1日だけの学園祭 同女らしく同女スタイルで
1日だけの学園祭 同女らしく同女スタイルで
同志社女子中学校・高等学校の2020年度学園祭は、感染症対策のため体育祭と文化祭動画視聴の2構成で開催。例年なら体育祭は1日、文化祭は3日の4日間行われるところを、午前と午後で中高のプログラムを入れ替えて1日に凝縮して実施されました。
体育祭のプログラムは、教室でのライブ配信映像を見ながら応援。文化祭はクラブ動画、のど自慢などの動画を教室で視聴するという今までになかったスタイルです。制約がたくさんあった異例の学園祭でしたが、その中でも可能な限りの工夫をし尽くして、精一杯やり切るのが同女スタイル。その勇姿を紹介します。
いつもどおりの礼拝のあとに、オープニング動画から始まった学園祭。午前中は中学生が5競技の体育祭プログラムに出場しました。
まずは、中学3年生の「UJOキャッチャー」、中学2年生の「愛のラケット便」、中学1年生の「よいしょリレー」。クラス選抜の限られた人数ですが、競技前の興奮と緊張は十分に伝わってきます。
招集して誘導するのは、体育祭企画委員のメンバーたち。的確な指揮系統で、スムーズに競技を進めていきました。
グラウンドでの競技の模様はライブ配信され、選手以外の生徒たちは各教室から応援します。静かに見ているのかと覗いてみると、クラスメートが映し出されるたびに大歓声! 応援グッズを振りながら、「がんばれ〜!」「行け〜!」と画面に向かって手を叩きながら声援を届けていました。
校舎内では、中1の砂絵、中2の貼り絵、中3の調べ学習のほか、クラブ展示などを見ることもできます。学園祭を盛り上げるための生徒による装飾も校舎内やグラウンドのあちこちで見かけました。
同刻、高校生たちは動画視聴。各クラスともに高校生だけが作ることができるお揃いのTシャツを着て気分を盛り上げます。午後からの体育祭への意気込みも十分!
体育祭プログラムは、全学年種目の「クラス対抗リレー」へ。中学1年から順に走り、各学年の代表チームを選びます。
最終戦では、代表チームと先生チームが熱戦を繰り広げました。選手たちの無我夢中の走りは、クラスや学年の代表にふさわしく、グラウンドは声援と感動に包まれました。
中学の体育祭プログロムの最後は、中高合同で行う「同女の人生ゲーム」。グラウンドに配置されたマス目に関連したミッションに取り組んでポイントを獲得する、学年対抗の人生ゲームです。
マス目は「花の日」「修養会」「部活」「合唱コンクール」といった同女生には馴染みがあるものになっていて、そのミッションも同女らしさでいっぱい。例えば「修養会」なら「今から読み上げる聖書箇所を、30秒以内に開いてください」、「部活」なら「同女のクラブのポーズといえば?みんなで被らないようにポーズ!」など、オリジナリティにあふれていました。
午後からは高校生が体育祭プログラム、中学生が動画視聴へ移り、たった1日の学園祭は無事終了。今できることを探して挑戦し、全員の思い出になる時間を作る。そんな強い想いが感じられた学園祭でした。この日に向けた頑張りやこの日にしかできなかった体験は、今後の彼女たちの成長に必ずつながっていくと感じます。
リモートを使って、いつもとは違う形で体育祭を行ううえで、どのようにしたらいつもと同じように楽しんでもらうことができるかを考えるのは大変でした。終了後、たくさんの人から「楽しかった!」と笑顔で言ってもらえたときは本当に嬉しかったです。 今回、こうした環境で行うことになったため、感染対策には特に力を入れました。競技に出られる人数を少なくし、新競技としてソーシャルディスタンスを保てるものを考えました。特に、新競技のルール決めには時間がかかりましたが、安全に楽しんでもらえたと思います。
コロナ感染拡大予防策を考えながら企画することは大変でした。例年とは違う学園祭を1から作りあげる大変さを今まで経験したことがなかったため、戸惑いました。 動画作成の際に、素人の私たちがすべての編集をすることは難しかったのですが、やりがいもありました。教室ではペンライトを振って盛り上がり、今年ならではの楽しみ方をしていました。
今までの体育祭で実施していた競技はほとんどが密になるので、私たちの体育祭準備は新しい競技を考えることから始まりました。その中でソーシャルディスタンスを保ちつつ、リモートで見ていて楽しい競技を考えるのが難しかったです。また、今年は限られた人数で体育祭を運営したので、少人数でやりきる達成感と、多くの人と一緒に作り上げる今までのような体育祭の貴重さも知ることができました。
今年の体育祭は半日での実施でしたが、その準備には約1ヶ月という月日を費やし、その1ヶ月間には競技ルールの試行錯誤、生徒の皆さんに喜んでもらえるようなおしゃれなデコレーション作り、体育祭を手伝ってくださる方への仕事説明…など苦労したことがたくさんありました。準備には多くの時間や労力がかかるのに、本番を迎えると時間が経つのは一瞬で、充実感とともにもうこれで終わるのかと寂しい気持ちがこみ上げてきました。それだけ私にとってあの1ヶ月は、かけがえのない時間だったと心から思います。
コロナウィルスの影響で全員が参加出来るわけではなかったのですが、出場するときは「クラスのみんなの分も頑張ろう」と思えました。教室でLIVEを見ているときはクラスのみんなで盛り上がることができたので、より仲が深まった気がします。企画委員の方や生徒会の方が制限のある中で、みんなが楽しめる企画をしてくださったことに感謝しています。
クラスの対抗リレーでは、クラスのみんなとはカメラ越しなので、みんなに自分たちの気持ちが伝わっているといいなと思っていました。人生ゲームでは、ジェスチャーゲームに当たったので大きく動くことを意識しました。