吉祥女子中学・高等学校

生徒主体で創り上げる本気の文化祭とは?実行委員会が支える伝統行事の舞台裏

イベントレポート
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【吉祥女子中学・高等学校】全力で本気!吉祥女子の文化祭“吉祥祭”
吉祥女子中学・高等学校の一大イベント『吉祥祭』は、文化祭実行委員会(リーダー会)のメンバーが企画・運営を行うのが伝統。クラスや部・委員会、有志などの各参加団体がそれぞれ吉祥祭スタートの直前まで準備し、発表内容を高めていくのはもちろんのこと、その進行度のチェックや最終リハーサルを実行委員会が繰り返し、最終的に実行委員長の「確認証」が出ない限りは参加できないという徹底ぶりです。生徒主体の『吉祥祭』を作り上げる吉祥祭実行委員会・リーダー会のメンバーやゲート制作委員会の代表メンバーに話を聞くとともに、その様子を紹介します。

PHOTO REPORT -吉祥祭・前日準備-

最高の吉祥祭にしたい!

本番前の2日間は、授業が行われない完全な終日準備日。校内のあちこちで、最後の仕上げに向けた生徒たちの熱気が立ち込めていた。吉祥祭前日でもまだ制作真っ最中という団体もいれば、「確認証」を受け取るべく実行委員会に審査の申請にくる教室使用団体のほか、この日の決められた時間に最終リハーサルを行う芸能団体もいて、緊張感と慌ただしさが漂っている。どの団体にも、そして実行委員にもあるのは、「最高の吉祥祭を作りたい」という本気の思い。妥協は一切しない。後悔しないために、本番ギリギリまで全力を尽くす――それが吉祥生だ。
夕刻、正門前ではゲート制作委員会のメンバーが、別場所で作っていた装飾の各パーツを運び込み、「テクノロジー」をテーマにしたゲートの最終仕上げに取り掛かっていた。ゲート制作委員会は毎年4月に募集がかかり、有志で集まった中2~高2のメンバー数十人で構成される。真剣な指示ややりとりが響き作業が続く中、ゲートが少しずつ完成へと近づいていく。その周囲には、翌日の吉祥祭への期待に胸を高鳴らせ、吉祥祭の象徴とも言えるゲートの完成を見守る生徒たちの姿があった。

文化祭実行委員会・リーダー会 メンバーインタビュー

思いの強さや熱量が大きい!
吉祥生らしさにあふれた吉祥祭
実行委員長 高2 Mさん

中3から3年間、文化祭実行委員(リーダー会)を続けています。今年は実行委員長として、「多くの人に来場していただける今までで最高の吉祥祭にしたい」という思いを強く持って準備をしてきました。10個あるセクションがそれぞれ高2を中心に動いているので、委員長として全体を見渡しながら、各セクションの活動を支えたいと意識してきました。
吉祥祭のテーマは毎年、文化祭実行委員会(リーダー会)が3月のテーマ会議で決めています。春休み中に毎日のように集まり、50個ほどの単語の候補を出し合い、その中からふさわしいテーマを考え、意見を出し合って決定します。今年は話し合いを重ねた結果、「テクノロジー」に決まりました。AIツールや電子機器など、今の時代に欠かせないものがどんどん進化している中で、その便利さと危うさをあらためて考えるきっかけになるように、そしてテクノロジーというものを再認識してほしいと考えました。
4月の全校向けテーマ発表では、「テクノロジー」を3つの視点から考えてほしいと伝えました。まず一つ目は、ロボットやAIツールの便利さと危険性の両面について。二つ目は、テクノロジーが環境に与える良い面と悪い面、環境との関係性について。三つ目は、これからさらに進化していくテクノロジーと人間が、どう向き合っていくかということです。5月には各クラス団体から参加希望のジャンルや内容を提出してもらい、ジャンルごとに上限数は決まっているため、内容の優れたものを選ぶ選考をリーダー会内で行いました。6月には正式に参加団体が決まり、準備がスタート。予算配分も行い、夏には申請された備品の配布もリーダー会が進めていきました。
吉祥祭では、吉祥生らしい元気さや明るさ、自主性があちこちで感じられると思います。たとえば高3の有志団体の発表や応援の声の熱気もすごくて、他校にはない盛り上がりを感じます。多くの団体が半年以上かけて準備をしてきた分、思いの強さや熱量がとても大きいです。
私も小5のときに初めて『吉祥祭』を見に来て、赤はっぴを着た先輩たちがとてもかっこよく見えました。その姿に憧れて、「中学生になったら絶対に文化祭実行委員会(リーダー会)に入りたい」と決めたのを覚えています。人前で話すのが苦手だった私ですが、中2で初めて立候補して選挙演説をしたときに、大きな緊張を乗り越えました。今では委員長として多くの場面で話す機会が増え、自分自身も成長したと感じています。

一つひとつの判断に責任を持って、
丁寧で正確な仕事を意識
教室参加団体セクションリーダー 高2 Tさん

中3のときからずっと、教室参加団体セクションで活動しています。教室参加団体セクションは、各参加団体が出す企画内容を審査します。そのため、一つひとつの判断に責任を持って、丁寧で正確な仕事を意識してきました。先輩から「ミスをして悔しかった」という話も聞いていたので、もし間違えてしまったときには、すぐに団体側に伝えて誠実に対応したいと思って取り組んでいます。今年は特に、展示団体は吉祥祭テーマの「テクノロジー」に関して調べ考察しましたが、難しい専門用語が多く、模造紙などに書き写すときに間違いやすい部分もあったので、私たちも慎重に確認しながら、ミスがないように注意して作業しました。
吉祥祭では、どの団体の内装・外装にも吉祥生らしさがあふれています。ここまで多くの準備を重ねてきましたが、その過程から実行委員もポジティブな気持ちで動けるように意識してきました。団体の皆さんにも、準備の段階から楽しんで取り組んでほしいと思っています。「自分たちはできる」という自信が、当日の展示や雰囲気にも表れていると思います。内装・外装も含めて、どの団体も本当に洗練された仕上がりになっているので、ぜひ楽しんでいただきたいです。

吉祥祭を大切に思う気持ちが、
高いクオリティを生む
内容審査セクションリーダー 高2 Yさん

私も中3から文化祭実行委員会(リーダー会)に入り、内容審査セクションで活動してきました。実行委員の立候補者募集のときに、中1・中2の展示や、中3から高2のお化け屋敷やゲームなど、クラス参加団体の企画内容に関われるのがこのセクションだと知り、ここで活動したいと思って選びました。今年は内容審査セクションがゲームとお化け屋敷を、教室参加団体セクションが喫茶を担当し、中1・中2の展示は両セクションで支えています。
今年担当したお化け屋敷団体は3団体あり、「テクノロジー」に関連させる内容が重なる部分がありました。そこで私たち運営・サポートする側が話し合い、確認や調整を重ねました。例年にないユニークなものができるよう、規定の範囲内で最大限に工夫することを意識し、各団体と調整を続けました。
高1のときは主に中1・中2の展示内容を確認していましたが、高2になってからはお化け屋敷やゲーム、部参加団体の内容も確認するようになりました。一気に自分と関わる団体数が増えた分、責任が重くなりましたが手応えも感じています。団体の責任者方とのやりとりも増え、どう伝えれば理解してもらいやすいか、分かりやすい言い方は何かを意識するようにもなりました。
吉祥女子は、生徒それぞれが文化祭の内装や外装にとても力を入れていて、そこに“らしさ”が表れています。準備期間も長く、一つひとつ丁寧に段階を踏んで作り上げているからこそ、吉祥生全員が吉祥祭を大切に思い、高いクオリティのものが完成しているのだと思います。

学校中の備品をすべて管理!
うまくやれば学校中が楽しめる
庶務セクションリーダー 高2 Sさん

私は高1から実行委員会(リーダー会)で庶務セクションを担当しています。学校の備品をすべて管理するセクションで、各団体が使いたい備品数と学校にある備品をすべて把握して、吉祥祭3日前の備品移動時にどこからどこに何を何個運べばその団体が必要な数が教室等に揃うのかを考え、指示を出します。
私にとって吉祥祭は、学校全体で作り上げる特別な行事です。その文化祭実行委員会(リーダー会)の各学年10人のメンバーに入れるのはとてもありがたいですが、一つのミスが学校全体に影響するかもしれず、大きな責任もあります。でも、自分がうまくやれば学校中が楽しめる吉祥祭につながるので、皆の思い出に残るものを作り上げるためにも頑張りました。
セクションリーダーとしては、後輩への指示出しも大事な仕事です。一人で抱え込むと自分のミスも増えるので、後輩が一度で理解できるように伝えることを意識し、今の作業状況や残りの仕事、どの後輩に何をお願いするかを順序立てて把握するように努めました。
庶務セクションが最も忙しいのは、8・9月です。備品移動表を作り、机や椅子の数や移動を最終確認します。数が少しでも違うと、当日に困るので、ギリギリまで確認を重ねました。
吉祥祭の良さは、校内が笑顔であふれ、時にはうるさいくらいの声が聞こえてくるところだと思います。本当に楽しんでいるからこそ、仲間や後輩・先輩との関わりが自然に表れ、学校全体が明るい雰囲気になるのだと思います。

ゲート制作委員会 メンバーインタビュー

来場者が見たときに
圧倒されるようなゲートにしたい
ゲート制作委員会 高2 Mさん

ゲート制作委員会ではデザイン担当の5人が中心となり、中2から高2まで有志で集まった約75人の委員を引っ張って正門前のゲートを制作してきました。今年のテーマは、抽象的な「テクノロジー」だったため、ゲート制作のための具体的な形がイメージしづらく最初は悩みましたが、サイバー空間のようなイメージで作ろうと決め、キューブをたくさん作って、その一つ一つが技術のかけらを表現するというコンセプトになりました。5月にはデザインを決め、20分の1の模型も作り、実際に完成したときのイメージを確認しました。絵だけでは実際に作るときのイメージがわかなくて、制作段階での失敗は怖いと思い、模型は例年よりしっかりと作り込みました。
正門で吉祥祭の顔となるゲートということで、制作にプレッシャーはありましたが、何より楽しく作ることを大事にして取り組んできました。結果的に、来場の皆様が見たときに圧倒されるようなゲートにしたいと思い制作したので、近くでも、俯瞰でも見ていただきたいです。
吉祥祭の準備は、直前の2日間は終日行われます。ゲート制作もですが、吉祥女子の生徒は追い込みに強いんです。だから、最後まで追い込んで、しっかり完成させることができます。そこが吉祥女子らしさではないかと思います。

表現にこだわったゲート。
「テクノロジーの発展」を想像できるように
ゲート制作委員長 高2 Hさん

ゲート制作委員会は、来場者が最初に目にする正門に掲げるゲートを作る重要な活動を担います。各団体の発表などは時間や場所の都合でお客様がすべてを見ることは難しいと思いますが、ゲートは必ず誰の目にも入るもので、「吉祥祭へようこそ!ここから吉祥祭が始まります」という吉祥生の思いをお客様に伝える存在です。ゲート制作委員は、吉祥祭が近づくと自分のクラスや自分の部活動などの準備が忙しく来られない人もいますが、全員がゲートに熱い思いを持ってくれているので、責めることはしません。私は理系で芸術系ではありませんが、一緒に制作してくれる仲間のおかげで、委員長としてゲートを完成させることができ、心から感謝しています。
今年のテーマ「テクノロジー」は抽象的な言葉であるだけに、私たちは来場者がゲートを見て「ここからテクノロジーはどのように発展していくのだろう」と想像できるようにしたいと思いました。もともとキューブを作る案もあり、みんなの意見を聞きながらブラッシュアップして最終的な形に近づけていきました。ご覧いただきたいのは、すべての部品がただ積み上がっているのではなく、さまざまな視点からのメッセージを含んだ要素が加わっているところです。その表現にこだわりました。
吉祥女子は自由で、さまざまなことに挑戦できる学校です。吉祥祭でも吉祥生は多くの場面で個性を発揮し、それぞれ活躍することができます。私はゲート制作委員会での経験を通して、周りの話を聞き、協力し合う力を伸ばすことができたと考えています。これも背景には吉祥女子の校風があるからです!

PHOTO REPORT -吉祥祭・当日-

TOPICS 高3有志Nステ 責任者インタビュー

高3生が最後まで全力で魅せる!
伝統のNステ

Nステ責任者 高3 Sさん・高3 KMさん・高3 KRさん

高3有志による集大成の場「Nステ」で
吉祥女子を感じてほしい

高3有志による「Nステ」という芸能発表は20数年前から続いている吉祥祭の伝統ステージです。吉祥女子の明るく活発な雰囲気が表れる集大成の場であり、高3までにこの吉祥女子で鍛え上げた運営力や演出力を思い切り発揮する場でもあります。高3になると直接的に運営側として行事に参加する機会が減る中で、吉祥生活最後の文化祭でみんなで何かやりたい!というエネルギーのある生徒が集まります。先輩たちのNステを見て憧れ、参加を決める人も多いです。
ステージは、いくつかのグループの演目によって構成されていますが、今年の77期の「Nステ」では、出演が8組、CMが2組、そして全員でカーテンコールを行いました。昨年の先輩方の盛り上がりを超えたいという思いと、来てくれる先輩たちに「すごいね」と言ってもらえるようなステージにするのが目標でした。今年の高3は「面白いこと」に振り切れる学年で、その個性を活かしてパフォーマンス中にCMを入れるなど、最後まで元気いっぱいに私たちらしさを表現しました。
本番まで大変なことも多かったですが、友達や後輩、来場者の方が喜んでくれることを考えると、こちらも元気が湧いてきました。ワクワクが止まらず、高3の息抜きレベルではなく、本当に全力で取り組んだと思います。こういう熱気のある空間があることが、吉祥女子の特徴の1つです。何事にも本気で取り組む生徒が多く、たとえば運動が苦手でも全力で球技大会や運動会に挑む雰囲気がありますし、この姿勢は吉祥祭でも同じです。高3になっても、卒業前に1つ大きな何かを作り上げたいという強い思いを持ったメンバーたちがNステに集まり、全力で準備しました。私たちは今後、この時間を忘れることはないと思います!

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