興味を深める大学での学び 憧れに近づき夢への一歩を ― 在校生よる武庫川女子大学訪問 ―

武庫川女子大学附属中学校・高等学校から約8割の生徒が進学する武庫川女子大学は、12学部19学科を有する女子総合大学。専門的で実践的な学びで、資格取得や就職に強いだけでなく、総合大学としての充実した施設や設備、中高では手が届かない研究や実習を行えるなど、附属中高生にとっては憧れの場所です。前回の「薬学科」「教育学科」「看護学科」訪問に続き、今回は附属の高校3年生が「経営学科」「生活環境学科」「食物科学学科」を訪ねました。

在校生よる武庫川女子大学訪問

「薬学科」「教育学科」「看護学科」「建築学科」

武庫川女子大学 経済学部 経済学科

ドリンクや軽食が楽しめる1階のカフェでは、経営学部生が考えたメニューが出ることも。2階のカフェではランチができる。西尾さんのおすすめは、安くて美味しい日替わりプレートランチ。

3つのスクリーンに、400名以上を収容できる大講義室。附属中高の説明会でも使用される。

経営学部棟は3年前の2020年に完成。中央が開放感ある吹き抜けで、学生は階段やエスカレータを利用。オフィスビルのような雰囲気の館内には、他学部の学生たちも集まってくるが、3階以上は経営学部の専用施設になっている。

オープンスペースが目立つ経営学部。1・2階は、他学部生も自由に使用でき、3階以上は経営学部生がゼミなどで利用する。気分転換や自習スペースにもなる居心地の良さとか。

授業はセミナー室で行われる。廊下側はガラス張りで、明るくきれいな教室に学習意欲も高まる。

経営学部棟は9階建て。屋上のルーフガーデンは、周囲の高速道路や電車が視界に入らない高さで見晴らしは抜群。ランチを食べる生徒も多い。

CROSS TALK

先輩大学生×後輩高校生

実際に社会をより良くする
提案・実践ができる

武庫川女子大学
経営学部 経営学科

西尾さん(経営学部 経営学科4年)
元浦さん(附属高校3年)

社会に出てから
必要なことを学べる経営学部

元浦さん西尾さんは経営学部経営学科で、どのようなことを学ばれていますか。

西尾さんマーケティングや今変わってきている働き方のことなど、社会に出てから大事になってくることを学んでいます。その中で人がどういう時に商品を買いたくなるのか、人のどういう心理で社会が回っているのかに興味を持ち、社会心理学のゼミを選びました。活動はグループワークが多く、「なぜそういう考え方になるのか?」といった物事の基礎を学んでいます。
「消費者行動論」という授業では、人はなぜ物を買うのかといった心理について学び、他にも経営学部ならではの実践活動では、学外に出て企業の方と課題を解決したり、一緒に協力して何かを作ったりします。私はそれが楽しいですね。
経営学部はテストが少なく、1回のテストより日々のレポートなどの積み重ねで評価してくれる学部です。だからこそ毎日の課題やレポートにしっかり取り組みますが、一気に仕上げるというよりはコツコツ継続することが大事だと思います。

元浦さん経営学部 経営学科には、実践学習があるとのことですが、面白かったことは何ですか。

西尾さん実践学習は1つの単位で、必修です。学校あてに、企業から「こういうことを一緒にしませんか?」という依頼が来て、その中から自分が興味のあるものを選んで、企業と一緒に課題解決や物作りの活動をします。小さいインターンみたいなイメージですね。

元浦さんそれが面白そうだなと思ったんです!

西尾さん面白いですよ。大学ならではだと思います。私が一番楽しかったのは、駅に置かれている「阪神阪急お散歩マップ」をより良くしようという実践学習で、実際にマップを持って街を歩きながら、8年ほど武庫女に通いながらも知らなかった素敵な場所を探してマップを作りました。自分たちの力で自分たちが通っている大学の周りを活気づけられるのはいいなと思えて、楽しかったです。フィールドワークが多いのが経営学部の特徴です。

経営学部は未来の選択肢が幅広い

元浦さん西尾さんが、経営学部を志望した理由を教えてください。

西尾さん高校生の時にやりたいことが見つからなかったんです。武庫川女子大学は看護や薬学といった専門に特化した分野に強い大学ですが、分野を絞り切るにはまだ抵抗がありました。それで経営学部なら、就職する時も大抵の企業に行けるし、未来の選択肢も幅広いと考え、経営学部を選びました。新しい校舎で1期生として学べ、先生方のサポートも充実しているので、私は経営学部に来て良かったと思っています。元浦さんは経営学部にどうして興味を持っているのですか。

元浦さん中高に入ったときは、経営学部はまだ創設されていなかったのですが、「でも武庫川女子大学には行きたい」と思っていました。中1・中2で勉強していくうちに経済や経営、法律関係に興味を持ち、当時はそれを勉強するなら他大学に行かなければいけないと思っていたのですが、武庫川女子大学に経営学部ができたので「だったら行きたい」と思って、今は経営学部志望で頑張っています。西尾さんは今、どういう仕事に就きたいなって考えていらっしゃいますか。

西尾さん経営学部にはいろいろな選択肢がありますが、大学で学んできて、経営においても「人」が大事なんだと気づきました。私自身も人とコミュニケーションを取ることが好きなので、営業職など自分のコミュニケーション力を使ってできる仕事がいいなと思ってます。

元浦さん高校生活の間にやっておいた方が良いことは?

西尾さん当たり前の日常を全力で楽しむことが大切だと思います。後悔しないように今ある目の前のことを全力で楽しんでいたら、きっとその後に何かついてくると思います。

先輩からのメッセージ

経営学部 経営学科4年 西尾さん

大学は自分から学びに行く場所

私は中高では創作ダンス部に所属し、チームで何かをすること、人とコミュニケーションを取るのが好きでした。今もゼミではグループワークが多いですが、苦になりません。そういうところは、中高があって、今があるのかなと思います。大学は、自分から学びに行く場所なので、経営に興味を持っている人に来てほしいと思いますし、絶対に後悔はないと思います。3年間通った私がそう言えます。ぜひ、一緒に学びましょう。

附属高校生コメント

附属高校3年 元浦さん

大学生活に向けて
よりコミュニケーション力を強化したい

今まで学科説明会で何度か経営学部に来たことはあるのですが、大学生の西尾さんと一緒に大学を回れたこと、お話を聞けたことで、経営学部のことをより一層知れて、経営学部に行きたい憧れの気持ちが強くなりました。ここで学べるように、頑張ろうと思います。
私は常任委員会で活動していて、そこでいろんな先生や先輩後輩とコミュニケーションをたくさん取っています。そういったことが大学生活でも役立ちそうなので、力をつけておきたいです。

武庫川女子大学 生活環境学部 生活環境学科

生活環境学部 生活環境学科には、生活環境1号館(H1号館)と生活環境2号館(H2号館)があり、生活デザイン・まちづくりコース・建築デザインコースは主に2号館を利用。1号館には、アパレル・被服学・環境デザインコースが使用する教室がある。

ギャラリーには、生活環境学科の各コースの作品を展示。他コースの作品や先輩の作品を見ることで刺激を受ける。

著名なプロダクトデザイナー柴田文江氏がリデザインしたワークチェアが配置されたライブラリー。本物の家具を見て、触れることが大切にされている。

3室に分かれる200席のプレゼンテーションルーム。

1人1台の製図台がある製図室は、生活環境2号館の1~5階に4室。さまざまなコースが利用する。5階の製図室からはテラスに出ることができ、模型などの作品を撮影する人も。附属中高の塔も遠くに見える。

iMacが40台設置された制作室。生活環境学部では、デザインエリアと制作エリアに分かれた場所があり、集中して課題に向き合える。

CROSS TALK

先輩大学生×後輩高校生

多様な選択肢が用意された
環境で
自分の興味に邁進

武庫川女子大学 生活環境学部

西村さん(生活環境学部 情報メディア学科 4年)
羽根さん(附属高校3年)

*西村さんの学部・学科は取材当時。2023年度4月より情報メディア学科は社会情報学部に変更。

学科で学びが大きく異なる
生活環境学部

羽根さん私は、生活環境学部の生活環境学科を目指していますが、いろんな学科のことを知りたいです。西村さんは、生活環境学部の情報メディア学科で、どのようなことを学んでいますか。

西村さん同じ生活環境学部ではありますが、情報メディア学科はその名の通り、プログラミング、情報、マーケティングのほか、先生によっては映像制作をするなど幅広く学ぶ学科です。私が所属するゼミは、『エンターテインメント・コンピューティング』で、エンターテイメントに寄せたVR制作や、プロジェクションマッピング制作を行っています。今は、AR(拡張現実)をテーマに、卒業研究をしようと思っています。立体用の3Dモデルをパソコンで組み立てるのはとても楽しく、元々苦手意識のあったプログラミングは難しいものの、完成して正しく動いたときの達成感はかなり大きいです。自作のWebサイトを作る授業も作りがいがありました。

羽根さん面白そうですね。私もマーケティングに少し興味がありますが、今は雑貨や家具に一番興味があるので生活環境学科が気になっています。

西村さん私も高校生の頃は何がやりたいのかわからなかったのですが、そのときの自分の興味や大学で学んでみたいという気持ちを大切にしました。今、好きなことがあったら、それに関連するような学科に行けば勉強も続くし、大学に行ってから将来を考えても間に合うと思います。

どの授業でも高校時代の内容は大切

羽根さんやっぱり大学生活は忙しいですか。私は今も週4回学外でスピードスケートをやっていて、大学でも続けたいと思っています。両立できるか心配です。

西村さん大学の1・2年生は授業が多く、課題も多いので、うまく時間を使うことが必要だと思います。ただ、5限まで授業があることは珍しく、私も今、空手部に入って週2回活動していますが、負担にならずにやり続けられています。1コマの授業時間は長いですが、毎日6時間目まであった高校時代よりは楽だと思いますよ。アルバイトをしている人も多いです。

羽根さん中高でのあの勉強が役立ったということはありますか。

西村さん私は情報メディア学科に行ったので、特に情報の授業はしっかり聞いておいて良かったと思いました。どの授業でも「ここで高校時代のあれが出てきた!」ということがたまにあるので、何でもやっていて損はないですね。

羽根さん生活環境学部は理系の授業が多そうで、理系の勉強を頑張っておかないといけないのかなと思っていました。すべて頑張ります!

西村さん高校までの理系の授業とは少し方向性が違うので、全く新しいことを学んでいる印象です。必要範囲は頑張らないといけませんが、そこまでプレッシャーに感じなくても大丈夫です。

先輩からのメッセージ

生活環境学部
情報メディア学科4年 西村さん

自分のやりたいこと、好きなことから
進路を選択

大学での勉強が不安な人も多いと思いますが、普段の勉強をしっかり頑張れば大丈夫です。そのためには、自分がやりたいことから学科を選んで、勉強のモチベーションをキープすることが大切。だからこそ中高生のときに「自分がやりたいことは何だろう?」「好きなことは何だろう?」としっかり考えて進路を決めてほしいです。

附属高校生コメント

附属高校3年 羽根さん

本物を見て使用して、
興味がさらに湧いた!

大学生活に対して不安を持っていましたが、先輩のお話を聞いて安心して勉強を頑張り続けようと思います。見学させてもらった生活環境2号館は、中高とは違った大学ならではの開放的な空間で、見ることができて良かったです。1脚10万円のイスなど、デザイン価値の高い本物が実際に使用されていて感動しました。そのイスを見て「どのように作られているんだろう」と思え、さらに家具のデザインに興味が湧きました。

Staff Comment

生活環境学部 生活環境学科
材料科学研究室(牛田研究室)助手
インテリアデザイン研究室(森本研究室)助手 夛田 尭世さん

自分の好きなことを学べる生活環境学科
興味あることを楽しんで学んでいってほしい

生活環境学部 生活環境学科には、被服学コース、アパレルコース、生活デザインコース、環境デザインコース、建築デザインコース、まちづくりコースがあります。1年生では全てのコースに関する授業を受けることが可能です。例えば、アパレルコースは被服構成をするための基礎的な授業、建築デザインコースは設計の基本となる製図や建築模型を作る授業、まちづくりコースはフィールドワークをしてまちづくりに関する資料を集めて自分で地図を作ります。それらを踏まえて1年生の後期に進むコースを決定します。2年生では全員がメインとサブのコースを選べて、2年生の時はメインのコースを受け、3年生以上になるとサブのコースとして2年生の授業を受けられます。3年生後期からはゼミにも配属され、4年生で卒業研究に入ります。
生活環境学科も忙しい学科ですが、羽根さんのように他にやりたいことがある人は、勉強にもしっかり打ち込める人だと思います。スポーツを頑張っていれば勉強も同じようにも打ち込めますから、心配することはないと思います。
また、理系の勉強が多いのではないかと気にされていましたが、コースによって違いがあります。1年生では生活環境学科の学び全般に活用できる内容の授業もありますので、ぜひ受講してみてください。
大学では高校と学ぶことが大きく変わって、自分の好きなことを学べます。勉強が不安という人も大学からでも巻き返せるので、興味があることを楽しんで学んでいってもらいたいですね。

武庫川女子大学 食物栄養科学部 食物栄養学科

座学や実験など授業内容によって食物栄養科学館、健康科学館、栄養科学館といった施設を移動する食物栄養学部。準備に時間を要する場合はかなり慌てることも。どの場所で授業があるのかは、学年が上がると慣れてしまうという。(写真は栄養科学館)

栄養科学館は調理実習のほか、栄養学や食育に関する実習、国家試験対策を中心に利用。子どもたちや地域の高齢者への食育や交流を、積極的に現場体験に取り入れているのが食物栄養科学部の特徴。

健康科学館のチュートリアル室は、臨床学実習などで利用。臨床検査値を見て課題をグループで検証・考察するといった時間を過ごす。4年間クラス替えはなく、同じ仲間と共に学びを深めていける。

健康科学館のヘルスプロモーション演習室には、体力測定の方法を学ぶための設備が充実。人体模型で人体の構造に関する知識や測定方法を学び、数値から健康状態を考察。管理栄養士を目指すうえで必要な学びを行える充実の環境。

調理実習は4人単位のグループで行われ、年30回ほどの実習がある。和・洋・中に行事食といった幅広い献立や、栄養、衛生管理などを学ぶ。メニューを学生が考えることも。

臨床栄養学実習室では、糖尿病や腎臓病などの栄養療法、臨床調理法を学ぶ。人や食物・病気の栄養に関わるため、衛生管理が徹底されている。

CROSS TALK

先輩大学生×後輩高校生

食を軸に人の身体を知り、
普段に活かせる学びができる

武庫川女子大学
食物栄養科学部 食物栄養学科

筒井さん(食物栄養科学部 食物栄養科4年)
助野さん(附属高校3年)

管理栄養士の国家資格取得を目指して

助野さん食物栄養科学部 食物栄養科に進まれた理由と、学ばれている内容を教えてください。

筒井さん中高の理系コースで学んだことを大学でも活かしたかったことと、食に興味があったことから、食に関する学科で専門的に学べる食物栄養科学部を選びました。1年生では基礎的な身体の作りや身体の消化構造といった理科や生物のようなことを習い、2年生になると実験が増えていきます。3年生では、仮に設定した患者さんのアセスメントをしていきます。「この人は血糖値が高いから糖尿病かな?その場合、炭水化物は何グラム、栄養は何キロカロリー摂取しても良い」といったロールプレイ的なことをするんです。1・2年生は大量調理・給食がメインで、3・4年生は対「人」になっている印象です。単位を全部取れば卒業時に管理栄養士の受験資格がもらえて、2月の終わりにある国家試験を受け、合格したら管理栄養士になれます。もし取得できなくても、栄養士の資格はいただけます。

助野さん食物栄養科学部で学ぶ良さは何ですか。

筒井さん食品のパッケージやネットの情報を、根拠を持って見ることができますね。例えばこんにゃくダイエットがなぜダイエットとして良いのか。デメリットも学んだことを活かして理解できます。他にも身体の構造を学ぶことも役立ちます。食は身体を作る第一歩ですから、「この栄養素は身体にとってこういう意味がある」と知ることで、食も身体も深く理解できることが増えました。普段に活かせる学習がたくさんあるのが良さですね。

興味があるのは子どもの食育
対「人」が面白い!

助野さん私はもともと料理が好きで、家庭科の授業も楽しく受け、部活も家政部に所属しています。食に興味があり、将来は食に関する仕事に就けたらと思い、食物栄養科学部を志望しました。大学で学んだことが、日常で活かせると聞いて、さらに面白そうだと感じます。筒井さんが将来に向けてこれから研究していきたいことや、将来についてはどのように考えられていますか。

筒井さん研究室に配属されたばかりなのでまだ何を研究するかは決まっていませんが、今、興味があるのが子どもの食育です。子ども時代の食の形成が大人になってからも影響しますし、子どもの食は家族や周りの大人に影響されやすいので、それについて研究したいと思っています。将来についても、やっぱり対「人」が面白いなと思っています。人を目の前でサポートできる職となると、病院の管理栄養士や調剤薬局に配属される管理栄養です。そういった人と関われる場所で管理栄養士になりたいと思っています。

助野さん中高時代にしておくと良いことはありますか。

筒井さんやっぱり生物は頑張った方がいいと思います。最終的には国家試験に向けての勉強になりますが、そこでも生物の問題は出るので、生物をしっかりやっていたことが影響するかもしれないです。

助野さん頑張ります。生物は暗記教科で、私にとっては結構楽しい科目です。今後は、将来役立つと思いながらさらに勉強します。

先輩からのメッセージ

食物栄養科学部
食物栄養科4年 筒井さん

中高で学んだ継続と
努力の大切さを生かす

私は中高の6年間をコーラス部で頑張ってきました。コーラス部で学んだ「続けることの大切さ「「努力の大切さ」は大学での勉強にも活かせています。大学では授業とバイトやサークルとの両立は大変ですが、頑張ってほしいです。

附属高校生コメント

附属高校3年 助野さん

大学でしかできない研究を楽しみに

教室や研究を見せてもらって、研究には自分の考えや気づきが必要で、発想力が大事な学部だと感じました。研究は大変なイメージがありますが、結果が出たときの達成感は私も中高の取り組みでわかる部分もあるので、研究の面白さを大学でも味わうためにも頑張ろうと思いました。大学だともっと難しい、でも面白い研究ができそうで楽しみです。