

高3
高等部模擬店
コロナ禍の影響で中断していた調理可能な模擬店が今年度から復活。高3生たちが販売したフライドポテト、ベビーカステラ、ホットドック、焼き鳥は大人気!
高1・高2
高等部パフォーマンス
高1・高2生が熱演する劇は、古典あり、スタンダードあり、オリジナル創作あり。さらに今年は短編映画の自主製作に挑んで上映したクラスも。最優秀賞に相当する“葦葉賞”を受賞したのは、2年D組が演じた『リメンバー・ミー』でした。
中学生
中等部合唱コンクール
この日のためにクラスが一致団結し、練習を重ねてきた中等部生。スローテンポのバラードからリズミカルなJ-POPまで、指揮者のタクトのもと、調和のとれた歌声とピアノの伴奏がアリーナに響きわたると在校生も来場者も思わず感動。
初中高英語発表会
昨年度からスタートした初等部、中等部、高等部の合同企画。同じ高槻ミューズキャンパスで学ぶ児童と生徒たちが学年進級を経てどのように成長していくのか、英語の歌やプレゼンテーションを通してグラデーション的に披露。
能登笑顔プロジェクト

能登半島沖地震で被害を受けた高校生を元気づけたい――。その思いを胸に、旅行会社の協力のもとで実施された「能登笑顔プロジェクト」。限られた人数ながらも被災した現地の生徒たちを招待して笑顔で交流し、能登の物産品販売も実施。
裏方に徹し、生徒と学校のために
尽くせるのが何より嬉しい!

\葦葉祭全体統括/
Nさん(高3) Tさん(高3) Mさん(高3)
準備は半年前から地道に
― 今年の文化祭「葦葉祭」のスローガンを教えてください。
Tさん
今年は『It’s 笑Time! ~笑顔の祭典~』というスローガンを採用しました。
Mさん
候補案を生徒会の文化委員が10案ほど考えてくれて、そこから僕たち生徒会執行部が3案に厳選し、最終的に全校生徒の投票で決定します。
Nさん
今年は能登半島沖地震に遭われた高校生を招待する企画もあったので、みんなを元気づける意味でもこのスローガンはぴったりはまったと思います。
― 皆さんはいつから生徒会執行部の活動をされているのですか。
Mさん
中2からです。小学生の時は児童会に憧れ、中学入学後も生徒会の活動に興味をもっていましたが、中1の時はまだ自分の中でできるという自信がありませんでした。そんな僕のことを気にかけてくれていたかはわかりませんが、中2の時に学年団の先生が背中を押してくれる言葉をかけてくださり、挑戦しようと決めました。
Nさん
私は中3で生徒会執行部に入りました。仲良しの友だちが私より先に活動していて、そこを手伝っているうちに「みんなを支える仕事は楽しい!」と思うようになり、担任の先生の勧めもあって自ら立候補しました。

Tさん
僕は中1で立候補し、生徒会執行部に入りました。中1から活動できれば6年という年月で、自分自身も成長しながら在校生と学校のために貢献できると思ったことが挑戦する一番の動機になりました。
― 「葦葉祭」は9月に行われます。準備はいつ頃から始めるのでしょう?
Tさん
「葦葉祭」を運営する文化祭運営委員会のキックオフミーティングが6月にあり、オフィシャル的にはそこからスタートするのですが、下準備は新年度直前の3月頃から始めました。
Mさん
例年にない新しいことを企画する場合、4~5月の職員会議で先生方に検討していただくことになるので、それまでに自分たちで具体的なアイデアを固めておく必要があります。そのため、必然的に早い時期から準備を始めることになります。
― 準備の段階では、どのような苦労や大変さがあるのですか。
Nさん
私が担当していた会計の部署でいえば、提出期限までに各クラスから会計報告書が上がってこないことがありました。報告書の作成には細かな決まり事がたくさんあり、それを説明した資料を各クラスの担当者に渡すのですが、ついこの間まで小学生だった中1生はなかなかピンと来ないようで…(笑)。再度説明し、促したり、待ったり、また促したりしなければならなかったので気苦労が絶えませんでした。
Mさん
僕が担当した司会進行は全体を見て時間枠を考える必要があり、準備段階からプレッシャーを感じていました。また初日のオープニングは、いよいよ始まる「葦葉祭」に勢いをつけるために朝アリーナに集まった在校生全員の熱量を高めなければならず、どんな言葉でスタートすべきか部署の全員で相当悩みました。その他、中等部の1年生は初めて文化祭に携わるので、僕たち上級生が対話を通して導かないといけないという責任感もありました。

Tさん
僕は全体統括の立場で、NさんやMさんほど実務的なことには関わっていませんが、だからこそ各部署のチーフの悩みを聞き、相談に乗り、みんながスムーズに動けるように導かなければと思っていました。また後輩たちに指示する時は、自分が前に出すぎてしまうと個々の自主解決力を育めないので、そういうことも考えながらマネジメントすることを心がけました。
自分たちにしかできないことを
― 文化祭「葦葉祭」を象徴する取り組みなどがあれば教えてください。
Tさん
全体的なところでいえば、高槻ミューズキャンパスで学ぶ小学生から高校生までが参加する文化祭なので、その盛大な規模は本校ならではだと思います。
Mさん
アリーナでは合唱コンクール(中等部)やパフォーマンス(高等部)が行われますが、初等部の児童と保護者の方々も大勢見に来てくれるので、舞台に上がる中高生たちは練習時から「みっともないステージは絶対に見せられない!」と気合いが入ります。
Nさん
今年は能登の高校生を招待する特別な企画があり、さらに同じ関西大学併設校の関西第一高校や関西大学北陽高校の生徒も招待しました。そうしたことを実現できるのも本校の「葦葉祭」だからこそだと思います。
― 「葦葉祭」の当日を迎えると、少しは肩の荷が下りるのですか。
Nさん
肩の荷は全然下りません(笑)。むしろ当日のほうが大変です!
Tさん
まさにNさんの言う通りです。本番の2日間はいろいろなトラブルが発生します。有志グループによるバンドの演奏では、電子系の問題が生じて楽器が鳴らなかったり、模擬店ではおつりの小銭が不足してしまったり、予期せぬことが次々起こります。
Mさん
アリーナでは予定していたプログラムの実施が時間通りにいかず、司会進行の僕たちの部署は「どこで時間を巻けばいいんだ!?」と焦りまくりました(笑)。
Nさん
特に2日目は決まった時間によるプログラムが少なく、在校生は同時多発的にそれぞれが担当する催しを実行します。それに伴って細かなトラブルも同時多発的に発生しました。
Tさん
それでも生徒会執行部や文化祭運営委員のみんなが、臨機応変かつ柔軟に自分の持ち場で対応してくれたおかげで大きな問題につながることはありませんでした。後輩たちの成長した姿を目の当たりにして、例年以上に頼りにできると感じました。

― 最後に「葦葉祭」を受け継ぐ後輩たちに託す思いを聞かせてください。
Mさん
生徒の主体性を尊重してくれるのが本校の素晴らしさです。「葦葉祭」では先生方がサポート役に徹してくださるからこそ、生徒も様々な場面で自分のやりたいことを積極的に主張できます。僕たちもそうした場を通じて自主性を高めてきましたから、後輩たちもそれを受け継ぎ、臆せずに自分の思いをまわりに伝えて新しいことにチャレンジしてほしいと思います。
Nさん
「葦葉祭」は早い時期から自分がやりたいと思うアイデアを出し合いながら準備を進めていきます。意見がぶつかることもあるけれど、「これをやる!」とみんなで目標を定めたなら、そこからはチームでまとまり、困難に遭遇しても妥協せずに実現させてほしいと思います。また行動する際は、指示を待つ“受け身”でなく、自ら動いてこそ「葦葉祭」に関わる当事者意識を持つことができます。それがやり甲斐につながりますから、後輩にも全員で楽しみながら突っ走ってほしいです。
Tさん
自分たちにしかできないことにこだわってやり抜いてほしいです。僕たちが高2だった昨年は、先輩たちの“その年にかける”意気込みをダイレクトに感じ、大きな刺激を受けました。そして最終学年を迎えた今年は、自分たちの代だからできることに徹底的にこだわり、みんなでオープンに話し合う企画運営のスタイルを実践しました。このやり方を踏襲する必要はないですし、来年の高3生が全員で“自分たちのやり方”を見つけて走ればいい。それがその年の「葦葉祭」のオリジナリティにつながるので、ぜひ自分たちの意思を大事にして頑張ってもらいたいと思います。
チームとして動き、「できる!」を自ら実感

生徒会執行部顧問
林 誠浩 先生
学校行事を陰で支える生徒会執行部、そして「葦葉祭」の運営に携わる文化祭運営委員を見ていて、準備の段階からチームで協力する力を生徒自ら培っていると実感しました。思いを込めた企画であっても途中で断念せざるを得ないことは少なからずあり、たとえそうなっても実現を目指してやってきた過程を悔いることなく、また新たな気持ちでそれぞれがアイデアを出し合っています。そうした上級生のポジティブな姿勢を後輩たちは目の当たりにして一歩一歩成長していきます。
人と関わり、チームで動く際は誰もが相当のエネルギーを費やします。それでも、あきらめず、悩みに悩み、自分たちで答えを出さなければ目標の達成も成功も得られません。いわば社会に出て求められるそれらを、本校ではリーダーたる高等部の先輩のもとで中等部の生徒たちも経験を重ねます。次学年に受け継がれる今後の「葦葉祭」も期待せずにはいられません。

柔軟な対応力を身につけながら、日々成長

生徒会執行部顧問
玉田 哲也 先生
生徒会執行部の生徒たちは、どの学校行事でも「自分たちが盛り上げていく」という当事者意識を高いレベルでもっています。特に「葦葉祭」は上級生の高3生が素晴らしいリーダーシップを発揮し、その“カッコよさ”に後輩たちが憧れ、刺激を受け、「来年は自分たちが頑張る番だ!」という熱い思いでバトンを受け継ぎます。
今年の「葦葉祭」であらためて感じたのが、生徒個々の柔軟性です。準備段階から自らの意思で行動する生徒たちをそばで見ていましたが、「この企画は難しい」とわかればすぐに切り替えられる“頭の柔らかさ”が一人ひとりにあり、“次”を見つけるために各学年から意見を集め、自主的にランチミーティングなどを開いて話し合う姿を事あるごとに目にしました。「葦葉祭」の例年の成功は、そうして日々成長する生徒たちによってもたらされるものだと自負しています。