晃華学園 硬式テニス部
- 部員数
- 42名(中1〜高2)
- 活動日
- 月曜・水曜・金曜・土曜日 ※朝練は自由参加。定期試験前の1週間は休み
- 活動時間
- 平日15:50〜17:30、土13:30〜17:30 ※冬時間は16:45まで
ポイント!
・学年を問わず、グレード別に練習
・テニス経験の有無に関係なく「やる気のある人」大募集
・自分のことだけでなく、仲間のことを考えて、人として大きく成長
晃華学園硬式テニス部
ある平日の練習風景
部活が大好きな生徒たち。授業後は一斉に正門の向かいに位置し、4面を有する人工芝のテニスコートに集合します。最初に行う基礎練習では、ショートラリー、ボレーボレー、ロングラリーなどを行い、ボールが狙った位置に正確に入るかを確認しながら練習します。
サーブ側とリターン側に分かれて、サーブからのラリーを行います。返球後にネットへ走るリターンダッシュなども取り入れ、試合を意識した練習を行います。途中でサーブとリターンの立場を入れ替えながら進めます。
サーブ側とリターン側に分かれて、サーブからのラリーを行います。返球後にネットへ走るリターンダッシュなども取り入れ、試合を意識した練習を行います。途中でサーブとリターンの立場を入れ替えながら進めます 。
短い練習時間をいかに効率よく活用するかが問われる練習。学年ごとに色の異なるオリジナルTシャツも印象的でした。
何事にも全力で取り組む
やる気のあるメンバーが集結!
Iさん(高2・硬式テニス部 部長)Tさん(高2・硬式テニス部 副部長)
Mさん(高2)
ストイックな環境を求めて硬式テニス部に
硬式テニス部はどんな雰囲気のクラブですか。
Iさん: 私は元々、部活動が「学校に来る理由」と言い切れるほど、硬式テニス部が大好きです。部長としては、部員全員が気持ちよく参加できる環境作りを意識しています。
Tさん: 硬式テニス部の人間関係やコミュニティが大好きです。クラスメートよりも一緒に過ごす時間が長いため、後輩たちとも自然と親密になっていきます。
Mさん: 私たちの学年はとても活気があり、何事にも全力で取り組むメンバーが揃っています。中でもIさんとTさんは、テニス部への情熱がひときわ強く、部長・副部長になるべくしてなった存在。信頼感があります。その情熱が後輩たちにも伝わっているのか、朝練に自主的に参加し、試合に出場したいと希望する部員が増えてきています。
Iさん: 私たちの代は、顧問の先生4人全員と最も仲がいい学年だという自負があります。特に塚形先生は、中1・中2の頃は少し怖い存在でしたが、中3以降は部活以外の悩みも聞いてもらうようになり、信頼関係が築かれていきました。
テニス部に入ろうと思ったきっかけや理由は?
Iさん: 部活見学に行った時、塚形先生の「やる気のある人だけ募集しています」という言葉がとても印象的でした。自分の性格的にストイックな環境を求めていて、少し厳しめの部活がいいと思っていたこともあり、テニスは初心者でしたが入部を決めました。
Tさん: 私は幼稚園から小6の途中まで、趣味としてテニススクールに通っていました。硬式テニス部は厳しいという噂を聞いていて、当初は入部するつもりはなかったのですが、見学した部活動は私に合っていないと感じ、家族に相談したところ「せっかく経験があるのだから硬式テニス部で頑張ってみたら」と背中を押されて、入部を決めました。入部当時は体育会系の厳しい雰囲気がまだ少し残っていて、それが中学生活の一歩を踏み出す良いスタートになりました。
Mさん: 家族全員がテニスに親しむ家庭で育ち、私自身は小4からテニスを始めました。テニス部のある中学校を志望していた中で、晃華学園の文化祭を訪れたときに塚形先生と出会い、先生の「やる気のある人、一緒に頑張りましょう」、「実力が伴わなくても、やる気があるならサポートします」という言葉に強く惹かれて、「この学校のテニス部に入りたい!」と思って入学しました。
VOICE
硬式テニス部顧問・塚形侑生先生
信頼関係を築き、人としての成長につながる部活動
「テニスが好き」「部活の仲間が好き」という思いを持つメンバーが多いことが晃華学園硬式テニス部の特徴です。特にこの3人の代は、自分たちで考え、主体的に部を運営していますから、私たち教員はその姿を見守っています。
部活動は、社会で活躍するための力を育む重要な場。スポーツですから勝敗も大切ですが、やる気があれば技術は必ず向上するので、モチベーションを高く保ち続けて取り組むことが何より大切です。テニスの技術向上だけでなく、文武両道の実践、愛されるチームを目指そうと伝えています。部員との信頼関係を深めながら、テニス面だけでなく、学習面や生活面での指導を通して、全員が一人残らず成長できるような部活動を目指しています。
それぞれに合った目標と振り返りで力を発揮
部活を中1から続けてきて、自分の成長を感じたのはどんなところですか。
Iさん: 私は初心者で、周りの人よりも成長スピードが遅く弱かったんです。最初は誰よりも上手くなりたいと思って練習していました。ただ最近は、自分の“成長”に焦点を当てられるようになってきました。先生のアドバイス通りにできなかったり、自分で失敗したと感じたりした時に、どのように修正していくかを意識して取り組むことで、練習に意味が出て、1回1回の練習も楽しくなりました。
Tさん: 私は、ラリーは得意ですがサーブが苦手でなかなか入らず、試合が始まらないこともあり、挫折しそうになることもありました。でも、試合でうまくいったときは嬉しくて、また頑張ろうと思えます。部活は絶対に休まないと決めていたので、心が折れかけても諦めない、継続する力は身につきました。
Mさん: 最近、練習ではうまくできても、試合では100パーセントのパフォーマンスができないことに苦しんでいます。そこは自分との戦いなので、試合の約2週間前から意識を高め、当日のパフォーマンスを上げられることを目指しています。テニスを通じて自分を知る経験は、とても大きいです。
Iさん: 私たちのチームはシングルスでもダブルスでも試合に出ています。1人だと心が折れそうなときにダブルスのペアに励まされたり、助けられたりすることもありますし、自分が支えることができたと嬉しく思えることもあります。
Mさん: 私は試合後に、相手校の選手とコミュニケーションを取って、振り返りをしています。最初は会場で何度か顔を合わせたときにアドバイスを求めたことから始まりましたが、今ではこうしたつながりが増えていることに喜びを感じています。
硬式テニス部では「目標達成シート」など振り返りのためのアイテムも活用されているそうですね。
Iさん: 塚形先生から教えていただいた「目標達成シート」を使って、現在の課題や目の前の目標、最高目標などを記入し続けています。過去の分析から解決策までを意識できるシートで、以前は生活面の目標も記入して、そこからテニスを改善していきました。塚形先生からの的確なコメントは、練習での参考にしています。
Tさん: 私は三日坊主になりがちなので、振り返りをルーズリーフに書くことを優先し、最近はIさんより項目数のない「目標達成シート」を、週に1回の提出を目指して書いて提出しています。目標は次に書くときに見返し、塚形先生のアドバイスも実践しています。
Mさん: 私は「目標達成シート」の継続や「毎週出さなければ」という義務感が合いませんでした。そこで、自分なりに工夫して、技術面やメンタル面の改善点、意識すべきこと、試合の感想などを自由に書く「テニスノート」を作ることにしました。気軽に記録することで、無理なく続けられています。
VOICE
硬式テニス部顧問・塚形侑生先生
あらゆることがテニスの技術向上に結びついている
部員一人ひとりの個性や適性を見極め、それぞれに応じた声掛けや振り返りのアドバイスをしています。部として「目標達成シート」の提出は義務づけていませんが、自身の成長に役立てたい部員のために用意しています。全員に強制すれば、もっと強い部になる可能性はありますが、それでテニスを嫌いになってしまったり、モチベーションが下がってしまったりすることは避けたいのです。一方で、生活習慣を含めた土台作りは重視しています。あらゆることがテニスの技術向上に結びついていると、部員たちにはよく伝えています。
部活を通して培われる人間関係がいちばんの宝物
勉強との両立はどうしていますか。
Mさん: 小学生の頃から自習室に通うことが好きでしたが、私は真面目にコツコツ勉強するタイプではありません。ただ、自分の性格を知っているからこそ、ルーティン行動を取り入れて、勉強を苦と感じない環境を作っています。最近は、朝に学校の自習スペースを利用し、部活動がない日は放課後に図書館の閉館まで学習することを習慣にしています。
Tさん: 部活動をしていない人に比べて学習時間は少ないので、効率的に使わなければいけません。その日の学習内容を決めてから取り組むようにして、スケジュール管理を徹底しています。私は自宅で勉強するタイプですが、部活動後は眠気に襲われることが多いため、寝落ちを防ぐために体を動かしたり入浴したりするなど、工夫して頑張っています。
Iさん: 私は部活動の有無にかかわらず、塾に行って22時までできる限り集中しています。帰宅後は食事と入浴を済ませ、すぐに就寝できるようにしています。
晃華学園の魅力やこの学校だから成長できたと感じることを教えてください。
Iさん: 部活動を大切に思ってくださっている先生が多いと思います。顧問の先生方が授業を担当されることもあり、部活以外でもコミュニケーションが取れるのも魅力です。そういう日々の積み重ねが、今のテニス部を作っているのだと思います。
Tさん: 各自が切磋琢磨しながら練習に打ち込める環境があり、先生方のサポートと恵まれた練習環境があることも魅力です。晃華学園硬式テニス部には団結力があり、互いを尊重し合える雰囲気があると感じています。
Mさん: 人間関係も含めて、部活は宝物です。晃華学園は「ノーブレスオブリージュ」という、“能力は自分に与えられたのではなく世の人々のために使うよう与えられたもの。努力して能力を人々のために”という理念があります。私はこの思いに強く共感しています。
VOICE
硬式テニス部顧問・塚形侑生先生
他者やチームを思いやる力が働いたときに、より大きな力を発揮
テニスは本来、個人競技であり、自分のことだけを考え、周りを押しのけてでも勝ち抜く指導が求められることがあるかもしれません。しかし、本校の生徒たちにその指導は適さないと考えています。カトリック校であることもありますが、他者やチームを思いやり、他の人に貢献する力が働いたときに、部員たちはより大きな力を発揮する場面が多いと感じます。例えばMさんは実績を残していますが、彼女を見ていると自分のことだけを考えているのではなく、チームや仲間、さらには学校全体も背負いながら試合に臨んでいることが伝わります。その精神が硬式テニス部や仲間たちに自然と根付いていく。それが晃華学園ならではの特徴だと感じています。







































