四條畷学園中学校

創立100周年 新校長インタビュー

先生に聞こう
四條畷学園校長先生インタビュー中学受験私立中学大阪関西共学校

3年間で育成。今を生き抜ける「人」
創立100周年を迎えた四條畷学園中学校。今春、長年にわたり現場で生徒と向き合い、学校に根づく教育理念のもとで子どもたちの成長を支えてきた山田信幸先生が、新校長に就任されました。同校で受け継がれてきた教育の本質と、これからの時代に育てたい力について、語っていただきました。
校長
山田 信幸先生
Profile
大阪生まれ大阪育ち。
中学時代に出会った保健体育教員に影響を受け、教職を志す。
1989年(平成元年)、四條畷学園中学校に保健体育科教諭として赴任。
サッカー部顧問、生徒指導部長、教頭、副校長などを歴任。
同校での約40年にわたる教育を経て、2026年4月より中学校校長に就任。

Message 01

大切にしてきた理念が育てる
考え、行動する力

四條畷学園の教育の根幹
― 100周年という節目で校長に就任されるにあたり、抱負をお聞かせください。
山田校長
本校の建学の精神である「報恩感謝」は、この100年間、一貫して受け継がれてきました。まさに本校の教育の根幹です。私自身も約40年にわたり本校に勤務する中で、あらゆる場面でその精神が日々の中に確かに息づいていると実感しています。
教育理念の「実践躬行(じっせんきゅうこう)」は、“実行を通して学ぶ”という意味を持ちます。多彩な行事やクラブ活動を通して経験を積み、失敗から学ぶという姿勢は、長年変わることなく大切にしてきました。これらを大切に守りながら、変化の激しい時代に対応できる力を備えた生徒を育て、次の100年へとつないでいくことが私たちの大切な役割です。その責任の重さを感じるとともに、中学3年間という思春期の大切な時期の教育を、これからも丁寧に積み重ねていきたいと考えます。
― 100年前から受け継がれる教育理念を、現在の教育にどのように生かされていますか。
山田校長
「報恩感謝」については、本校の生徒は素直で明るい子が多く、入学当初は幼さを感じることもありますが、3年間で大きく成長します。その中で、「自分一人でここまで来たのではなく、多くの人に支えられている」ということを、さまざまな場面で伝えています。そうすることで自然と感謝の心が育ち、最終的には人から感謝される人間になってほしいと思います。そうした中で特に大切にしているのは、「言葉にすること」。挨拶や感謝の言葉をきちんと伝えることで、相手への敬意や思いを表現する習慣を身につけさせています。近年は、家庭での会話時間が減少しているとも言われますから、学校が人と人との関わりを学ぶ場としての役割を担うことも重要だと感じますね。
「実践躬行」は、現代で言う“探究学習”の本質に通じるものです。行事やクラブ活動の中で、成功だけでなく失敗からも学びを深めていきます。授業においても、単に答えを導くのではなく、「なぜそうなるのか」を考える過程を重視しています。さらに、学校行事も単なる体験ではなく、「その行事にはどのような意味があるのか」を考えさせます。
実際に、生徒会が校則の変更に取り組んだ際には、自ら決めたルールを主体的に守ろうとする姿が見られました。単に規則を変えるのではなく、「どうすればその規則を守れるか」を自ら考える姿勢に、驚きと大きな成長を感じましたね。こうした積み重ねが、本校らしさを形づくっていると思います。
― なぜ「自分で考える力」が大切なのでしょうか。
山田校長
現代社会では、何が正解か分からない場面が増えています。だからこそ、どんな状況でも自分ごととして捉え、自分で選択し、実行していく力が必要です。その基盤となるのが、探究する力、つまり自ら考えて行動する力だと思います。振り返れば、本校の教育は探究の積み重ねそのものです。社会が大きく変化する中で、自ら問いを立て、考え、行動する力は不可欠です。

Message 02

自分の可能性に気づき、
将来を見つける3年間

四條畷学園中学校が今、育てたい人
― クラス編成について教えてください。異なるクラスの生徒には、それぞれ特色がありますか。
山田校長
現在は発展文理クラスが1クラス、発展探究クラスが3クラスありますが、どちらのクラスでも探究的な学びを重視しています。発展文理クラスは入学時から進路目標が比較的明確な生徒が多く、発展探究クラスは3年間の中で自分の興味や適性を見つけていく傾向がありますね。中学3年生になると、どのクラスの生徒も進路に向けて大きく成長していきます。
― 四條畷学園中での3年間で、どのような力を身につけてほしいと考えられますか。
山田校長
やはり自分で考え、選択し、行動する力、そして自分の可能性に気づくことです。多くの生徒は、自分の良さや強みに気づいていません。その“気づきのきっかけ”を学校が用意し、さまざまな経験の中で自分を発見していく。それが本校の3年間だと思っています。
例えば職業体験では、地域のロータリークラブや卒業生の協力のもと、多くの企業や職業人にご参加いただき、実社会に触れることで、働くことの意義や厳しさを学びます。また、中学1年で実施する「地下鉄オリエンテーリング」では、大阪の地下鉄各駅を巡りながら、事前に立てた問いを現地で検証し、最終的にグループで発表を行います。自分の考えを伝える力だけでなく、他者の意見に耳を傾ける力も養われる貴重な場です。
こうした経験が、大学や進路を考えるきっかけにもつながっています。自分の興味や適性を見つけ、進路を主体的に選択できる力を育てていく、短いようで密度の濃い期間であり、大きな成長が期待できる3年間です。

Message 03

子どもたちの挑戦や成長を
後押しする学校

四條畷学園中学校の強み
― 現場の先生としての視点と、校長としての視点で違いはありますか。
山田校長
教頭や副校長を務めるようになってからは、子どもたちに直接教える機会は減り、教員をまとめる立場になりました。その中で強く意識するようになったのは、「報恩感謝」「実践躬行」「Manners makes man」といった理念を教員全体で共有することです。教育の方法自体はいろいろありますが、学校として原点は同じである方が良いと思っています。教員一人ひとりの思いがばらばらになるのではなく、同じ方向を向くことが、生徒の成長にもつながります。
― 長く四條畷学園で教えてこられて感じることは?
山田校長
教え子が親となり、自分の子どもを母校に送りたいと思ってくれることは、本当にありがたいことです。教師という仕事は人をつくる仕事です。その喜びを感じながら続けてこられたことに感謝しています。一方で、授業を持たなくなり、生徒の名前をすぐに呼べないことは寂しいですね。
― 保護者の方々へ伝えたいことはありますか。
山田校長
保護者の皆様が子どもたちを心配されるお気持ちはよく分かります。ただ、本校では、生徒の主体性を大切にしていますので、まずは子ども自身にやらせてみることを大切にしていただきたいと思います。すぐに手を差し伸べるのではなく、見守ることも成長には欠かせません。学校と家庭が連携し、情報を共有しながら同じ方向を向き、子どもの成長を支えていければいいですね。主体的に考え、行動できる力を3年間で育てていきますので、その点をご理解いただき、ご協力いただければと思います。
― 今後のビジョンをお聞かせください。
校長先生
山田校長
100周年を迎えるにあたり、「学ぶ喜びをずっと。」という学園テーマのもと、中学校としては「挑戦し続ける」ことを大切にしていきます。挑戦には失敗が伴いますが、その経験こそが成長につながります。本校には、生徒の挑戦を否定せず、後押しする風土がありますから、生徒がやってみたいことに、教員が伴走する。そうした関係性が築ける強みを生かし、今後も挑戦と支えの両方を大切にする学校であり続けたいと思います。
― 最後に、受験を考える小学生や保護者の方にメッセージをお願いします。
山田校長
本校は、子どもたち一人ひとりの可能性を発見し、それを大きく広げられる学校です。3年間の中で多くの挑戦を経験し、自らの道を切り拓く力を身につけてほしいと願っています。責任を持って子どもたちの成長を支え、次のステージへと送り出していきますから、本校での学びを通して、ともに歩んでいただけたら嬉しいです。
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