神戸龍谷中学校の青谷学舎で4月に行われた中学校体験会には、62組の小学生親子が集まりました。英語科・社会科・理科の学習体験に加え、神戸龍谷で学んできた在校生が学校の魅力を語り、同校の学習環境の良さ、親しみある先生との出会い、在校生だからこそ感じられる神戸龍谷について伝える貴重な機会になりました。ココロコミュでは当日の体験会をレポートすると共に、参加者の前で体験談を語った高校1年生にインタビュー。神戸龍谷中学校で成長することの意味を再確認しました。
中学校体験会 PHOTO REPORT
校訓「和顔愛語」を実感する
笑顔あふれる体験会

62組の小学生親子が集まった中学校体験会。朝から多くの参加者が坂道を上がり、緑を楽しみながら青谷学舎へやってきました。資料を手渡される小学生からは少しの緊張と大きな期待が伝わってきます。

一般的な校舎とは雰囲気が異なる青谷学舎。普段の学びが伝わる廊下の掲示に参加者は興味津々です。

高校生3名の体験談が披露された小講堂の二楽艸堂。教室棟と渡り廊下でつながり、礼拝や宗教行事で使用される落ち着きある場所です。

在校生の体験談に聞き入る小学生と保護者。高1、高3の生徒からスライドや動画を使って、神戸龍谷らしさ、大好きな先生との学校生活、自身の成長など、この機会にしか聞けない話をたくさんしてくれました。

体験「理科で遊ぼう」では、教室で飛行リングを作り、人工芝グラウンドに出て実際に飛ばしました。手作りの飛行リングが大きく飛んだことに子どもたちは感動した様子。理科の面白さも感じられたかもしれません。

英語体験では、ネイティブの先生たちと英語で楽しくスピーキング。緊張した様子の子どもたちも、簡単な英語で答え、拍手が何度も湧き起こりました。神戸龍谷が得意とする英語に親しむ授業を体感できたことでしょう。

カードを選び、iPadを使って場所を確認する社会科の街観察。絶景の場所に青谷学舎だからこそ可能な学びで、「見えた!」「あれだ!」と子どもたちも大はしゃぎです。知的好奇心を刺激しながら学ぶ楽しさを子どもたちは体験しました。

Student Interview

中学時代から生徒会活動を行い、神戸龍谷中学校の魅力を伝えてきた高校1年生の古田さん。目標とする留学にも着実に歩みを進め、2022年7月より渡米します。彼女が思う神戸龍谷中高の魅力、自身の成長や今後の目標について話を聞きました。

夢に向かう自分を見守ってくれる先生と出会えた神戸龍谷中学校 / 英進グローバルコース 高校1年 古田さん
神戸龍谷の強みは先生と生徒の距離感
どの学校にも負けていない

― 古田さんは学校の広報活動に関わり活躍されていると聞いています。きっかけは何だったのですか。

古田さんもともと中学3年で生徒会長になり、その年にリーフレットの制作を生徒会に依頼されたのがきっかけです。当時の説明会では簡単なお手伝いをしていましたが、今日のオープンスクールでは小学生の前で話をさせてもらいました。学校広報活動は、生徒会を核に参加したい生徒が集まります。私自身は、先生に周囲を巻き込む力が強く、みんなを楽しませるからとお声がけいただきました。

koberyukoku_img02.jpg古田さんが制作に参加した「教えて、龍谷生!」。食堂メニュー紹介や大好きな先生紹介といった生徒目線の楽しい内容になっていて、神戸龍谷の体験会などで配布される。

― そんな古田さんが神戸龍谷中に興味を持つ小学生や保護者の方に紹介したいことは?

古田さん神戸龍谷の強みを考えると、先生と生徒の特別に近い距離感が最初に頭に浮かびます。それはどの学校にも負けていないと思います。高校になると、校舎も変わって、生徒数も倍以上に増えるため、普通の距離感になるのですが、中学のときは近すぎるほど近いです(笑)。先生が友達のように接してくださって、たくさん話を聞き、相談にも乗ってもらいましたので、高校生になった今は寂しくてなりません。でも、それも自分が成長していく上でのステップだと考えて頑張っています。

― 中学3年間、先生方がそのように関わってくださったことは、古田さんの心の支えになっているのでしょうか。

古田さんそうですね。中1の全く何もわからない時から3年間担任を持ってくださった先生は、まるでお母さんのようです。何でも話をしてきました。神戸龍谷中学校では1学年80名と少人数で行動します。そのためクラスのみんなとの関係性は学校生活でとても重要で、仲良くしたいし、隔たりができると行事での団結などいろいろなところで困りますから、いかにお互いに理解し許容しながらうまくやっていくかに悩み、先生によく相談して助けてもらいました。

― 中学3年間で自分自身が成長できたところは?

古田さん中1の時は、自分が正しいと思う考え方を当てはめて他の人を見ていたのですが、いろいろな関係性を経験する中で、「この子はこういう子なんだ」と客観的に見ることを学びました。生徒会活動でも「この子はこういう子だから、こういうことが上手。ではこういう仕事をしてもらおう」と相手を認めたうえで、自分の考えを出せるようになりました。
そういう考えができるようになれたのも先生がいたからです。教室やカウンセラールームを使って1対1で話してくださったり、少しのことなら広い廊下の片隅で話をしたりと、誰かが先生と話しているのが当たり前の毎日でした。私は母にもよく話をしますが、やはり言いづらいこともあって、それは先生には話していました。

神戸龍谷中に入学したのは留学のため
目標をかなえて次へはばたく

― 古田さんは6月から長期留学するそうですね。

古田さん10カ月間アメリカに留学します。留学に興味を持ったきっかけは、子どものときにEテレやディズニーチャンネルの番組を見て海外のカルチャーに触れ、アメリカという存在が自分の中で大きくなったことからです。アメリカ留学は私の目標であると同時に母の目標になり、その過程に中学受験がありました。私が神戸龍谷に入学した理由も留学するためです。
中学入学まで英語対策をしていなかったので、入学時は英検5級程度の英語能力だったと思います。その後、英進グローバルコースの生徒にアドバンスコースの授業案内が配られましたが、「これは私のレベルでは無理だ」と1学期は保留にしていました。ただ、私のオープンな性格から「私は留学するためにこの学校に来た」といろいろな場で話していたので、それをご存知だった担任で担当のライマー先生が「2学期からアドバンスコースに入らないか」と声をかけてくださったんです。
そこで中1の夏休みはアドバンスコースに入るためのテスト勉強に必死で取り組みました。夏休みに行われた2泊3日の勉強合宿の自習時間もアドバンスコース対策の課題に取り組み、何とかテストに合格して、2学期からアドバンスコースに入ることができたのです。ただ、アドバンスコースは完全な英語での授業で内容もかなり難解で、最初は全くついていけませんでした。周りは帰国子女やインターナショナルスクールに通っていた英語が堪能な子ばかりで、リスニングもスピーキングもリーディングもすべてが問題なくできるのです。反対に日本語がわからないほどでした。そのアドバンスコースで「やばい」と思いながらもどうしてよいかわからず、「授業についていこう」という気持ちだけでやっていました。

― その後、どのようにして英語力を身につけたのですか。

古田さん毎日ネイティブの先生の英語を聞きますから、リスニング力は勝手に伸びていきました。スピーキングも話している単語の意味がわからなくても、とにかく話し続けました。それを毎日やっていくうちに、中1の後半から中2になるとアドバンスコースの授業が楽しくて仕方がない時間になりました。別の英語の文法クラスにも参加して、そこで知った英文法をアドバンスコースで活かしたことが、振り返ると効果的だったと思います。
神戸龍谷は、頑張る生徒をすごく応援してくださいます。留学後の大学受験勉強が心配で先生に相談したところ、留学の10ヶ月間の勉強を1学期に終えようと提案いただき、今、教えてもらっています。

― 最終的には自分で行動しなければいけませんが、チャンスや考える方向性を先生が教えてくれるわけですね。

古田さん私は大学で国際学部に行って経営学科で学びたいと思っていますが、進路を考える高1で留学に行くため焦っていましたが、先生に相談するうちに自分のやりたいことが明確になって、そのためにはどうすればいいのかというビジョンも見えてきました。

― アメリカへの留学は具体的にどのような予定ですか。

古田さん最初はコロラドへ行き、日本全国から来る交換留学生と一緒に2、3週の研修を受けます。その後は個々でホストファミリーが決まり、ホストスクールに通います。そこである程度の成績を取れば、日本でも留年せずに進級できます。

― まもなく留学が実現しますが、古田さんが挑戦したいことは何でしょう?

古田さん社会科で世界情勢やアメリカのSDGsの取り組みについて知りました。私が気になるジェンダーレスの問題は、日本よりもアメリカが進んでいますから、その実態を現地で知りたいと思っています。また、コロナの影響でアジア人差別があると聞きますが、それも実際に経験することで理解できることがあるかもしれません。将来は世界のいろいろな国に行ってキャリアを積み、自分のやりたいことを見つけたら最終的に自分の会社を作りたいと思っています。そのためにも大学では国際的な経営を学びたいです。

― 留学のために頑張ってきた英語の自信は?

古田さんライマー先生は「とにかく話そう。話せば英語力は伸びるから」という考えの方なので、話してきました。リスニングもネイティブの先生の話をずっと聞いてきたので身についたと思います。大切なことは、間違っても恥ずかしいと思わずに話すこと。そう思えるようになったのは、的確でフレンドリーなネイティブの先生たちのおかげです。

― 最後に神戸龍谷中学校に興味を持っている人にメッセージをいただけますか。

古田さんこの学校では、自分のやりたいことを見つければ、先生がそれに向かって走っている自分を支えてくれます。途中で回り道をしても、寄り道をしてもいい。自分の夢に向かって、ひとつずつ達成していく経験は人生において貴重だと思いますし、それを見守ってくれる先生と一緒に喜び合えるのが神戸龍谷中学校です。この学校では、大好きな先生が必ず見つけられます。