国学院大学久我山中学校高等学校

国際理解教育を支える 多様な英語教育と特別講座

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【国学院大学久我山中学校高等学校】国際理解教育を支える多様な英語教育と特別講座

男女別学を特色の1つとしている國學院大学久我山中学高等学校の「国際理解教育」は、
「日本を理解して日本から発信していける力を身につけることを目標としている。
今回は、同校の「国際理解教育」と共に、連動する多様な取り組みについて取材した。
國學院大学久我山の目指す国際理解教育とは?
様々な学校で国際理解教育の取り組みが積極的に行われている中で、「國學院久我山ならではの教育は」と問われたときに言えることは、日本から世界に発信していける力を生徒が身につけることだと考えています。そのためには、日本に生きる人として、自分たちの文化、環境、ことばを大切にする姿勢、より深く理解しようとする探求心が必要です。2020年の東京オリンピック開催に伴い、世界が日本に注目する中、社会を担う生徒の心に世界とともに生きる芽を育むことはとても重要です。國學院久我山の長い歴史の中で育まれてきたもの、そして、ここ数年特に力を入れてやってきたことを整理し、次の国際理解教育のステップへとつなげていきたいと考えています。(川本先生)
國學院久我山の国際理解教育
1. イングリッシュ・サマー・キャンプ

イングリッシュ・サマー・キャンプ

「英語を使って異文化交流すること」を目的とするキャンプ。2泊3日すべて英語でコミュニケーションをとり、スピーチ、英語劇の作成・発表、ダンスパーティーへの参加などを通して、英語で自らの気持ちを伝える喜びを知り、異文化への理解を深める。中学2・3年の希望者対象。
2. グローバル・リーダーシップ・ワークショップ

グローバル・リーダーシップ・ワークショップ

「英語を使って世界各国から来ている留学生とともに過ごすこと」を目的とする3日間のワークショップ。英語とともに、留学生の母語である様々な言語に触れる。英語でコミュニケーションをとる中で、様々な国の文化、歴史、教育について学ぶ。また、参加者は日本の文化、歴史を紹介する。中学2年から高校生まで希望者対象。
3. 英語で地域探訪

英語で地域探訪

「国語科」と「社会科」の教科を越えた学習活動として、中1で以前から実施していた「地域探訪」を発展させたもの。久我山周辺に点在する歴史的な場所や、文学に縁のある場所を散策して学ぶものだが、2016年度からは、中3から高2までの有志を対象にした「英語で地域探訪」を新展開。國學院大学の各国からの留学生を本校に招き、生徒がガイド役となり英語を使って案内する内容になった。
4. Math in English(英語で数学を学ぼう)

Math in English(英語で数学を学ぼう)

英語によるイマ―ジョン教育のひとつ。講師を招いて数学の特別授業を年3回実施する。中学1年生から高校3年生まで希望者対象。英語で数学を学ぶことで新たな発見と興味を探索する。
5. 英字新聞作り

英字新聞作り

ジャパンタイムズ社の協力を得た学習プログラム「The Student Times Project」に参加。「学校」をテーマに自ら取材し、本校生徒オリジナルの英字新聞を作る。2016年度は中3~高2までの有志44名が参加し、秋の完成を目標に制作中。

完成したKUGAYAMA TIMESはコチラ
6. インドネシアからの修学旅行生との交流

インドネシアからの修学旅行生との交流

インドネシアからの修学旅行生を同校で受け入れ交流。2016年度は44名を2日間受け入れ、高校の授業や部活動などに参加。女子は、浴衣の着付け、琴や茶道体験、男子は柔道と弓道の体験および紹介を行った。2日目はグループごとに井の頭公園散策と学校周辺の「地域探訪」を実施。昼食後に祈りのときを持つインドネシアの学生の姿から、文化の違いを感じるなど、貴重な国際交流の場。
7. 女子特別講座との連動
1985年の女子部発足と同時に設置された「女子特別講座」。日本文化に対する深い理解を通して時代に通用する新しい発見をし、伝統文化の体験講座を通して女性としての「優美さ」を身につけることを目標としている。さらに現在においては、国際社会で必要とされる人材とは、優れた国際感覚と自国の伝統文化に精通する力を有する人物と考え、実践的に日本文化を学ぶ講座が開講されている。
中学2年「華道」
小原流師範のご指導のもと、実習形式で学ぶ。全て終えると「小原流いけばな初等科」許状の申請ができる。

中学2年「華道」の授業の様子

中学3年「茶道」
裏千家師範からご指導いただく2回の実習の他、調べ学習を通じて主体的な学習を行う。

中学3年「茶道」の授業の様子

***** 中村先生 *****
茶道は、「喉の渇きを癒すだけのお茶」ではなく、「自らの人格を錬成し精神性を高める」活動ですから、実習では背筋を伸ばして正座で行います。華道にも茶道にも共通して言えることは、基本をおろそかにせず学ぶ心、季節のうつろいを感じる心、心配りの大切さを育む精神があります。残念ながら学校で学べることはほんの一握りで、体験でしかありません。それでも、少しでも経験することで、日本の伝統文化に根付く精神を感じ取れるのではないか、そしてこれからの国際社会と関わっていく際にも役立っていくのではないかと思います。
高校1年「能楽」
金春流能楽師の先生による講座。能の歴史や世阿弥について学ぶ講義から、能面を自分の顔にあてて歩いたり、能装束について学び、生徒たちが装束をコーディネイトしてみたりするなど充実の内容。

高校1年「能楽」の授業の様子

高校2年「日本舞踊」
日本舞踊を辰巳流家元より指導。歴史を学ぶ基本の講座から、女形の踊り、男形の踊りを実際に踊ってみて体験する。本来は着物で踊るものだが、代わりに高校1年次に家庭科で作製した各自の浴衣を使用。

高校2年「日本舞踊」の授業の様子

***** 中村先生 *****
日本舞踊の動きは、着物でないとわかりません。本校では、女子部創設時より、反物から浴衣を作製する授業を家庭科で行っています。その浴衣を自分で着るところから、日本舞踊の授業が始まります。全4回の授業で、ほとんどの生徒は上手に着られるようになります。着るだけではなく、高1の能でも高2の日舞でも着物に触れる機会がありますので、少しですが知識も得られると思います。インドネシアの修学旅行生来校の際に、手伝ってくれた高3生がテキパキと浴衣を着せてあげられたのも、こうした経験があったからかもしれませんね。
経験による「気づき」によって 国際社会に活きる軸を作る
國學院大学久我山中学高等学校 中村友子先生 [社会・地歴公民科]
中村友子先生 <社会・地歴公民科>
国際社会において、自分の国のことを意外と知らないことに直面した経験を持つ人は、少なくないと思います。本校の女子特別講座のプログラムは、様々な日本の文化を体験できるものであり、他校にもあまりないものではないでしょうか。日本人の中で日本文化を学ぶと、ただ「体験した」程度のものかもしれませんが、こうした異文化交流プログラムに参加することによって、様々な「気づき」を得られると思うのです。例えば、國學院大学の留学生を招いての「英語で地域探訪」では、寺院や浮世絵についての説明をする場面がありましたが、英語でどう説明すればよいのか、英語力だけの問題ではなく、知識の少なさに「気づき」ます。こうした「気づき」が普段の学習にも反映されたり、将来の目標につながったりするといいですよね。また、コミュニケーションを取ることにも、大切なのは、「伝えたい」という気持ちだと思うのです。語学力に自信がなくても、「伝えたい」気持ちがあれば通じることにも「気づき」があると、自信につながると思います。
本校ならでの教育プログラムによって 日本文化を自分たちから発信
國學院大学久我山中学高等学校 川本ゆり子先生 [英語科]
川本ゆり子先生 <英語科>
前述したように、本校の国際理解教育は、「日本から世界に発信していける力をつけること」に力点を置いています。「クールジャパン」と呼ばれる中、私たちは日本の何を大切にし、何を世界に向けてアピールしていくのか、よく考えなくてはなりません。 生徒たちが豊かな人間として成長し、世界の人と手を取り合いながら互いの文化を分かち合えるようになることを、本校の教育プログラムの目標として展開していきたいと思います。インドネシアからの修学旅行生との2日間では、短い時間ながらも、生徒は大きな変化を遂げました。英語を使って積極的にコミュニケーションをはかったり、日本の学校生活が負担にならないよう相手を思いやる気持ちが前面に出てきたりしていました。中学生・高校生の多感な時代にぜひたくさんの経験を重ねてほしいと思います。