた子(と家族)に謝罪する」「子どもを正しい方向へ導く」「子どもへの接し方や家庭環境を見直す」という3つを実行してください。
子どもがいじめについて言い出しにくい事情や、子どもがいじめをしてしまう背景について理解した上で、話をきちんと聞いて全力でケアすることが必要です。
いじめが複雑化した現在、極端に言えば全ての子どもがいじめの被害者・加害者になる可能性があります。わが子を二度といじめの被害者・加害者にしないために、親も覚悟をもって立ち向かっていきましょう。
いじめが与える深刻な影響とは?
深刻ないじめや長期的ないじめは、トラウマ(心的外傷)となり、子どもの生涯にわたって大きな影響を与える恐れがあります。
いじめによるトラウマの症状には、自傷行為や対人関係障害、うつ病、パニック障害(息苦しさや動悸、吐き気、めまい、急な発汗などに突然襲われる状態)、フラッシュバック(つらい記憶が突然、鮮明に思い出されること)などがあります。
いじめられた子どもは、学校や企業などの組織に適応することを困難に感じたり、社会的な疎外感を感じたりする傾向が強く、自傷行為や自殺念慮を抱くリスクが高いといわれています。
上記のような強い症状に襲われない場合でも、「中学校や高校で、同級生や先輩になじめないのでは?」「またいじめられるのでは?」「人間関係が怖くて会社に勤められない」などの恐れから友人を作れなかったり、委縮して自分らしくふるまえなかったり、望むような学生生活・社会人生活を送れなくなる人は少なくありません。
軽い気持ちで行ったいじめが、相手の生涯にずっと暗い影を落とすこともあり得ます。必要に応じて、親はその事実も子どもに教えてあげてください。 (出典:文部科学省「平成30年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」,2018)
いじめによるトラウマの症状には、自傷行為や対人関係障害、うつ病、パニック障害(息苦しさや動悸、吐き気、めまい、急な発汗などに突然襲われる状態)、フラッシュバック(つらい記憶が突然、鮮明に思い出されること)などがあります。
いじめられた子どもは、学校や企業などの組織に適応することを困難に感じたり、社会的な疎外感を感じたりする傾向が強く、自傷行為や自殺念慮を抱くリスクが高いといわれています。
上記のような強い症状に襲われない場合でも、「中学校や高校で、同級生や先輩になじめないのでは?」「またいじめられるのでは?」「人間関係が怖くて会社に勤められない」などの恐れから友人を作れなかったり、委縮して自分らしくふるまえなかったり、望むような学生生活・社会人生活を送れなくなる人は少なくありません。
軽い気持ちで行ったいじめが、相手の生涯にずっと暗い影を落とすこともあり得ます。必要に応じて、親はその事実も子どもに教えてあげてください。 (出典:文部科学省「平成30年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」,2018)